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コーヒーの完全自家調達を目指して

約三年ほど前、小屋の部屋に緑が欲しくて小さなコーヒーの鉢を300円で買ってきて窓際に置いた。その後、コーヒーの木は冬の寒さにも耐えて、ぐんぐん大きく育ち、今では高さが1メートルにもなった。四季を通して、みずみずしい濃緑の葉を繁らせている。喜んでいるのは僕だけではない。雨蛙もすっかり葉の上が気に入ったようだ。

幼いコーヒーの木(3年前)

コーヒーの木が、僕のところに来るまでには長〜い歴史がある(笑)。
コーヒーは、少なくとも千年前にはアフリカのエチオピア周辺で発見されていたと言われている。それが奴隷によって、イエメンやアラビア半島に持ち込まれ、さらにイスラム教徒によって眠気覚ましとしてトルコやエジプトに広がった。(これは仏教徒のお茶と同じだ。)やがて、17世紀に入るとイエメンからインドやオランダに持ち込まれ、オランダからインドネシアなどの植民地に広がった。さらに18世紀の植民地支配の全盛の頃になると、オランダからフランスに持ち込まれ、それがフランスからハイチ、マルティーニーク島、フランス領ギアナ、レユニオン島などに広がった。
 コーヒー大国のブラジルにコーヒーが持ち込まれた経緯には面白いドラマがある。ポルトガルは、1727年にコーヒーの種子を入手しようとして海軍将校をフランス領ギアナへ派遣したが、ギアナ側に拒止された。しかし、なんと!、海軍将校は、総督の奥さんをそそのかして別れの花束の中に苗木を紛れ込ませて手に入れたそうである。(色男はなかなかやるではないか)。19世紀なると中米各国、メキシコ、南及び東アフリカへと広まった。その後、さらに世界に広がり、ついに僕の小屋に到達した(笑)。

現在のコーヒーの木

コーヒーの木は、数年で花が咲き果実を付けるという。あと、3年もすれば、僕のコーヒーの木も、香り豊かな白い花を咲かせて、真っ赤なコーヒーチェリーを、たわわに実らせるだろう。そうしたら採取して精製し、焙煎して飲んでみようと思っている。今からどんな味がするかすごく楽しみだ。味はともかく、これで僕のコーヒー完全自家調達が完成する(はずだ)。



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