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コーヒーのある暮らし

 コーヒーを焙煎していたら、宅配便の女性が先日注文したガアテマラの生豆を届けてくれた。ドアを開けたら、「良い香りですね!」という。「今、コーヒーを焙煎しているのです」と答えた。僕の小屋は、豆を焙煎しているかコーヒーを淹れて飲んでいるかで、コーヒーの香りが漂っていることが多い。

 コーヒーが好きなので長い間飲んできたが、自分で生豆から焙煎して飲むようになったのは数年前からだ。焼いた豆を買ってきて飲むのでは、もの足らなくなり、とうとう焙煎にまで手を出してしまったのだ。いざ、自分で焼いてみると、これが実に面白い。生豆の選定、焙煎温度、時間など自分のやり方次第で好みの味に仕上がる。これは料理と同じだ。そして思ったより簡単で、短時間で焼きあがる。使用する器具も比較的簡易なもので十分だ。

左から手回し焙煎機、ダイヤカットミル、サーバー、フラワードリッパーとスタンド

 と、言うものの、安定して焼けるようになるには一年以上かかった。火力の調整や切り上げるタイミングなどにちょっとしたコツが必要なのだ。こんなことは誰も教えてくれないし本にも書かれていない。試行錯誤の繰り返しで、どれほど豆を無駄にしたことか。

 今では、安定して焙煎できるようになった。朝起きて、小屋の窓の緑を眺めて音楽を聴きながら飲むコーヒーは実に美味い。もしかすると、これを超えるコーヒーを出すカフェは無いのではないかとさえ思てくる。
この自己満足も味のうち(笑)。


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