ある多重人格者の記録をめぐって
「24人のビリー・ミリガン」のドキュメンタリー映画を観た。
この映画は同名の本を原作としている。私にとって懐かしい本だ。翻訳された時にすぐ購入して読んだ。今も持っている。当時も、今も解離性人格障害に興味を持っていた。自分が機能不全家族の生き残りだからだ。子供の頃から、父親がジキルとハイドのような二面性を持っていることに納得できなかった。礼儀正しく真面目な父が、なぜ急に、さして理由もなく、凶暴になったり母親に暴力をふるうのかわからなかった。兄もまた父と似た面をもっており、家庭内暴力を繰り返し、なかなか社会適応ができずに若くして亡くなった。
暴力的な親に育てられたら、子供はどうなるんだろう?という自分自身への不安もあり、高校時代から精神病に関するさまざまな本を読んでいた。
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