見出し画像

君と恋とすれちがい 第1話

「突然呼び出して悪い。
伝えたいことがあってな。
実は俺、お前のこと…

お前のこと、
ずっと好きだったんだ。」

(え………?///)

(えーーーーー??!!///)

(キ、キスっ…………!?!?)

「……………ふぇ?」

「なんだ、夢か〜…
せっかくいいところだったのに…」

「でもいい夢だった♡
学校行かなきゃ!」


はじめまして!
あたし、ラミナ。
メロディ高校に通う1年生!

「みんなおはよーーーーーーー!!!!
今日も一日元気にいくゾーーーーー!!!」

まだ入学して1ヶ月だけど
楽しく学校に通ってます!

「ハンナおはよーーーー!!!!」

「わっ!!ラミナか!!
ビックリしたじゃん!!」
「あははっ!ごめんごめん!
ちゃちゃまる先生の真似〜♪」

「それ誰でもできるやつだし!」
この子はハンナ。
高校からの友達だけど1番の仲良し!
すごく頼りになって
友達思いでとっても優しいの!
(たまに口悪いけど…)

「今日ね!ロボくんに
告白される夢を見たんだよ〜♡」
「夢って…
アンタも幸せなやつだね〜」

「でもやっぱり現実のロボくんが
1番かっこいいっ…♡」
「そんなのんきにやってていいのかい?
どっかの女にとってかれちまうよ?
早く告白しなよ〜!」
「こ、告白………?!」

(あっ…!!)

「目が合っちゃったじゃんっ…!///」
「ハハハ!!その様子じゃ
当分、無理そうだね〜」
「もう、からかわないで〜!」

「みんなおはよう!席に着いてー!」

「今日のお知らせは〜…」

1番後ろに座ってるロボくんが
あたしの好きな人…

ロボくんは入学した時から
同級生からも先輩からもモテモテ。

「ロボくん、
デートの約束、考えてくれたかしら?」
「…用事あるっス。」

「キャー!3年のビアンカ先輩よ!」
「メロディ高のマドンナ、ビアンカ先輩!
今日もステキね♡♡♡」
「ビアンカ先輩とロボくん…
美男美女でお似合い〜…♡」

告白現場にも
よく遭遇しちゃう。
「あの、私…」

「ロボくんが好きです!
付き合ってください!」

「悪ぃ、俺は誰とも付き合わねーから…」
「そ、そうですか…」
ロボくんは誰の告白も
受けないみたいだけど…

みんなロボくんに夢中なの。


「みんなしてあんな無愛想なやつの
なーにがいいんだか。」

「ロボくんは
本当はとっても優しい人なんだよ……」
「え?アンタいつの間に
関わりあったの?」

「じ、実は中学校
一緒だったんだよね…」
「えええええ!!??」

「それを先に言いなよ〜っ!」
「ご、ごめんね!
なんかタイミング逃しちゃって…!」

「ん?それじゃあ
普通に仲良いんじゃないの?アイツと。」
「そ、それがね…
話すと長いんだけど…
あれは中学3年生の時……」

「いつものように
図書室で本を読んでたの。」
「ちょちょちょ、ちょっと待った!!!!」

「誰の話が始まったんだい????」
「え?あたしだよ…?」

「え??!!これ↑アンタなの??!!」
「そうだけど…」

「はぁ〜、人って変わるもんだね〜…」
「う、うん、そうだね…」
「わかった、続けて。」

あたしは、いつものように
図書室で本を読んでいて…。

近くでちょっと怖い男の子が勉強してたの。
ずっと頑張って勉強してたみたいだったけど…

でも1冊読み終わっても
まだ悩んでて…
『ここ、どうしてもわかんね〜…』
…つい声をかけちゃったの。

『その問題はあの公式を使えば簡単に解けるよ。』
『あ!なるほどな!』

『教えてくれてありがとな。』
『う、ううん!ごめんなさい!
あたし勝手に…!』

『いや、助かった。
他にもわからない所があるんだ。
よかったら教えてくれないか?』
『あ、あたしでよければ………!』

それからは
2人で勉強したり…
『ここ、今度のテストに出るって先生が…』
『マジか!サンキュー!』

2人で帰ったり…
『お前の家どの辺なの?』
『あ、あの辺かな…』
『お!俺んちと近いじゃん!』

2人で寄り道したり…
『オレンジでいいか?
いつもの礼だ。もらってくれ』
『…っ!あ、ありがとう!!』

『ラミナさ、教師とか向いてんじゃね?
お前の教え方
めちゃくちゃわかりやすいぜ。』
『そ、そうかな…ありがとう…///』

一人ぼっちでいるあたしを
いつも気にして
声をかけてくれた。

『よお!ラミナ!おはよう!』
『あ!お、おはよう…!!』
『ロ、ロボ…!?』

『あの、いつも一人ぼっちな奴と
オマエ知り合いなのか?!』
『はあ?アイツは一人じゃねーよ?
俺がいつも一緒にいるからな!』
『ええええ!?!?』

「ロボくんはこんなあたしにも
いつも本当に優しくしてくれたの…!!」
「そっかそっか…。」

「ウチが知らなかっただけで
アイツもいいとこあるんだね。」
「うん…。///」

「それで?何があって
こんな他人みたいな距離になってんの?」

「そ、それは…………。」
「それは……………??」

第2話へつづく

#君恋

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?