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君と恋とすれちがい 第5話

〈前回までのあらすじ〉
やっぱりロボのことが好きだと
再確認したラミナ。
少しづつ仲良くなれるように努力をはじめた。
そんな時、ラミナたちのクラスにやってきた
転校生のシベリア。彼は一体…?
▷▶︎第4話はこちら◀◁

「シベリアくん!はじめまして〜♡」
「わからないことがあったら
なんでも聞けよー!!」
「みんなサンキュー!!」

「あ、ちょっとごめんな」

「よう、ロボ!会いたかったぜ♡」
「だから…なんでここにいんだよ?」

「あー…ちょっくら先輩と喧嘩して
退学になったんだわ!」
「お前なぁ…」

「また仲良くしよーぜ!」
「ったく…」

「……ウチの苦手なタイプだわ、アイツ」
「…シ、シベリアくんだ…」

「知ってるのかい?!」
「中学の時ロボくんと仲良かったはず…。」

「…てことは!!
アンタとロボの過去を知る
唯一の重要人物……ってことかい?!」
「それはないよ!!知ってるって言っても
ロボくんといるのを遠目から見てたくらいだし、
それにあたし、
今と昔じゃ全然違うんだもん!!」

「なあなあ!君、ラミナちゃんだよな??」
「!!!???」

「あのビンぞこメガネちゃんが…
すっかり可愛くなったな〜!!♡

もしかして!ロボのため
「わああああああああああ!!!!!」

「ちょちょちょちょちょっと!!!!!!」
「お?お?」

「ああああああの、
ほぼ初めましてですよね??!!
なんで名前知って…!?
なんであたしのことわかったの…!!??」
「あれ?知らなかった??
2人めちゃくちゃ有名だったんだぜ〜??

なんせ学校一モテるのに
女子嫌いなあのロボが
1人の女の子と
ずっと一緒にいたんだからな〜!!

俺も2人でいるとこ、よく見かけてたし!」
「そうだったの…!?」

「はっ!!だからそうじゃなくて…!!
中学の時と今のあたし、全然違うけど
どうしてあたしだって…!!??」
「????

わかるだろ??フツー」
「!!!!!!!!」

「で?で?ロボとは
付き合って何ヶ月になるんだ?
何回デートした??どこに行くんだ??
どんなデートするんだ?なあなあ♡」

「ちょっと!!!!
その子、固まってんだろ!!」
「あ……悪い………」


「ええええええええええええ!!!!!!!」
「うっさい!!!!静かにしな!!!!」

「ていうことはあいつ、ラミナちゃんのこと
全くの他人だと思ってるってことか!!??」

「それでいいの!!昔の自分はもう忘れたの!!
新しい自分で頑張るの!!だから…!!

ロボくんには内緒にして!!お願い!!!!」
「お、おう…。
絶対話した方がいいと思うけど……?

そこまで言うならわかったぜ!!」
「あ、ありがとう…!!」

(しっかしロボのやつ、
マジで気付かねえのか…??こんなのって…)

(こんなのっておもしろすぎるだろ〜〜!!)
「………………」


「ちょっとアンタ」

「え〜っと…シルビアだっけ??」
「シベリアだ」

「そうそう、シベリア!

アンタさ…あの2人のこと
おもしろがってんなら
あんま関わらないでくれよ??」
(ぎくっ)

「いやいやいや、俺は真剣に
ラミナちゃんのこと応援してるぜ??

できることがあれば協力もするし!」

「………………」
(コイツ絶対何かやらかす!)

「………………」
(うわあ、めちゃくちゃ疑われてる…)

「なんかしたらウチが許さないからね」
「お、おう!

てかさあんた」
「ハンナ」

「ハンナはどうしてそんなに
ラミナちゃんのこと気にかけるんだ??
わかんねえけど高校からの友達だろ?
まだ知り合ってそんな経ってねえよな?」

「…………………」


今思えばあれは、
ロボに話しかけられなかった後だったんだろうね。

晴れの日の入学式に
落ち込んでる奴がいたんだ。
だから気になって声をかけた。

『どうしたんだい?
友達と同じクラスになれなかったのかい?』

『友達は…いないです…』
意外だった。
明るく元気そうな見た目なのに
静かな声、落ち着いた口調。

なぜかすごく気になって
一緒にいてやろうと思った。

『ウチもなんだ!
良かったら友達になっておくれ』
『…!!』

『あ、ありがとう…!!』


『ハンナさん、聞いてもいいですか…??』
『ちょっと!「さん」付けはやめておくれよ!
あと敬語も使わなくていいから』

『ハ、ハン、ナ………??』
『そうそう!なんだい?ラミナ』

『ハンナさ…ん……は、
どうして1人でいるの??』

まあいずれ話す時があるだろうし
それでこの子が離れていっても
ウチにとっちゃ普通で当たり前だから
話してもいいかと思って話したんだ。

『ウチさ…家が極道なんだよね、
それだけで周りみーんな怖がっちゃってさ。

それに…他の子の親が
あの子と遊んじゃダメって。
まあ確かに、関わらない方が安全だよね。

そんな理由で友達っていうやつなんか
小さい時からいなかったんだよ』

『そ、そんな………!!』
『まあ怖がるのが普通の反応だし
昔からのことだから慣れてるんだ』

…そう。地元から離れた高校に来たって
ひとりぼっちは変わらな

『寂しかったね…ハンナ……!!』
『…………!!』

『ずっと1人で頑張ったんだね〜…!!』

なんでこの子が泣いてるのか
ウチにはわからなかった。

ただ…自分の事を思ってもらえることが

こんなにも心があったかくなるって
知らなかったから………
嬉しかった。

⦅ダメダメ!極道の女は涙を見せないんだ!⦆

『これからはあたしが一緒だからね!』
『そうだね、アンタにも
ウチがついてるからね!』

『ねえねえ、
おうちが極道ってかっこいいね!!!!
お嬢様って呼ばれたりするの〜??』
『…変な奴だねぇ、アンタは』
本当は寂しがってたウチの心を
あの子は守ってくれたんだ。

(だからこれからはウチがあの子を守るって
自分の心に誓ったのさ。
なーんて、こんなやつには話さないけどね)

「友情を深めるのに
時間ってそんなに大切なのかい?」

「少なくともウチは、
出会ったあの日にあの子に救われたんだよ」
(事情はわかんねぇけど…かっけぇ…………!!
(なんか悔しい))

第6話へつづく

#君恋

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第5話お読みいただき
ありがとうございました!!
ラミナとハンナの話は
どうしても書きたかったので
(1話使うとは思ってなかったですがw)
しっかり書けて大満足です!
そして前話投稿した際に
〈シベリア〉くんを〈シルビア〉くんと
間違って書いてしまったんですが😂←
(すぐ訂正しました)
そのこともネタにしましたw
amiiboがどうしても限りがあるので
同じ子がモブ役で何度も出てくることが
今後増えますが察してください!w
女の子になってる子もいますw
ジュン子ちゃんと
パチミちゃん探してみてください☺️

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