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海外駐在経験シリーズ(3) NY編

社内ドキュメント整備の重要性

今回のテーマは、私が過去に経験した社内ドキュメント整備の重要性についてです。

ニューヨークに赴任して数ヶ月経った頃、グループメンバーが次々と退職するという事態に直面しました。急遽、採用活動を集中的に行い、その結果、他社で人事経験を持つ現地社員を採用することができ、ようやく組織が安定しました。

この経験を通じて、社内でドキュメントが整備されていることの重要性を痛感しました。当時の日本企業では、Employee Handbook(従業員向けの人事規定)は存在していたものの、社内の人事運営に関する詳細なドキュメントは十分に整備されていませんでした。

そこで、人事経験のあるマネージャーに不足しているドキュメントの種類を洗い出してもらい、他社と比較して業務上必要なドキュメントを作成するプロジェクトを遂行しました。私自身も初めてドキュメントの内容をチェックする立場となり、人事の知識も経験も十分ではなかったため、質問しながら表現方法やまとめ方を勉強しつつ作りあげました。

特に重要だったのは、いわゆる「XXXポリシー」と呼ばれる社内運営の詳細な規定です。人事担当には日々、社員からの様々な問い合わせや苦情が多く寄せられます。その際、ドキュメントがないと公平な対応が難しくなります。「あの時、XXXはこうしたのに、今回はなぜできないのか?」といった不満を防ぐためにも、人事関連のドキュメントは必須です。

ドキュメント作成は時間と労力がかかりますが、これはメンバーを守り、会社の運営をスムーズにするために必要不可欠であると実感しました。

ドキュメントを作成していく上で疑問点が出れば、親切に教えてくれる人も多く、日本では経験のなかった英文ドキュメントの書き方やアメリカの人事を直接学ぶ貴重な経験を得たことに感謝しています。

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