【本日のお客様】その思い出は誰のもの?

今日もとってもかわいい小さなお客様にたくさんご来店いただきました。子どもの笑顔は世界の宝🧒毎日本当に癒されてます。どんなに暴れても泣いても写真が撮れたあとは達成感で顔つきも変わって…お客様と接するのはほんの数時間ですがそんな成長がみられるので毎日感動しながら帰宅しています。

しかし毎日、もやっと感が残るのはいつもオトナのお客様のこと。つまりパパやママ。子どもに個性があるように親にも個性があります。
当方接客業なので出来るだけお客様に寄り添った対応をしようと思索しますが、ご希望に添えないことも。
そんな時に犠牲になるのは店ではなく子どもたちなのです。

今日のお客様は誕生日記念の兄弟。3才のお兄ちゃんと、1才の妹でした。
パパとママと衣装を着替えさっそく撮影!というタイミング。
そこでパパが取り出したのは2台のビデオカメラ、1台のデジタルカメラ、そしてパパママ2人分のスマートフォン。計5台の撮影機器でした。当店は店内で思い出を残すため動画が撮影出来るのですが、びっくりしたのはその撮影方法。左手の指にビデオカメラを挟み残った指にスマートフォン、右手にデジタルカメラを持ってもう一台のスマートフォンは胸ポケットへ。そんなに持っても同じ映像しか撮れないのでは?1台に集中した方がキレイに撮れるのでは?とも思いましたがそこはお客様の自由。そこには特に言及しませんでした。
そこでお客様は最後に残ったもう一台のビデオカメラの存在を思い出します。三脚を立てて撮影したいと申し出てきました。しかし子どもの安全を考え三脚を置くことはできません。床が柔らかいカーペットなので安定せず危ないのです。こちらがお断りするとお客様はこっそりとこっそりと赤ちゃん用のベッドにカメラを置きます。赤ちゃんがいつでも休めるように清潔にしているベッド🛌
他にもお客様はいらっしゃいましたが他人の子どもなどどうでもいいのです。
しかしさすがにご迷惑なので声をかけようとしたそのとき、
3才のお兄ちゃんがカメラの前を横切った瞬間パパからとんでもない勢いの張り手が飛び出したのです。
泣きだすお兄ちゃん。店内は騒然です。首が飛んでいくかと思いました。

パパは妹の撮影風景を完ぺきに残したかったのです。もちろんお兄ちゃんの映像もですが。
子どもたちに将来のため思い出を残すことだけを考えて。そのためには映像はたくさん残したいし、乱れのないものでなくてはならなかったのです。これも1つの愛情。お客様の個性です。

でもその思い出は、その映像は、その記録は、誰のためのものでしょうか。

記録より記憶。
その映像を見た時、子どもはなにを思うのか。

すっかり忘れて子ども達がその記録を楽しんでくれる日が来るといいですね。
きっと張り手で頭がバカになっちゃったから。


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