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【おしえて!ラン活先生】         〜ランドセルの素材・メーカーについて〜

ランドセルのことなんでも教えます!

ランドセルメーカーや素材の会社などからメンバーを集め、業界の垣根を超えて、ラン活の豆知識や業界のさまざまな情報を伝えるプロジェクト『ランドセルくらぶ研究室』。

こちらのnoteでは、ランドセルのことを知り尽くした、“ランドセルのプロ”であるラン活先生が、最新のトレンドやラン活に関するトピックスを紹介していきます。第三回となる今回のテーマは、「ランドセルの素材・メーカーについて」です。



ランドセルの素材について

Q:ランドセルの素材って何があるの?
むらっち先生:ランドセル工業会が認定しているランドセルの素材は、馬のお尻の皮の一部を使った天然皮革である「コードバン」、牛の皮を使った「牛革」、石油で作られた「人工皮革」といったものがあります。なぜ、その3つなのかというと、ランドセル工業会では”6年間使える”ことをランドセルの前提としているので、在学期間に耐えられる耐久性と保証が必要であるからです。ランドセルを保証するには、6年間十分にフォローできる頑丈な素材が求められるため、その3つを認定素材としています。

Q:ランドセルの素材の特徴は?
むらっち先生:コードバンは、馬のおしりの皮の中に「コードバン層」と呼ばれる硬い繊維組織の層があるのですが、そこの皮の表と裏から削りながら作っていくようになっています。非常に繊維が詰まっているので、”型崩れを起こしにくくシワになりづらい”特徴を持ちます。ただし、1頭の馬からランドセルのフタ2枚分しか皮を取れないので、非常に高価な素材です。

牛革は、136年間続くランドセルの歴史の中で、ずっと続いている素材です。繊維組織はコードバンと近しい物ではありますが、より”引き裂き”に強く、耐久性が一番優れているので安心して使える素材となっています。
 
人工皮革は、ものとして非常に軽く、しなやかな特徴を持ちます。撥水性や防水性に非常に優れた点と、天然皮では難しい表現が可能となっています。刺繍や、「エンボス加工」がしやすい素材なので、ランドセル自体のデザイン幅が広くなります。そのため、デザイン性やカラーバリエーションの多いランドセルを検討される方におすすめの素材です。
 
ナイロン素材は、ランドセル型の通学カバン、リュックとして「ナイロン製」のものが一昨年あたりから流通し始めています。実際流通しているナイロン製のランドセル型リュックは、全体的に軽い印象となっております。では、なぜ軽いのかというと、ランドセルの底や側面に補強芯が入らないので、素材だけの重さという意味でランドセルが軽くなっているからです。他の素材と比べた際に”実際に6年間耐久できるのか”そう言った点で検討を続けなければならない素材となっています。

いずれにしても、ランドセルを使うのはお子様自身です。実際に背負われるお子様が納得できる6年間使いたい”ランドセル”を選んで欲しいと思います。

まとめポイント💡
① コードバン:型崩れがしにくく シワになりにくい
② 牛革:耐久性が最も優れている
③ 人工皮革:デザインで選ぶ方にオススメ

【もっと詳しく見たい方はこちら⏬ 】


ランドセルメーカーについて

Q:それぞれのランドセルメーカーのこだわりって?
よっしー先生:ランドセル自体が136年という歴史があるので、各メーカーさんによってランドセルに対する考え方が異なります。昔の伝統を一生懸命守って手作りで”昔ながらの頑丈なもの”を作っているメーカーさんもありますし、ランドセルの重さに注目して、“軽量化に特化した”メーカーさんもあります。他にも、お子様がランドセルを選ぶ基準として、デザインやカラーで決める場合もありますので、”たくさんのデザインやカラーを出している”メーカーさんもあります。

Q:ランドセルメーカーの選び方
よっしー先生:どのように選べばいいのかは、一概には言いにくいのですが、「お子様にとってどんなランドセルが必要なのか」によって選び方が変わります。たとえば、“6年間しっかり使えるランドセル”を購入したい場合は、頑丈なランドセルを作っているメーカーで選ぶ場合もあります。ただし、頑丈に作られたランドセルは、補強や肩ベルトの厚さで少し重くなってしまいます。“小柄なお子様が利用する” “学校が自宅から距離がある”といった場合は、「軽いランドセル」がおすすめです。軽量タイプでもきちんと補強された比較的頑丈なものもありますので、お子様に合わせて必要なランドセルを選ぶと良いと思います。他にも、女の子の場合は、ランドセルの“色”や“デザイン”で選ばれるケースも多いので、お子様の希望を確認しておいた方が良いこともあります。このようにどんなランドセルが必要なのかは、お子様ひとりひとりに合ったものを考えて選んであげることが重要です。

むらっち先生:実際に、各メーカーさんは「カタログ」「インターネットのオンラインショップ」などを出しています。そこで重要になるのは「下調べ」をしっかりすることです。メーカーさんに資料請求するという手もありますが、出張展示会やいろんな販売店へ足を運んでいただき、実際にランドセルを手で触って質感を感じることで選びやすくなります。お子様が背負うものなので、お子様により合うものを実際に体験していただく。そういったところを基準に選んでいただければと思います。

まとめポイント💡
① メーカー毎にこだわりのポイントが異なる
② 下調べが大事!
③ 実際にランドセルを体感することも大事!

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番外編! ランドセルメーカーの職人たち

Q:ランドセルメーカーの職人ってすごいの?
むらっち先生:ひとつのランドセルを作るまでは、非常に時間がかかります。一流のランドセル職人になるためには、カバン制作を経験した人でも5年、未経験の人は10年ほどの期間が必要になります。なぜなら、136年間続く歴史の中で培われた日本の技術や、カバン作りに関する知識が、「ランドセル」に詰め込まれているからです。カバンを作るうえでの「技術認定」というものがあるのですが、そのなかで”マイスター”と呼ばれる職人が、ランドセルを作るにあたり「(ランドセルは)カバンを作る全ての技術が入っている”技の宝庫だ”」と言うくらい制作難易度が高いものになります。

まとめポイント💡
① ランドセル職人になるのは大変
② ランドセルはカバン作りの集大成

【もっと詳しく見たい方はこちら⏬ 】

以上、『おしえて!ラン活先生』が解説する「ランドセルの素材・メーカー」についてでした!次回は「ランドセルの誤情報」についてご紹介いたします。お楽しみに!

ランドセルくらぶ研究室HPはこちら⏬
https://www.randoseru.gr.jp/labo/

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