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ヤクルトが逆転勝利で交流戦締めくくり 貯金2の4位で終え高津監督「勇気を持って挑んでくれた結果」

 ◇交流戦 ヤクルト5ー4オリックス(2024年6月16日 京セラD大阪)  ヤクルトが敵地でオリックスに逆転勝ちし、今季の交流戦は18試合で9勝7敗1分けの4位という結果だった。
 先発・ヤフーレは5回で8安打3失点とやや不満の残る投球で、6回は2番手・小沢が1点を失った。一方の打線は初回に無安打ながら相手のミスに乗じて1点を先制したものの、その後はなかなか追加点を奪えず。相手先発・山下には5回無安打1得点に抑えられた。
 3点を追う6回に村上の中前適時打で2点差とすると、土壇場の9回に驚異的な粘りを発揮した。先頭・サンタナの左前打をきっかけに、相手守護神・マチャドに足も絡めながら5安打を浴びせて一挙3点を奪い、試合をひっくり返した。
 この日でチームの交流戦の全日程が終了した。最終戦を逆転勝利で締めくくり、高津監督も「粘ってみんなでつないで、最後ひっくり返して勝ったというのは非常に大きい」と納得顔。貯金2という結果については「5割で終わるのか、2つ貯金して終わるのかではずいぶん違ってくる。元気に勇気を持って毎日のゲームに挑んでくれた結果」とナインを称えた。

https://news.yahoo.co.jp/articles/3b679fac0bd111cf766f676644ac2e8fba3cfc6b

 正直意外な結果だった。良い意味で。西武にしか勝ち越せないだろうと思っていたから。それが日ハムとオリックスに勝ち越せ、ソフトバンクに1勝できたのだから上出来だと思う。
 毎年西武ファンの立場では交流戦が結構楽しみで、ヤクルトファンの立場ではあまり楽しみでない、というのが私の標準的な心構えだった。正にセとパの立場そのものという感じがする。
 期待していなかった根拠としては、ここまで投打がまったくかみ合っていなかったから。ここで交流戦でコテンパンにやられてシーズン終了か、と割と本気で思っていた。
 なぜかというとヤクルトの場合、交流戦までに弱い年は交流戦も弱く、交流戦後も弱く、最後まで弱い、という傾向があるからだ。
 もっともヤクルトと言っても昔のヤクルトと今のヤクルトは違うチームなので、「データ」としてはあまり意味を成さないが。それだったら全チームの全年度のデータを元にした方が精度は高くなるのだが、なぜか「ヤクルト」という系譜で見がちである。
 その「正しくない」見方によると、ヤクルトの場合弱かった年はすべて交流戦も弱かったので、交流戦で勝ち越した今年は今後正しくないなりの期待ができるという事だ(?)。

 戦績以上に大きなエポックだったのが、奥川の戦列復帰とルーキー 鈴木叶のデビューだった。
 特にドラフト4位の高卒ルーキー鈴木は個人的にも凄く期待していた。一軍に選手がいなくなって何の実績もない若手を昇格させるのを私たちは「学徒動員」などと言って嫌うが、このケースに関しては私は「中村が離脱?これは鈴木の出番だ」とワクワクしてしまった。
 ブレイクする選手というのは、こういう「緊急」なシチュエーションでチャンスを掴み、モノにするものだと思う。あの変化球への対応。狙っていたというよりは「自然に対応」したように見える。天才かもしれない。できれば中村が復帰しても他のポジションで使って欲しい。

 奥川は2021年の優勝の時「やっとヤクルトにエースと呼べる投手が現れた。これからは高橋奎と左右の二枚看板だ」とかなりのヤクルトファンに思わせた。2022年、開幕カードで阪神を3タテし、次の巨人戦で先発した時は「エースがいるプロ野球チームのファン」の気分で聴戦(造語。ラジオで聴くの意)したのに、早々と謎の降板。嫌な予感がした。
 その後の奥川についてはいちいち蒸し返さない。今は彼が投げられる事を喜び、高望みせず、見守ろう。

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