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新聞部にススメ(5)

 新聞の記事というのは、私が今まで書いてきた小説とはまた書き方が違います。
 だから、最初その書き方に慣れるまでが大変でした。
 先輩方には、それなりに文章が書ける新人としてほめそやしてくれて、やりがいを持って取り組んでいましたが、書く時に難しさを感じて、ちゃんとしないと、と思いながら考えて書いていました。
 小説だと、感情を入れたりとか情景描写に芸術的な美しさとかを考えてしまうけど、新聞というのはそういうものは一切いらず、むしろノイズになってしまうので、わかりやすく事実を書くという意識を持ちました。
 あと、新聞は文字数に制限があり、どこかで削らないといけなくなった時のために、最初に結論を書くという文章の構成になっているということも学びました。
 これは、何かしら論文やレポートを書く時にも使えて、この後学生生活や仕事にとても有益だったので、学べてよかったと思いました。
 大学以降はそういう文章を書くことが多くなったので、そういう文章を書く方が書きやすくなったりした時期もありましたね。
 記事のレイアウトの仕方とかも基本があって、総合文化祭の分科会で学ぶことができて、とても勉強になりました。
 それを生かして新聞作りをできた期間は短かったですが、考えて行えることはとても楽しかったです。
 きちんと学べる機会がある、というのは部活の醍醐味だなと思います。
 競い合うから大会って苦手だったのですが、こういう学び合うものはとても良いなと思って、とても良い思い出です。
 弊害としては、他人の作った広報物を見ると、こうした方がいいかも、と心の中で思ってしまうところでしょうか(笑)。
 かと言って、自分がうまくできるかというとまた別なんですけど。
 こういうのは、やはり一人ではなく仲間と協力して作れるものだと思うので。
 そういうことが実感できたことも、とても良かったと思います。
 最初は、文章を書く活動をしたいというだけで始めたのですが、思った以上に様々な体験をさせてもらえて、自分の糧にもできて、私の中でとても大事なものとなりました。
 皆さんにも、ぜひこの体験をしていただきたいと思い、拙いながらに文章を書きました。
 少しでも新聞部の活動が伝わっていれば幸いです。
 ぜひ、これから部活動を始められる方、またお子さんが新聞部のある学校に行く方は、選択肢の中にも入れていただけると嬉しいなと思います。

 今回で新聞部についてのエッセイは終わりになります。
 次回からは、私が東北にいた時に、東日本大震災を経験した話を書いていこうと思います。

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