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次世代金融の設計者

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金融ビジネスの将来像を様々な角度から整理・分析し、未来の金融サービスをデザインするシリーズです。
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#FinTech

サブスクリプションサービスの未来

はじめに  サブスクリプションサービスの拡大が続いている。2010年代はサブスクリプションサービスが拡大し、音楽・動画・書籍、服・バック・時計などデジタル・非デジタル問わずサービスの幅が広がりました。本記事ではこれまでのサブスクリプションを整理し、これからのサブスクリプションを予測しながら対比させ、どのような変化が生じるかについて考察いたします。   サブスクリプションには一定の規則・性質があり、多くのサービスはその枠に従ってデザインされているように見えます。今後登場するサ

有価証券の歴史とSTO②

はじめに  前編では「トークン化された金融」として有価証券の変遷・STO誕生の契機・問題点について整理いたしました。後編ではビジネス観点からSTOを分析し、よくある誤解についての整理・STOビジネスのグランドデザイン・STOの意義・個人的に期待することを整理します。STOの大枠理解は前編を参照ください。 1. よくある誤解前編は概論でしたので今回はポイントを絞りつつ深堀していきたいと思います。STOのメリット・特徴として一般的なメディアでは以下のような説明が見られます。 

有価証券の歴史とSTO①

はじめに  前回記事では「DeFiの本質価値」として概要整理・伝統的金融との対比・規制の考え方・今後の展望・課題解決・市場価値について整理しました。前回の「分散化された金融」と関連し今回は「トークン化された金融」としてSTO(Security Token Offering)について有価証券の歴史と関連させ、その意義を整理いたします。前半は有価証券の変遷・STO誕生の契機・問題点について整理し、後半でビジネス論点を深堀をいたします。 1. 有価証券の歴史 最近投資を始めた方は

DeFiの本質価値②

はじめに  前回の投稿では「DeFiの本質価値①」として「DeFiの概要・伝統的金融との対比・規制の考え方」について整理いたしました。今回は「DeFiの展望・課題解決に向けたアプローチ・相場と投資価値」に関して考察していきたいと思います。前回投稿は下記を参照ください。 DeFiと金融の未来予測 前回の投稿では少しネガティブな見解も示しましたが、DeFiは一過性のブームではなく金融サービスの1つのモデルとして生き残る可能性が高いのではないか?と感じております。ただし伝統的金融

DeFiの本質価値①

はじめに  本記事ではDeFi(Decentralized Finance)、日本では「分散型金融」と呼ばれる新しい形態の金融サービスについて、「伝統的金融との比較・規制の方向性・投機/バブルの可能性・将来性」について整理することでDeFiの本質価値を明らかにします。メディアやSNS等で一般に主張される内容とは異なった視点を示すことで、次世代金融サービス設計の一助になれば幸いです。  DeFi概要 DeFiと呼ばれる各種サービスは2019年頃から広がりをみせ、2020年には

自律型金融の未来と変化する生活②

はじめに 前回の投稿では「自律型金融の未来と変化する生活①」と称して、「自律型金融」とは何かを自動運転レベル5・a16zのブログ等を事例として紹介しつつ説明し、後段で私なりの自律型金融の理解を示しました。今回は自律型金融の普及で生活にどのような変化が訪れるか・実現に向けた課題としてどのような懸念が存在するか考察していきたいと思います。前回投稿は下記を参照ください。 自律型金融に至る道筋と課題 自律型金融が目指す方向性について前回の投稿で説明いたしましたが、当然ながら一足飛び

自律型金融の未来と変化する生活①

はじめに 本記事では「自律型金融の未来と変化する生活」と称して、「自律型金融」とは何かを解説し、自律型金融サービスが普及した未来における金融サービスと変化する生活について整理いたします。流れとしては「自律型金融とは何か」を前段で整理し、後段で「自律型金融の普及で変化する生活」について考察いたします。今回は「自律型金融」というあまり聞き慣れないテーマに関する考察であり、現時点において用語の定義も充分に定まっていない状態であることから必ずしも記載した通りの未来が訪れるわけではない

金融サービスの変遷と未来予測②

はじめに 前回の投稿では「金融サービスの変遷と未来予測①」として「バンドリングされた金融サービス」と「アンバンドリングされた金融サービス」の動きについて整理いたしました。今回は前回の続きとして「リバンドリングされた金融サービスへの移行」について解説いたします。尚、本記事で掲載している内容は可能性の1つを示したものであり、必ずしも記載した通りの未来が訪れるわけではないことにご留意ください。前回投稿は下記を参照ください。 リバンドリングされた金融サービスへの移行 前回の投稿では

金融サービスの変遷と未来予測①

はじめに 本記事では金融サービスの変遷と未来予測と称して、過去20年の金融サービスの動向とこれからの金融サービスの在り方を解説したします。流れとしては「過去・現在・未来」の3つの時間軸に分け、金融サービスがどのように変化しつつあるのかを俯瞰いたします。   バンドリングされた金融サービスの時代 最初は「バンドリングされた金融サービスの時代」です。この時代は90年代からリーマンショック前までをイメージしていただければ良いかと思います。90年代から2000年代にかけインターネ