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ご注文はうさぎですか?2020年 7月号掲載分に対する感想文風怪文書

初めて更新リアタイできて全身感情人間になってしまったので書きます。他の人がめちゃくちゃ良いことを書きまくってるので自分は雑に行きます……

⚠注意⚠
まんがタイムきららMAX 2020年7月号(5/19発売)の内容について垂れ流すので、当然ネタバレだらけです。各自うまいことやってください。

雑感
扉絵がエッツツツツ……いやそれはそうですが。マヤとメグが互いの色のリボンで腕を縛り付ける構図……お互いのモチーフのアクセサリ。なにか示唆的なモノを感じますね。マヤメグは互いに縛り付けあう関係性…?

p106のコマの構成がキレイですよね。左右のコマで似た構図を使いつつメグとマヤの違いをより強く出す感じ。そしてシャロがひたすら空回りする流れ。シャロは程よく不憫なのが本当に似合う(個人の感想です)。8巻等でも彼女が先輩風を吹かそうとすると何処かで抜けるのは描写としてありますが、最後の4コマを踏まえるに彼女がリゼのような"頼れる先輩"ではないのは「シャロなりのペース」であると肯定されています。ごちうさはポジティブな感情から生まれたものはちゃんと肯定してくれるから好き。

p106はマヤメグの表情も良くて、初期の彼女たちのイメージと反転するようになっています。これは彼女らの変化もありますが、マヤメグとシャロの関係性の変化が色濃いと思ってて。例えばマヤは弱ってる面を意地を張ることで隠すことがありましたが、ここではシャロに弱ってる面をそのまま見せています。マヤが素直になることを会得しつつある事と同時にマヤとシャロがそれを素直に見せられる関係になった事をしっかり示しているなぁと思いました。
ごちうさは人々が相互に影響して変化していく様がありありと見せられていて好き。

マヤメグ興奮文

メグマヤは案外違う方を向いているなっていうのがあって……いやここまでで既に分かってるべき内容なんですが。甘い読み解きで理解を深めて参ります。

原作の前半、特に開始から1年経つまでのマヤメグはチノの友達枠としてセットで運用されている節がありました。その頃は彼女らの感性の差はあまり強調されてなかったと思います。
彼女らの変化は5巻以降に詰まっています。
ですがマヤとメグのみの会話がメインとして描かれることはかなり少なく、多くはチノ含めた3人での展開。また、特に7巻では成長の描写になりそうなメイン回は個別で出ることのほうが多い感じでした。コレはマヤとメグが明確に個別のキャラ立ちをしたことの証ですが、同時に彼女らが別々の成長をしたことを示します。
描写からして受験期に主に頼った高校生組も違うので同じ学校に進むといえどかなり違う道を辿っています。
そして長らく別々での成長を見せた彼女らは8巻でその関係性に変化を見せるのか……?と思ってたら新キャラのエルとナツメとの関係構築が優先されてあんまりメインで描写されず………

という流れからようやくのマヤメグの関係性にスポットを当てた回でした。ここではごちうさお得意の過去に対する言及で比較対象を作ってから現状を見せて変化を際立たせるヤツがガッツリ使われています。モカさん周りでココアの成長を強調するためにやってた過去情報を初出しから即活用するアレです。
この回でマヤメグは過去の関係の形と今の形とこれからの形を見せることになります。いやめちゃくちゃ展開するな。

まず105ページ2コマ目で過去の関係性を示しています。色んなものに興味を示すメグとそれを引っ張るマヤというのが既存の関係性です。これが過去のなのか現在なのかはp108までの実例を通してp109の1,2コマが「最近メグがしっかりしてきた」と総括しています。メグは引っ張られる存在ではなくなってきたようです。コレは6巻以降の個別の成長のうちでメグが自分から行動できるような度胸と積極性を獲得したことと一致します。またp108で昼ごはんを作るという提案や「炒めたほうが美味しいよ」という主張をするようになった事もメグが得た積極性の発露でしょう。
ここで彼女らは炒めるか茹でるかで争います。これこそ片方が引っ張る関係性から脱却している証明でしょう。互いに自分で進めるからこそ偶にぶつかるんですよね。
そういえばメグが茹でるって言ってるの、5巻の時と同じですね。こういう小ネタが多い。

