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初めての京都音博に行ってきた。

京都出身のバンド、くるり主催のフェス「京都音楽博覧会」、通称・音博。 今年で16年目を迎える京都を代表する秋の音楽フェスですが、くるりファンでもあり、地元での開催ということもあって、ずっと前から行きたいなと思っていました。 音博って出演メンバーがいいんですよね。 過去に出演した有名アーティストで言うと、小田和正、Mr.Children、ASIAN KUNG-FU GENERATION、NUMBER GIRL、RIP SLYME、椎名林檎、石川さゆりなど、ジャンルも多種多様で

近況と雑感

怒涛の日々が終わりつつある。 アルバム『感覚は道標』の制作から発表、『くるりのえいが』の舞台挨拶やプロモーション、初の2日間開催となった京都音博、その後のイベント出演など。 もっくん含め、メンバーやスタッフも常にフル稼働で、数年分の仕事をここぞとばかりにやり込んだ感覚。 日々生きてるだけでなんやかんや色々あるから、ここに書く私たちの活動以外のところでも、なんだか色々あるから少し休みたいというか、いちど副交感神経優位にしてみたいところ。 映画を観てくれた方々、アルバムを

かつて、くるりが大好きだった女の子へ

こんにちは。 先日、渋谷CLUB QUATTROで行われたカネコアヤノ×くるりのLiveに参加し、あなたのことを思い出したので手紙を書いています。 カネコアヤノは、可愛らしい見た目とは裏腹に高音かつ野太い声で体の芯からふるい出すように歌う、あなたが20年後に好きになるシンガーソングライターです。 カネコアヤノの次にくるりの出番でした。 しょっぱなのワールズエンド・スーパーノヴァのイントロが流れると、20年後のあなたは、もうそれは文字通り跳び上がったんですよ。 実は、

【JPOP論】邦ロックにおける具体と抽象

藝祭に行った。 向井秀徳アコースティック&エレクトリックのライブを目当てに。 向井秀徳のライブに行ったのは、ZAZEN BOYSを含めると3回目である。 私は初期のナンバーガール時代から向井秀徳の大ファン。ライブではいつも興奮しっぱなしだが、さすがに3回目となると少し冷静になって聴いていた。 そこでつらつらと考えたことがあるんで記録しておく。 具体と抽象私は、昔から地名が出てくるような具体的な歌詞の曲が好きだった。 「そのドアの向こうに」とか「壁は高いほうがいい」と

『感覚は道標』セルフライナーノーツ

happy turn くるりオリジナル・メンバーの3人には、1990年代オルタナティヴ・ロック以外にも、音楽的に共通する参照点が幾つかある。 くるり結成前後は、3人とも古典R&Bやブルース、ファンクなんかを好んで聴いたり、演奏していた。 もっと若い頃には、1980年代ポップの影響も受けていただろうし、ビートルズやフー、ローリング・ストーンズをはじめとする1960年代ブリティッシュ・ロックは3人共通の大きなリファレンスである。 くるりはそもそもシンプルなロック・トリオな