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解読 ボウヤ書店の使命 番外編⓶

 小説『駅名のない町』の解読が2023年3月11日に終わったところ。杉田協士監督の映画『ひとつの歌』を観た後、解読⑩-2を書き、驚くほど記号が一致していることに気付いて筆を置き、その日、予定していた場所へ向かった。それは朝日カルチャー新宿での今福龍太さんのlectureで『奄美・沖縄のウタと詩の世界』だった。まるで組み立てたようにピッタリなのは、このlectureも「ウタ」に関することだというだけではなく、この朝日カルチャー新宿の開催されている建物は住友ビルの10階であり、この住友ビルは六角形のビルであること。まるで小説『駅名のない町』は2023年3月11日にこのサイクルが完了することを知っていたかのようだ。
 それで、すっかり小説『駅名のない町』の解読は終わったつもりだったが、上記のことを書き残しておかなければと考えていた時、もうひとつ忘れていたことに気付いた。二枚目の地図におけるトンネルと、喫茶みなみから永尾祐一の自宅の間には山が横たわっていて道がないことについての意味を最後に考察する約束だった。
 トンネルは先日書いた通り、ヒヨドリたちからのお知らせで排水溝らしきものを見つけたのだが、

これは何を意味しているのか。ひとつには、排水溝とその向こうにある池の間には現在立ち入り禁止の幕が張ってあり工事中で、喫茶みなみから永尾祐一の自宅の間に横たわる山のようでもあるし、もうひとつは、もし私がネズミのように小さければトンネル(排水溝)を通って池の辺りに行けるのだけれど、人間なので行くことができない状況で、これはサイズの問題ではないか。しかし、鳥ならば飛んで行けるし、もうすぐその幕は外される予定。幕から向こうを覗くと、遊歩道が設置されているらしいことがわかる。


 いよいよ、現実世界においても小説『駅名のない町』が完了し、新しいスタートの気配が立ち込めてきた。
 やっと、時が来た、と言えるだろう。


 

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