「昔は私の方が引っ張ってたのにな……」と関係性の変化に少し寂しさを感じるマヤにシャロ先輩の迫真のアドバイスが光る。偶然ですが。でもあながち偶然じゃないかもと思ってて、「関係性が変わったようで寂しい」も「茹でたのも炒めたのも食べたい」もどちらも個人の感情で、伝える事が肝要という点では変わりないんですね。言わなくても伝わる、という事より伝える事が大事というのはごちうさ内で割と見る気がします。悩み事は相談されることで解決される、みたいな。話してしまえば解決にグッと近づく事が多かったり。だからこそ6月号はヤバかったんですが………(感情の吐露が解決に向かわない)

「メグの勇者になる」の件については過去のマヤメグの関係性のドデカイ掘り下げですが、これ以上はマヤメグ妄想の話になるのでマヤメグの関係性の変化に戻ります。いや勇者がいるなら姫なのか??とかあるんですが……

p111でマヤから本心の吐露が始まります。
マヤ側の感情は今までいたメグが高校を機に自分から離れていくのではないかという不安です。メグが積極的になったら自分の側にいる理由は消失するとマヤは考えていたのでしょうか。マヤはやはり悲観的な一面がひょっこり出てくる時が多い気がします。メグはそこ重要視してないと思うぞ。
「弱気なの私らしくないよね」やら「勇者になる」といいマヤはメグを引っ張るのに足る、強い存在であろうとしていた節が見受けられます。でもメグはソレが強がりだと知っていた。だからこその「マヤちゃんが強いだなんて最初から思ってないよ」なんだと思います。なんで知っていたのか、コレはもう八割妄想なんですが(今更)"引っ張られる側"だったからかなと思います。引っ張られる側、引っ張る人間が良く見えるんですよ。何故なら引っ張る人間が常に前に、視界にいるからですね。でも引っ張る側で「いつも先に行っちゃう」マヤはメグが強がりを見抜いている事に気付いていなかった。なんかそういう非対称性があるような気がします。

ここの立場による意識の非対称性は夢の内容でも出ていると考えられます。こじつけ臭い妄想ですが……。

夢の中身は、マヤが「メグが自分についてこなくなること」を、メグは「自分がマヤについていけなくなる(置いて行かれる)こと」を見たんですが、その後のp106の反応を見ると、マヤはソレを恐れて相談しにきて、メグはソレを未然に防ごうと相談しにくるんです。人は未知の概念を恐れますが、既知には立ち向かうことができます。
マヤにとってメグが外的要因によってではなく自発的に自分から離れていくかもしれないと考えたのは初めてかもしれません。少なくとも珍しくしおしおになるくらいには経験が無いでしょう。
ですがメグにとってマヤが自分より先に行くのはいつもの事です。だから追いつける様に鍛えておけば良いという結論を導き出すことが可能です。
寧ろ今の自分の能力(体力)では追いつけない事があるかもしれないという自分の問題点の自覚が夢になったのかも。

実際、シャロは入学前に「今の自分のままでいいか不安になった」とまとめていますが、正確な内容はマヤが「相談に乗ってほしい」なのに対してメグは「たくましい後輩に鍛え上げてほしい」と具体的です。メグは既に解決方法まで考えています。

彼女らは立場の非対称性による認識の差がありながら、ここまで関係性を明確に改める事はありませんでした。7月号前半においても、マヤはメグが最近しっかりしてきたことを認識しながらも自分が引っ張る関係性を前提としていた節がありました。こうした関係性の前提の強固さや更新の難しさこそが幼馴染なのだと思います。
幼馴染とは、頻繁に言葉で確かめ合わなくても積み重ねた月日で肯定できる関係性です。相手との関係性を問い直さくても、"今までもそうだった"という1点のみで維持できる重みがあります。しかしそれは対話による関係性の再認識の少ない関係へとなっていきました。話し合うことから離れれば離れるほど相互の正しい理解は難しくなります。対話なしでの理解は推測でしかないからです。対話によるアップデートがなければ関係性は過去の認識による古いものとなります。そして彼女らが成長するにつれ、過去の認識では関係性にズレが生じるようになっていきます。昔はこうだったのに、いつの間にか変わったな、と。この結果、自分たちの関係性について対話する必要が出てきます。それは今までに感じたことのないモヤモヤの吐露だったり、距離感の変化だったり、相手の感情の確認だったり様々だとは思いますが。総じて言えることは溜まった分だけ重みのある感情が発生する事です。これはごちうさ内の幼馴染コンビ全体に当てはまると思っています。
ここで関係性についてより正確な認識を持っているのは幼馴染の内、相手をよく見ていた方なんですよね。多分、千夜でありメグであり、狩手結良なんでしょう。いや狩手結良についてはなんで言っていいか分かんないんですが……。コレに絡めて、幼馴染内で実質的イニシアチブを持ってるのは、より相手を見ていた方、つまり理解している側なんじゃないか説ないですか??

