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QQQの構成銘柄やセクター別内訳について調べてみました

最近はハイテク銘柄が不調なこともあってあまり話題に上がらなくなったQQQですが、ちょっと前まではレバナスなんてものまで話題に上がり、注目されてました。

そのQQQですが、その構成銘柄等についてはこちらのWebサイトに掲載されています。

2022年4月22日時点のデータを元に、QQQの銘柄別内訳やセクター別内訳を見ていきたいと思います。また、アルファベットはClass AとClass Cに分かれてQQQに組み入れられていますが、どちらも同じ企業なので集計時は合算しています。

銘柄別内訳

時価総額上位10銘柄でQQQの半分以上を構成しているのがわかります。特にアップル(AAPL)、マイクロソフト(MSFT)の存在が大きいです。アップル(AAPL)やマイクロソフト(MSFT)がくしゃみをすればQQQは風邪を引くと言えそうです。この2社に続いてアルファベット(GOOGL、GOOG)、Amazon.com(AMZN)、テスラ(TSLA)が続きます。

意外に思うかもしれないのがコストコ(COST)やペプシコ(PEP)がQQQ構成銘柄として入っていること。この2社はNYSEではなくNASDAQに上場しています。余談ですが、ウォルマート(WMT)やコカコーラ(KO)はNYSEに上場しています。

セクター別内訳

情報技術セクターが約半分を占めていおり、このセクターに振り回されるのがわかります。そして一般消費財、通信サービスの3セクターで75%以上を占めています。後で見ていきますが、この2つのセクターは数銘柄によって振り回されているのがわかります。

また、米国市場は11セクターに分類されていますが、QQQには金融、素材、エネルギー、不動産が含まれていないことも特徴的です。

情報技術セクター

情報技術セクターのうち、約25%をアップル(AAPL)が占めているのがわかります。マイクロソフト(MSFT)、NVIDIA(NVDA)を含めると、この3銘柄で過半数、上位10銘柄で約75%占めています。

上位10銘柄を見てみると、比較的半導体銘柄が多いのがわかります。半導体不足がニュースになっていますが、少なからずQQQに影響を与えていそうです。

一般消費財セクター

Amazon.com(AMZN)、テスラ(TSLA)の存在が圧倒的です。この2銘柄だけでこのセクターは振り回されているといっても過言ではないでしょう。スターバックス(SBUX)が4位に位置していますが、割合は小さいです。

通信サービスセクター

こちらはアルファベット(GOOGL、GOOG)、メタ・プラットフォームズ(FB)の2銘柄で過半数が占められています。

最近ではメタ・プラットフォームズ(FB)、ネットフリックス(NFLX)が決算発表後に大きく下げましたが、通信サービスセクター内訳で見ると、メタ・プラットフォームズ(FB)の方がQQQに対し影響が大きかったと言えそうです。

生活必需品セクター

こちらはコストコ(COST)、ペプシコ(PEP)の2銘柄で過半数が占められています。QQQ構成銘柄でも8位、10位に位置しているため、それなりの影響はありそうです。そしてモンデリーズ(MDLZ)、クラフト・ハインツ(KHC)、炭酸飲料のドクターペッパーで有名なキューリグ・ドクターペッパー(KDP)が続きます。

ヘルスケアセクター

こちらはアムジェン(AMGN)、ロボット手術で有名なダ・ヴィンチを作っているインテュイティブ・サージカル(ISRG)、ギリアド・サイエンシズ(GILD)と並んでいますが、銘柄ごとの時価総額に大きな差がないからか、大きな偏りがありません。

新型コロナワクチンで有名なモデルナ(MRNA)も含まれていますが、バイオンテック(BNTX)(日本ではファイザーのワクチンとして知られています)が入ってないのは何故?と思いましたが、時価総額がモデルナ(MRNA)の約半分で、ヘルスケアセクターを構成する一番小さい構成銘柄よりも時価総額が小さいため入ってないのではないかと思います。時価総額が上がればQQQの構成銘柄になるかもしれません。

資本財セクター

上位2銘柄で過半数を占めています。ハネウェル(HON)以外は聞き慣れない銘柄ばかりかと思います。

公共事業セクター

4銘柄で構成されており、ざっくりとバランス良くといった感じです。公共事業ということもあって、聞き慣れない銘柄ばかりかと思います。

まとめ

銘柄別では上位10銘柄で過半数を占めていること。セクター別では情報技術セクターだけで約半分を占めていることがわかりました。また、いくつかのセクターでは、2,3銘柄でセクターの半分以上を占めていることもわかりました。

銘柄数は101銘柄なので分散されているといえば分散されているのですが、セクターや銘柄に大きな偏りがあると言えます。

個人投資家が例えばQQQとアップル(AAPL)、マイクロソフト(MSFT)の3つでポートフォリオを構成していた場合、アップル(AAPL)、マイクロソフト(MSFT)にオーバーウェイトした、かなり偏ったポートフォリオになっていると言えます。銘柄分散、セクター分散ということを考えるのであれば、少なくともQQQ上位構成銘柄以外を買うことが分散につながると言えそうです。

余談になりますが、YouTubeやTwitterを見ていると、VOO(S&P500 ETF)とVTI(全米株式ETF)を両方買っていたり、VTI(全米株式)とVT(全世界株式)を買っていたりといったポートフォリオを見かけることがあります。

S&P500は全米株式の時価総額の約80%をカバーしていたと思います。VOO、VTIの両方を買うということは、全米株式の約80%の部分をオーバーウェイトするということになります。

また、VTIとVTの場合ですが、VTの約60%が米国になります。これにVTI(全米株式)を加えるということは、米国のウェイトを大きくするということになります。仮に半分ずつ買ってポートフォリオを構築した場合、米国80%、米国以外20%というポートフォリオになり、国際分散していると言えるのか疑問です。

こういうことを意図してやっているのであればいいのですが、もしこれが分散のためにやっていると思っていたら大きな勘違いといわざるを得ません。ETFや投資信託の内訳を調べ、構成銘柄やセクターを合計し、それぞれにどれだけベットしているのかは調べておく必要があるのではないかと思います。

話はそれましたが、QQQは銘柄やセクターにかなり偏りがあるETFと言えそうです。そういうのを理解した上でQQQやレバナスを買うという行動に出たいと思います。


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