宙組『Hotel Svizra House ホテル スヴィッツラ ハウス』
宝塚歌劇団の本当に素晴らしいと思うのことの1つに、過去の舞台のDVDやBlu-rayが売っていること!本当にありがたい。
ほしいもの、見たいものを買うことができる~オンデマンドやSKY STAGEという手もあるんですが、やっぱり好きなものは手元に置いておきたい収集癖な私には天国のような環境です。
というわけで、真風さんが出演されている作品のいろんなスキを記録していこうと思います。(私はうまいとか下手とかは全然わからないド素人なので、ただただスキなところを羅列します。)
今回は、こちらの作品
宙組『Hotel Svizra House ホテル スヴィッツラ ハウス』
ちょうどこの作品を見たときは、コロナの感染者がうなぎのぼりに増える毎日で、いろんな舞台やイベントもどんどん中止になるし、なかなかつらいというか寂しいというか、閉塞感に苛まれていた時期でした。
Blu-rayでこの作品を鑑賞したのですが、梅田芸術劇場での公演が中止になり、無観客でライブ配信された公演が収録されています。
なので、いつもの舞台映像なら入っている観客の拍手やリアクションもありません。それがものすごく寂しい。。。
戦時中というストーリーも、コロナ禍というこの状況にどこかリンクして感じられて、とても心に刺さる作品になりました。
そして、この作品を見て、決意しました。
単純な性格なので、映画でも舞台でもまんまと影響されます。笑
例にももれず、この作品を見て、私にできることは応援することだ!となりました。(これ以降、これまでに以上に真風さんが出演されている作品を買い漁ることになったのは、言うまでもありません。)
ロングコートの神様
ポスターも先行画像も本当に素晴らしすぎる
あぁ、かっこよい。。。
こんなにロングコートやスーツが似合う人は、全世界・全人類探してもいないんじゃないかと思えるほど、真風さんのロングコートとスーツが神がかっている。もう、ロングコートの神様かなってなりました。(え)
それだけでも、見る価値がある。
みんな、見てほしい!
真風さんのロングコート、かっこいいよ!!
(他にもいっぱいみどころあります)
真風さんが演じるのは、ロベルト・フォン・アムスベルクという人物です。
英国駐在、オランダの外交官(スパイキャッチャー)
いわゆるいいところの出で、エリート。育ちもよくて、芸術にも明るい。
そして、ロングコート!!スーツ!!煙草!!!
スーツの着こなし、優雅な佇まい。煙草を持つ仕草。
シガレットケースの扱い方も最高に好きです。
もう、かっこいいが止まらない。
それでなくても、かっこいいのに、かっこいい設定、かっこいいアイテム。無敵すぎますってーーーーーー!(落ち着け)
物語の舞台は、第二次世界大戦中のスイス。サンモリッツのリゾート地にあるホテル スヴィッツラ ハウスで、様々な国の貴族や実業家たち、バレエダンサーなどが登場します。
先の見えない中で、不安を抱えながらも、自分の愛するもののためにそれこそ本当に命を懸けて、懸命に生きた人たちのお話です。
宙組の皆様は、ほんとにスタイルお化けな方々が勢揃いなので、もうかっこいいと素敵の大渋滞でした。特にあげたいのは、以下の方々。
実業家でパトロンの芹香さん
醸し出される優雅さと高貴さ、あと余裕のある男がまさにパトロンというかんじがして素敵。(パトロンがどんな人なのかは知らないw)
自分のしていることが、大きな犠牲を払っていることはわかっていて、それでも命を懸けてでも守りたい。そのために自分すらも犠牲になる確固たる覚悟、強い。バレエカンパニーのオーナーの寿さん