そして対話によって認識を改めたマヤメグのこれからの関係性はここに結実します。(我慢できないのでスクショ貼る)

夢みたいで綺麗で泣けちゃうな…………………
彼女らのこれからの関係性は互いに少しの気配りをして並んで歩く事になりました。片方が無理に前を行く必要はないのです。
思ってることは言葉にしないと伝わらない。言葉にしたことによってメグマヤの関係性は新たな形、より今の彼女らに適した形に変わりました。
ですが全てが変わったわけでもありません。メグの天然さからくるフラフラ感は積極性を得ても消えることはないですし、ソレを補うためにマヤが時折引っ張る必要はあるのでしょう。

幼少期の一コマで前を行く形を示してからの
「同じペースで歩く」

こういった変化を示しつつも元と同じ要素、変わってないところも見せるところとか凄く上手いなと感じます。
そういえばメグがアリに気を取られるの3巻p72でもやってるんですよね。こういう過去の描写を拾うのも抜群に上手いです。koi先生、凄い。
あとコレは妄想ですが(今更?)、最後のコマでアリじゃなくちょうちょなのは"前を向いた"からなのかなと思いました。地面じゃなくて前を見ないとちょうちょは見えないじゃないですか。メグはもう、自分で前を向いて進める子です。

メグマヤと千夜シャロを重ねる新境地
あと今回は濃厚なメグマヤをやりながら千夜シャロをバンバン出してきた印象です。というかド直球に昔の千夜シャロに似てるって言いました。昔の千夜シャロも千夜が引っ張る側でしたね。重ね合わせるならどっちがどっちなんでしょうか。なんとなく千夜とメグを合わせがち(受験回を引き摺る)だけども………。
引っ張る側だったのは千夜なのでこっち重視でしょうか。
ということは千夜も何処かでシャロが自発的に動ける事を認知したってことですかね。どこでしょう。千夜はシャロに追い抜かれた後だったりしても面白いのかも。これもまた妄想ですが…………
詳しいことは千夜シャロ専攻者にお任せしましょう。

というかエプロンの時点でガッツリ千夜シャロやんけ!!!甘兎印をマヤ、兎マークをメグが着る構図。どちらかというと甘兎印が千夜っぽい?情報が足りない。
もしそうなら千夜とマヤ、シャロとメグを重ねて見てもいいのかもしれない…………

そういえば甘兎庵の風呂をシャロが借りてることを考えたら甘兎にシャロの服とかある可能性もあるんですよね。
一緒に住むのは線を引いてる癖に互いの生活用品の置き場が線引きをちょくちょく越えてて欲しいな……というのはオタクの妄想。でも実際甘兎にシャロ用の歯ブラシとかあって欲しいじゃないですか。これは祈り。

言いたかった事は大体終わり。これ以降は更に雑記。

この辺りから徹夜しててよくわからなくなってます…………

好きな人が好きになった人なら自分も好きになれそう、という肯定
これがとても金言だと思っていて、つまるところ新キャラ登場に対してのスタンスの表明であり、なおかつこれまでのコミュニティの広がりの原点の様なところだと思うんです。
リゼチノと千夜とかの繋がり方ってココアという共通の友人スタートじゃないですか。ここがちゃんと広がったのは皆同じことを考えていたからなんじゃ無いかなとも考えられますね。シャロの参加もマヤメグの参加もそれぞれ千夜リゼ、チノを介して全体に広がって行きました。好きな人の好きな人とは仲良くなれるんじゃないかという思想は交友関係の拡張を生じます。
だからここでこれが明言されたのは、ナツメやエルはマヤメグそれぞれの友達というだけで留まらずマヤとメグの仲が良い人間に交友関係を広げることになるということだと思います。つまり、ラビットハウスに来るのでしょう、多分。マヤもメグもラビットハウスでバイトするらしいし。
そしてコレはマヤの心配であった、メグが別のコミュニティに行ってしまうのではないかという点に明確にNOを突きつける答えでもあります。何故ならその別のコミュニティもそのまま接続されるからです。それは大きなコミュニティになるでしょう。新たな関係性の香りがします。嬉しいね。

