そもそも温室効果ガスって何?②

前回に引き続き、温室効果ガスについて学びます!

温室効果ガスの発生原因

それぞれの温室効果ガスには、それぞれの発生原因があるようです。

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全国地球温暖化防止活動推進センターウェブサイトより

二酸化炭素(CO₂)
主な発生原因はやはり化石燃料の使用。化石燃料というのは、石炭・石油・天然ガスなどのことで、これらを大量に掘り起こし燃やすことで二酸化炭素が発生します。セメントの生産の過程などでも発生するそうです。

わたしたちの日常生活でいえば、電気やガス、灯油などを使うことでずーっと二酸化炭素は発生し続けているってことですよね。飛行機や車を使うときにも発生するし、ってことは、食品をはじめとした全てのものの製造過程や保管、運送などの過程でも発生しています。
畜産や農業から出る二酸化炭素の排出量についても、個人個人が考えて消費をしていかなくちゃいけないな、ともおもいます。(これはまたちゃんと調べたいと思っています)

植物は光合成をするときに二酸化炭素を吸収してくれますが、土地開発などのための森林破壊によって、排出してしまっている量と吸収してくれる量のバランスが崩れてしまっているそうです。

メタン(CH₄)
メタンは有機物が酸素のない状態で発酵する過程で発生するそうです。
例えば、腐ったゴミからや、水田・湿地や池などで枯れた植物が分解するとき、廃棄物の焼却や埋立てなどからも発生します。

特に問題視されているのは、「牛のゲップ」によって発生するメタンガス。牛や羊などの胃が4つあるような動物で、一度胃にいれた食物をまた口に戻して咀嚼する、ということを繰り返して消化をする動物たちを反芻動物と呼ぶそうですが、この食物の消化過程で胃の中にいる微生物などによって取り入れた食物が発酵し、ゲップや排泄物として体外に出されるガスがメタンだそうです。
お肉を消費しないライフスタイルの人たちの中に、「メタンガスの発生原因である牛を消費し続けることは問題」という主張をされる人がいますが、わたし自身も菜食ではあるものの、「牛のゲップ」の件については正直「そんなに問題なのかなー?」ぐらいにおもっていました。が!調べてびっくり!これは重大な問題でした。。。この件については、あらためて次の記事にしたいと思っています。

一酸化二窒素(N₂O、亜酸化窒素)
物の燃焼や窒素肥料の施肥、工業プロセス、下水処理などなど様々な理由で発生します。二酸化炭素やメタンに比べ、その排出量は少ないかもしれませんが、二酸化炭素を1とした場合の温室効果(地球温暖化係数)は300以上といわれています!
吸入すると陶酔効果もあることから、医療では笑気ガスとして麻酔にも使われているそうです。

フロン類(ハイドロフルオロカーボン類(HFCs)、パーフルオロカーボン類(PFCs)、六フッ化硫黄(SF₆)、三フッ化窒素(NF₃))
フロンとは「フルオロカーボン」といい、炭素とフッ素の化合物。これらは人間が全く新しく作り出した人工化学物質で、もともと自然界には存在しません。無毒性・不燃性・化学的安定性といったすぐれた性質を持つことから冷蔵庫・エアコンなどの冷媒、半導体や液晶の製造過程や電気絶縁ガス使用機器など幅広く使われてきました。
ただ、フロンはオゾン層を破壊するということが判明し、規制がかかるように。代わりに使用されるようになったのが代替フロンと呼ばれるHFCs、PFCs、SF₆、NF₃などです。オゾン層破壊係数はゼロですが、地球温暖化係数は二酸化炭素の数百倍から数万倍!
近年ではこの代替フロンにもかわる、ノンフロン物質の使用化や地球温暖化係数の低いフロンの開発が進められているそうです。
※オゾン層破壊係数:オゾン層に与える破壊効果を、CFC-11(トリクロロフルオロメタン、CCl3F)を1.0とした場合の相対値として表す係数

温室効果ガスの排出を減らすには?

これらの温室効果ガスをなるべく出さないようにするには、わたしたちはどうしたらいいのか。。。
きっと数えきれないぐらいの方法やアイデアがあるし、一つの記事にはまとめきれないので、たくさん勉強しながらまたアップしていく予定ですが、わたしが最近知ったアイデアを少しだけ書き出してみます!

電力会社を自然エネルギー供給の会社に代える
これは、私も本当につい最近知ったのですが、日本では2016年から一般家庭でも電力会社を自由に選べるようになったそうです。これまでは二酸化炭素が排出される化石燃料による電力が主流でしたが、今は太陽光や熱、風力など自然エネルギーからつくった電力を供給している電力会社が全国にたくさんあるようです。変更手続きもネットで数分で終わるそうですし、マンションや団地住宅などでも可能なようですよ!
わたし自身は現在海外に住んでおり、アパートの光熱費は家賃に含まれているタイプなので、自分で電力会社を選ぶということはできず、またこの地域一帯はほぼひとつの電力会社しか選択肢がないのですが、調べてみたところ、なんとその電力会社の供給電力のほとんどがクリーンまたは再生可能なエネルギー源でした!それでも、資源は無限ではないので、なるべく節電して環境に優しくありたいと思っています。

地産地消
上記にも書いたように、食品を含むすべてのものには生産から消費者に届くまでの過程で二酸化炭素が発生しています。例えば、国内で生産・販売されているイチゴと、遠くの国で生産され飛行機にのって自分の町までやってきたイチゴでは、その生産から保管、そして消費者の手に届くまでの間の見えない部分での二酸化炭素の排出量が全く違います。
もちろん、農作物のあまり生産できない国や地域に住んでいる人たちが輸入に頼るのは仕方のないことですが、もし選択肢があるのであれば、なるべく自分から近くの場所で生産されて手元に届くものを消費することで、余分な温室効果ガスを少しでも減らすことができるのではないかと思いました。
わたしが住んでいる地域のスーパーでも、よく「Local」とシールやポップがついている商品を目にします。
ただ、地産地消を行っても、実際には二酸化炭素の排出量に大して差はない、という情報も目にしたことがあるので…またあらためて勉強して記事にしたいと思います。

お肉の消費を減らす
これは環境の勉強をしだすと本当にいろんなところで目にする言葉です。私自身はアニマルライツを理由になるべくヴィーガンを心がけるようになったのですが、その後、自分の想像をはるかに超えて畜産業が地球温暖化に影響を与えていることを知りました。
2009年にポール・マッカートニーが始めた「Meat Free Monday」という「月曜(週に一回)ぐらいはお肉食べるのやめよう!」という活動がいろんなところで行われています。
決してヴィーガンやベジタリアンになれ、ということではなく、一人一人がこれまでより少しでもお肉の消費量を減らすことで、環境問題に取り組む参加者になれるということ。そしてそれは確実に良い影響につながるということがとてもいい方法だなと思っています。
もし、ご自分がお肉以外の食品の入手に困らない国に住んでいて、生活の中でお肉の量を減らすことができるという選択肢があるのであればトライ!

最後に

2015年に行われた気候変動枠組条約締約国会議(COP21)で採択されたパリ協定では「産業革命前からの世界の平均気温上昇を〈2度未満〉に抑えること」、そして更に「〈1.5度未満〉を目指すこと」を目的とし、そのために「できるだけ早く世界の温室効果ガス排出量のピークを迎え、21世紀後半には、人為的な温室効果ガス排出量と森林などによる吸収量のバランスをとること」を目標としています。
これは、国のお偉いさんたちのお仕事・・・ではなく、わたしたち一人一人の毎日の選択肢によって結果が出るものなのかな、とおもっています。



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