バレエ・リュスに魅せられて、バレエの興行やっちゃうて、どんな資金力!?寿さんが演じられるイケオジが素敵だなといつも思っています。威厳もあるんだけど、ちょっと茶目っ気もあって、両立できるのやべぇってなっています。バシリエフ桜木さんへの愛が深い。ホテルマンの松風さん
ロベルトおぼっちゃまと呼ぶくだりがロベルト真風さんとの関係性が見えてスキなシーン。メインのストーリーには絡まないんですが、ホテルマンとお客様という第三者的な立場の人がいることがこの作品をさらに素敵なものにしているのではないかと思ってみたり。バレエダンサーの桜木さん
ザ・芸術家の雰囲気。本当にバレエダンサーに見えました。バレエの指導している時のかんじとか、あ、バレエっぽいって(バレエは知らないんですが)人間関係でいろいろあって燻ってたって何があったんだろうかと妄想しています。バレエダンサーの潤花さん
迷いながらも自分に正直で、まっすぐなニーナが可愛かった。そら、ロベルトさんも好きになりますよね。バレエにまっすぐで、パリの親友に嫉妬したり、それを後悔したり、ありのままで健気で可愛い。マダムの専科の万里柚美さん
もうただただ美しい。気品溢れる高貴な貴族。戦争に苦しめられ、心が壊れていくのがリアルでつらくて悲しかったけど、最後のバレエダンサーへの感謝の気持ちを伝えるところで、やられました。あんなん泣くよぉ。
あぁ、やっぱり書き切れない。他にもたくさん素敵な方々がいます!きっと舞台を生で観劇していたら、目が足らなかっただろうなと思います。
隙のない男
やんちゃでお茶目だったり、ギラギラしたりする感じの真風さんも大好きなんですが、この作品の真風さんは、正義感があって、誠実で、めちゃくちゃスマートです。余裕のある大人の男。ザ・ジェントルマン☆よっ!紳士!!
真風さんは、真面目で誠実な役が本当に似合う方だなと思っています。
真風さんのお人柄なのか、清く正しく美しくの精神なのか、いや、これが演技力というやつなのかもしれないですが、今回のロベルト・フォン・アムスベルクという役が本当にぴったりでした。はい、大好きです。
人並み以上には
第一幕で、ニーナとの食事の後にビリヤードに誘われた際のロベルトさんの台詞です。
人並みには、ではなく
人並み以上には、って。
かっこいい人にしか、言えない台詞やーん!
強い。。。
その後のビリヤードのシーンも大好きです。芹香さんと本当にビリヤードしてるブロマイドとか出ないかな。超絶にかっこよいこと間違いなし!!
踊れるのね
ドラマサークルに入ってたとか、ロベルトさん可愛いがすぎるよ!!
踊れるのねってうきうき全開のニーナと踊り出して、拙いかんじもすごいよ。
本当は踊れる真風さんが、あえて拙いかんじで踊るとか逆に難しい気しかしない。
私は全く踊れない人間なので、全くわからないんですが。
ニーナと踊るロベルトさんのちょっと照れたかんじとか戸惑いとかが、可愛すぎて。あれが本来のロベルトさんなのね、あの時にニーナと心を通わせたのよね、そうよね、、うんうん。と勝手に思っています。
普段はシビアに仕事をして、1ミリも隙なんて見せない男が、一瞬見せた人間味を見た気がして、またそのギャップにやられます。
パリからの手紙 その1
パリからの手紙のそのあとよ!
1回目はあんな優しいキスしておきながら、2回目のキスの強引さはやばい。
勝手に思っているのですが、1回目のあと、戸惑いとも取れる表情から、ロベルトさんもキスしたの衝動的だったのではないと。
ニーナと心が通って、嬉しくて、自分でもコントロールできなくて、うっかりキスしちゃって。
ただ、その後が強い。強すぎる。
からのニーナの後頭部がしーっ
いやぁぁぁぁぁあ!あかんてーーーー!!
ぎゃぁぁぁぁぁぁぁああ!