リゼシャロの健全さ

サラッとリゼシャロも展開されていました
先月に何処かの女がリゼ関連カップリングをめちゃくちゃにしていったので、特にリゼシャロの事を考えるときに凄い顔になるんですがこの二人の関係性は至って健全。
普通に先輩と後輩の関係に近いなと思います。シャロ→リゼ視点の憧れであり目標である先輩とリゼ→シャロ視点の自分を慕ってくれる後輩のめちゃくちゃ健全な会話だったと思います。リゼシャロは友人っぽいムーブと先輩後輩っぽいムーブが共存するのが楽しいなと感じているので色々健全ですよね。
健全とかいう言い方をせざるを得ないんだよな。

狩手結良
今月もいらっしゃいました。いや正確に言うといらっしゃいません。声だけです。何故かリゼの電話から。

何で!!!!????????

オタクの弱い心はもうボロボロ。いやメイドまだやってるなら幾らでも方法はあるんだけども。
映らない事がこんなにも恐ろしい事だとは思わなかった………
本物の恐怖は見えないものにこそ存在する……

まあふざけてないで(巫山戯てないが??)何にビビってるのかって話なんですが、リゼの対応が妙に穏やかなんですよね。これは邪悪なTLから学びました。
今話、最終的にリゼ以外皆集まってパーティーやっていた訳なんですが、最後に電話しても寂しがりの1つもしない。あのぬいぐるみに喋りかけていたリゼが!結果としてハブられていたというのに!全くしょげない!頼れる先輩ムーブをする余裕すらある!何かあったに違いない…………
いや大学生になって精神的余裕が出てきたとかの表現かもしれませんが、少なくとも携帯を勝手に取れる距離に狩手結良がいたという事実が合体することで狩手結良が何かしたのか…?という疑念が頭から離れなくなるんです。でも何もわかりません。何故なら映ってないから。真の敵は己の肥大化する妄想です………………

ユラさんについて真面目な話を1つすると、6月号でヤバいヤバいと言ってた話と今回の言わなきゃ伝わらないが少しリンクするように感じます。逆リンクですが……
ごちうさでは言うことでちゃんと伝わって、物事が変化していくという流れがあります。悩み事は抱えてても解決されないから誰かに伝えて受け取った誰かが真剣になんとかしようとして変化していく。
一方でユラさんはこの流れにすら乗っていません。彼女はリゼへ感情を吐露しました。彼女曰く「揶揄ったつもり」だそうですがソレは揶揄する時の顔ではない。これは言葉で伝える動きです。彼女は変化を望む思いを伝えました。腐れ縁ではなく普通の幼馴染になりたいと。ですがリゼはそれに対して現状を肯定する選択をしました。腐れ縁もとびきりの親愛の証だと。いやいやいやいや、リゼさん。大丈夫なんすか。まあ当たらずとも遠からず。狩手結良はリゼの幼馴染となって独り占めしたいという欲求の一方で、そもそも自分はリゼの大切の中に入っているのかどうかという不安があり、ソレを解消する形で幕を引きました。
ここで問題なんですが、狩手結良は、思いを真剣に伝えた上で、本題が解決されてないんですね。寧ろ「大切に思われていないかもしれない」という距離を保っていた枷が外れて「逆にヤキモチを焼かれるように頑張る」事まで可能になりました。もう何やっててもおかしくないぞ。
しかしながら彼女の願いが叶うことはリゼの独占を意味します。それは、ごちうさでは、多分、無理じゃないかと…………
だから何処かで止めなくてはなりません。
果たして彼女を止めることは出来るんでしょうか………
彼女の次の一手に期待が高まります。

狩手結良で終わるのも何なので(何?)扉絵で妄想します。
互いの色のリボンで両手を結んで居るんですよね。互いの色で自由を奪う。パッと思いつくのは共依存とか束縛とかの趣味ワードって感じですが、敢えてポジティブな意味での"制限"を考えます。
本編で彼女らは少し早く・遅くする事で同じペースで歩く事にしました。これは同じペースにするために制限をかけたという事になりませんか。
でも書いててあまりしっくり来なかったのでこの説は無いと思います。でも無いなと思った説も書いておくことで意味がある。叩き台くらいにはなるかも。

よくわからなくなってきたので終わりです。
来月は考えすぎて行き詰まる前にサクッと出力したいものです。

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