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出逢ったキセキ

早いもので…あれから3年目の夏が来た。

あの日も、暑くて…キツくて…疲れていた。
一休みしようとスマホを手に取った時に流れていたニュースに衝撃を受けた。
これは私が名前を知っている彼なのか?それとも知らない同姓同名なのか?…気が付いたら1時間ぐらい記事を検索している自分が居た。

元々、特別に誰かに夢中になって追い掛けるファン活動をした事も無かった。だから偶然見掛けたネットニュースを読んだりTVのワイドショーを見たりしていなければ全くと言って良いくらい時流に疎い。

何があったんだろう…私のお気に入りの彼に?
そんな気持ちでニュースを追い掛けていた。
世の中で起きた衝撃的な事件への関心とは違う方向へ向かって行く自分に不思議な違和感を覚える。

少年時代から見ていた男の子が気付いたら立派な男性になっていて…それを無意識に見ていた自分に驚いた。子育てや仕事で忙しくなって、TVも録画したモノを視聴することが多くなり誰かに夢中になる事は遥か青春時代に置いて来てしまっていたのだ。見ていたハズなのに見えて無かった…彼もそんなひとりだった。

配信で作品を観る様になり、改めて出逢って無かった作品や舞台で活躍する第一線の俳優だった事に気付かされました。
そうやって過去に遡っている内に悲しみが辛さになり苦しくなっていたのです。
原因は明らかでした。ネットニュースを検索し過ぎていたからです。事実よりも憶測や推測が多い世界です。疑心暗鬼を増幅させるだけで自分の心がササクレ立っていってるのが分かりました。
そんな時にgoogleのタイムラインに流れて来たnoteの記事を幾つか読みました。
私が知らない彼を観て知っている人たちの優しい文章は、とても心に沁みました。自分が求めていたのはコレなんだと気付きました。彼がどんな人だったのかを知りたかった。ただそれだけだったと…。

最初は読むだけだった私が自分の事を書いてるうちに…彼への手紙の様な気持ちで文章を書く様になっていました。
それからTwitterを始めて、そこでも色んな方に出逢いました。誰かを責めるのでは無くて…彼の軌跡を語り合いたいと教えてくれたのも彼女たちでした。
たくさんの方とお友達になり、楽しい思い出を共有してくれました。残念ながら二度とお喋り出来なくなった方も居ます。どこかで元気で居てくれていたら…と願うばかりです。

あの日…スマホを開いてニュースを読まなければ足を踏み入れ無かったかも知れない世界。
出逢う事も無かった人たち…興味を持つ事も無かったかも知れない場所。
タラレバで過去も未来も語る事は出来ません。
ただ『三浦春馬』を知ろうとした事で出逢った世界が在ります。気付いた事もあります。
あれだけ書き綴っていた彼へのラブレターも1年半ほど止めていました…と言うよりも書けなくなっていました。彼を巡る世界が混沌としていて、私の大好きな友人たちが立ち去って行くのがツラくなったからです。

何度も間違いを繰り返しながら今の自分が居ます。
彼が大好きだった舞台と言う世界と出逢い、共演した俳優さんたちを追い掛けながら楽しく過ごしています。共演繋がりで興味を持った『宝塚』という世界で出逢った『ご贔屓』という存在。
彼女たちも、こうやって彼を追い掛けて共に過ごして来たんだな…と想わずにいられません。

映画でさえレンタルが始まるのを待って観ていたぐらいです。子どもが大きくなって自分で行く様になったら映画館は尚更縁遠い存在になっていました。
時折、劇団四季の地方公演が来ていましたが余り興味が無かったので行こうと思った事もありませんでした。子どもの頃には毎月の親子向けの劇団の観劇を楽しみにしていたのに…興味の中心が本だったので自然に関心を持たなくなっていたみたいです。
そんな私が舞台に興味を持ち観劇したい!と思うようになったのも『三浦春馬』という役者との出逢いからです。彼の未来は、もう観る事は叶いません。しかし彼と共に歩んだ仲間たちがどんな未来を紡ぐのかを見てみたいと思っています。
自分が出逢う様々な出来事がとても新鮮で驚きに満ちています。悲しいキッカケではあったけれど…未知の世界への興味を持たせてくれたのは彼を知ろうとしたからです。

タラレバで心を縛り付けるよりも、彼が愛したエンターテイメントと言う世界を感じていたい。
そう想うことが彼を感じることだと信じています。
関心を持つことこそがこの世界を支えるチカラになるのだと信じて未来を見てみたいです。

今日は彼が旅立った日ですが悲しく想うのではなくて…素晴らしいご縁をありがとう…と天に感謝する日としたいです。

春馬くん…エンタメの素晴しさを教えてくれてありがとう。貴方の魂が安らかである事をお祈りします。

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拙い文章への共感やサポートありがとうございますm(_ _)m