1回目からの落差というか、ギャップにやられます。
かっこよすぎて、悶絶します。
ちなみに、その後の慌てふためく遥羽ららちゃんに、たばこ渡す仕草がとてもスキです。相手の事情には立ち入らないけど、優しい。どんだけスマートなのよ。
パリからの手紙 その2
もう良い子は見ちゃダメだけど、色気が全開すぎて、もうあかんのですけど、必見ですね。全世界の言葉が消失する勢いの色気が、もうどんな言葉でも表現することは不可能なほどの色気が、溢れています。
後悔に苛まれ、飲みすぎニーナを部屋まで送るところは、ただただ紳士。辛いことがあって、無理やり聞き出すのではなく、吐き出して楽になるならと大人な対応。あくまで、ニーナの意思を尊重する優しさ。まず素敵。
そこから、ニーナを励まし、どんな状況でも今この瞬間に感謝するくだりは、コロナ禍の状況と重なって、危うく涙が溢れそうに…と思ったらですよ。
ネクタイを緩める仕草が、至高。
もう言葉はいらない。
見ているこちらまで絶句にさせてしまうほどの色気に圧倒されます。
隙の無い男が見せた葛藤
ウィリアムテルが芹香さんで、自分の上司までもがスパイに情報を渡し、尊敬していた先輩を死に追いやったことを知り、苦悶の表情。なのに、かっこよい。
自らがどんだけ危険に晒されても、命を奪われることになっても、大事なものを守る人たちに心を揺さぶられる。
こんな時だからこそ、芸術が必要で、途絶えさせてはいけないと。こんな時だからこそ、エンタメが自分には必要不可欠だと何かせねばと掻き立てられました。
ロベルトさんの迷いや葛藤に、これまでの自分ではしないであろう決断に、もう拍手しかなかった。
迷うからこそ、人間だし。きっと正解なんてない。
けど、だからこそ、自分がどうしたいかという意思に従ったロベルト真風さんが、素晴らしかった。
エーデルワイス
ホテルでの別れで、エーデルワイスがプロポーズの際に渡す花であることを言わないあたりの優しさにまず泣く。
ニーナを本当に心から愛しているからこそ、ニーナの夢を応援し、ニーナの意思を尊重する。
今別れたら、再開できる保証なんて、どこにもない状況で、それでも再開を願って、相手を思いあって別れるあのシーンは胸が張り裂けそうでございました。
だからこそ、最後の再開したシーンが最高なんですよね。そうですよね。
エーデルワイスの意味をやっと伝えられる。
もう、見事な展開でした。
スパイキャッチャーとして、感情を殺し、冷静な判断下し、スマートに立ち回るロベルトさんはもうそこにいなくて、無邪気に全力でニーナを愛する姿に、全開の感情に、もう可愛かった。拍手喝采でした。
スイスのサンモリッツに実在するホテル、スヴレッタハウス(Suvretta House)
ニジンスキーというバレエダンサーがいて、バレエ・リュスも実在したバレエ・カンパニーであることを知りました。
本当に、ニジンスキーが最後に踊った場所が、サンモリッツにあるホテルスヴレッタハウス。
その時のニジンスキーのバレエに、芸術の偉大さに、心動かされて、気づいた人たちが、本当に命を懸けて、伝え残してくれたものがたくさんあったから、今の自分が出会えたものがあるんだなと思います。すごいことだなと思います。
映画でも、舞台でも、その世界に連れていってくれて、いろんな場所や世界を知ることができる。いつか行ってみたいと思わせてくれる。だから、好きなのかもしれないです。
いつかサンモリッツにも行ってみたい!
ふと、そうするとSvizraスヴィッツラってどういう意味なのか気になってしまったので、調べてみました。
Confederaziun Svizraはロマンシュ語でスイス連邦という意味らしい。
ということは、ホテルスイスハウスってことなるのかな。
というか、ロマンシュ語初めて聞きました。
ふむふむ。また1つ勉強になりました。
劇場、ここに人生が
こんな時だからこそ、この作品に感動できたのかもしれません。でもこんな時に出会えてよかった。
きっとコロナ禍でなければ、宝塚を見ることも、真風さんに出会うこともなかったかもしれません。
どんな時も、どんな状況でも、今を全力で感謝して生きていきたいと思える素敵な作品でした。
舞台を観る側の人間ではありますが、劇場ここに人生があると思います。できることは限られているかもしれないですが、観る側の人間として、これからも全力で応援しようと思います。
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