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【ヤクルト】44歳石川雅規プロ野球史上初、新人からの23年連続勝利を達成 球界最年長

<日本生命セ・パ交流戦:楽天-ヤクルト◇2日◇楽天モバイルパーク

球界最年長44歳のヤクルト石川雅規投手が、工藤公康(横浜)、山本昌(中日)、三浦大輔(DeNA)のプロ野球記録に並ぶ23年連続勝利を達成した。
新人からの23年連続勝利は、石川がプロ野球史上初めてとなった。
これで歴代最多を誇る交流戦の通算勝利数では29勝。通算200勝までは残り14となった。
5回4安打無失点とゼロを並べた。5回終了時で降雨コールドとなり、44歳4カ月での完封も添えた。山本昌が10年9月4日の巨人戦で9回を投げて達成した45歳0カ月でのプロ野球史上最年長完封記録に次ぐ、2番目の記録となった。
憧れの人に肩を並べた。かねて50歳まで現役を続けた山本昌氏を尊敬のまなざしで見つめる。「本当にすごいですよね。僕は来年どうなっているか…。その年齢まで、想像出来ないです」と通算219勝のレジェンド左腕の存在感に恐縮する。
今春の沖縄・浦添キャンプでは、石川のブルペンを山本氏が視察。いつも以上に緊張感を味わいながら「うれしかったですね」と笑った。「長く現役をされた方の生の声を聞くことはなかなかないですから。トレーニング、考え方など、昌さんの教え通りできていると確認できた。あとは結果を出すかどうか。しっかり生かしていきたい」と金言を心に刻んでいた。
「昌さんは『抜ける記録は全部抜いてくれ』って言ってくださってるので、記録のためにやるわけじゃないですけども、毎年毎年、1勝1勝の積み重ねで今があると思うので、達成できるものは達成していきたい」と話していた中、まずは1つ目の記録にたどり着いた。

https://www.nikkansports.com/baseball/news/202406020000603.html#goog_rewarded

 五回まででも完封は完封である。まさか石川に完封されるプロ野球チームがあるとは思わなかった。西武なら?とは思っていたが。まあとにかくこの快挙には素直に(ぜんぜん素直じゃないが)おめでとうと言いたい。おめでとう。
 でも、本当におめでとうと言いたいのは「23年連続勝利」の快挙よりもむしろ「来年も現役を続けること」を決意したであろう事に対してだった。今年0勝だったらさすがに石川も引退を決意するんじゃないかと思っていたし、石川に対しては球団も「自分で引退決めていいよ」というスタンスだろうから。
 記事に名前が出てきたので山本昌の事を思い出したが、彼のように「もうとっくに引退している筈なのにまだいて、いるのが普通」で、このままプロ野球最後の日まで居続けるんじゃないかと思わせるような選手の存在があり、オリックスの中嶋聡監督の現役時代もそんな感じだった。
 考えてみれば、石川はまだその域に達していないのだ。具体的には「今年で引退じゃないか」と毎年噂されているようではまだ山本昌の域ではないという事なのだ。
 そう考えると石川にはまだ次の「ステージ」があり、それはそれで楽しみなのかもしれない。
 今のプロ野球選手の方が昔のプロ野球選手よりレベルは高いと言われる。実際そうだろうし、そうでないと困るわけだが、「昔のプロ野球選手の方が丈夫だった」という事だけは確実に言えると思う。その意味では石川は「昔のプロ野球選手」であり、彼の登板は「昔の選手が今の選手に挑む」というひとつのタイムトラベル劇なのだ。あと何回観れるかわからないが、プロ野球の、もはやひとつの名物として注目されるべきなんである。

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