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上京の話

幼い頃、年に一度は東京に遊びに行きました。

ディズニーで遊ぶよりも、東京でふらふら歩く方がずっとずっと好きでした(おかげで同級生と話が合いませんでした…)。それでも、東京に行く度にキラキラした風景を見て感動しました。

テレビっ子だったので、東京にほぼすべての芸能人がいるんだ~と思うと、歩いてるだけでわくわくしました。テレビの中の人に会いたい(ていうよりテレビの中に入りたい)という気持ちで、いろんなテレビ局に遊びに行きました。別にテレビに出たわけでもなく、ただ「ここでテレビができあがるんだ✨」としみじみとしてただけです。

当時、NHKのスタジオパークという所がありました。
そこは、テレビの裏側をいろいろ体験しながら知れる、みたいな場所で楽しかったのを覚えています。アナウンサーがニュースを読むとき、原稿がカメラのレンズの下?あたりに付いていて、その原稿を見ながら読むと、自然とカメラ目線になるというのを知りました。
あとは、めちゃくちゃデカイどーもくんの人形が入口でお出迎えしていて、後ろ姿があまりにも不甲斐なくて笑っちゃった記憶があります。

浅草も好きです。スカイツリーを見ると、いまでも東京だ~と感動します。
浅草寺に行くと、仲見世にあるあげまんじゅうを必ず食べてました。名物というほどのものじゃないですが、おいしいので食べてました。暑いときでも食べてました。
仲見世には日本グッズ‼みたいのがたくさんあって、買ったってどうせどこにも付けないストラップを見て、楽しんでました。



東京には夢がいっぱい。いろんな人がいて、有名な場所がたくさんあって、すごい人にも簡単に会えるかもしれない。

東京で遊び、地元に向かう列車に乗りながら東京の風景を眺めたとき、いつかはここに住んでみたい…と夢を膨らませてました。



少し経って、大学時代を東京で過ごすことになりました。

大学生になってから、明らかに自由時間が増えました。私が私立文系カリキュラム作りはご自由にどうぞみたいな大学に通っているのもありますが、時間が余ります。特に長期休みは苦しいくらいに暇です。

暇なときは、せっかく東京にいるので有名な場所に行ったり、見せ物的なのを観に行ったりします。

大学生になってから、寄席にハマりました。
ほぼ当日券、途中入場可、飲食OKという自由さが好きです。学割が効くので安く観れますし、前もって予定を空けなくても、ふと「今日暇になったから行こうかなー」のテンションで行けます。ものすごい“和”な雰囲気なのも好きです。落語も、ただ笑うだけじゃなくて、情景を思い浮かべてしんみりすることもあって楽しいのです。

東京にいなければ寄席なんか行かなかったし、通うこともできなかったはず。好きな落語家さんも何人かできました。縁あって、落語家の方と直接話す機会もありました。東京はすごいです。

地元は交通網がすっかすかで、車を持っていない限り、行動が制限されます。気軽にカフェへ~なんてできないし、有名人を見に行く機会は滅多にないです。

だから、東京はすごい、すごすぎる場所です。
思い立ったらすぐに素敵な経験ができます。

東京にいれば、1人で電車に乗って行きたいところに簡単に行けます。誰かに言いづらいような行き先でも、一人暮らしなので家族に伝える必要がありません。うれしいです。
そんなわけで趣味に熱中できます。


たまに、東京じゃなくてもっと田舎の大学で一人暮らしをしていたらどうだっただろう、と考えることがあります。たぶん暇すぎて、やることもなく引きこもってたと思います。

地方の国立大学は素敵よ、みたいなことを高校時代に学校側から聞かされてましたが、
学生時代こそ、都会で生活してみるのはアリだと思うのです。
誘惑いっぱいなので、まじめに勉強したい方にはおすすめできませんが、いろんな経験をしたい方にはめちゃくちゃおすすめです。

とはいえ上京してまだ2年目。

新宿に行く度に知らん人から声をかけられ、ダッシュして逃げたり、

満員電車で、自分の腕に前に立っている人の背中が当たって、汗がベターとついたり、

街を歩いてるだけで下水のにおいがしてきたり、

いろいろありますけどこれからも東京に住んでいるということを「利用」して、楽しい思い出をたくさん作りたいですね