見出し画像

大宮公園再整備、埼玉県がボールパーク検討会議発足へ

 大宮公園(さいたま市大宮区)再整備の目玉事業となる「大宮スーパー・ボールパーク構想」について、県は部局横断の検討会議を発足させると明らかにした。21日の県議会6月定例会の一般質問で、藤井健志県議の質問に答えた。
 2022年3月に示された同構想では、大宮公園内の競輪場、野球場、サッカー場を含むエリアを再整備し、「試合がある日もない日も楽しめる公園」を目指している。
 会議には、県都市整備部や総務部など五つの担当部局のほか、地元であるさいたま市のスポーツ振興課などが参加予定。競技場改修や民間事業者との連携などについて7月以降に検討を始め、基本計画を策定する。民間企業やスポーツ、まちづくりなどの有識者からの意見も募る。
 大野知事は同構想の具体化を2期目の公約として掲げている。

https://www.yomiuri.co.jp/local/saitama/news/20240622-OYTNT50004/

 大宮スーパー・ボールパーク構想なるものが最初に公になってから2年経って「計画の方針が決まる」のではなく「決めるための会議を発足させる」のだから非常にゆっくりとした歩みだなと。
 スーパー「ボールパーク」構想というくらいだから野球場を陸の孤島に追いやる計画ではないという前提として、どこに「パーク」の要素を求めるかというと、正に「大宮公園」の姿そのものだと思う。武蔵野の面影を留め、夏の終わりにヒグラシの合唱を聴く。氷川参道から現地に至るコースを含め、大宮公園はすでに「完成された」空間であり、そこに観覧車とかを造るのは文化を破壊する行為のように思う。
 なので野球場でもサッカー場でも、今よりグレードアップされたものになれば特に不満はない。あとは動物園をもう少し垢ぬけたものにして欲しいくらいだろうか。
 実現すればプロ野球のチームも放っておかないだろう。ただ埼玉県の球団が西武である事を考えると背景は複雑に思える。「埼玉西武」を標ぼうする西武だが、埼玉である前に西武である。自前の球場を持っているのに、それを放棄した上沿線を離れないだろう。西武が球団を売却するにしても今のドームを使う事を条件にしそうな気がする。
 たぶん「大宮での開催が増える」程度に落ち着くんじゃないかと思うが、それも勿体ない話。それを考えると、少なくとも3万人規模にはしないのではないか。

 実は野球場よりも競輪場の処遇が気になっている。大宮競輪は一応まだ開催されているが、「大宮競輪場」は廃墟化している。少なくとも500mバンクのまま存続という事はないだろうから、これもモダンな250mバンクに建て替えて、日本で2番目の「PIST6」会場としてリニューアルされるのが現実的という気がする。
 千葉のPIST6を見ていると、演出などからギャンブルでないかのように取り繕っているように見える(笑)。特に入場料2,000円というのは良くない。これでは少なくとも賭ける者にとってはケイリンという魅力あるスポーツが「宝くじ」と同じになってしまう。つまり結果にしか興味を持たれなくなるという事だ。スポーツとして「生観戦」しようという気になれないのだから。実際PIST6の配信を見る限り観客は全然入っていない。
 ここに東日本競輪発祥の地、酒と焼き鳥の匂いが充満する「大宮」のノリが入ってくると良くも悪くも活気が出て来る気がする。

 昔、テレビ埼玉で『ももチャリでGO!』という大層面白い競輪啓蒙番組(?)をやっていたが、別に競輪ファンでなくても妙に惹きつけられる魅力があった。あれこそが「大宮競輪」の権化で、ギャンブルなのにギャンブルでないかのように振舞おうとする「PIST6」に何かを教えているように思える。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?