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食道がん日記#3 がん告知まで【覚書①】

どうやってがんが見つかったのか、どんな症状で気づいたのか、
みんな気になることらしい。私も他の患者さんの経緯、気になる。
私は食道がんとしての初期症状はなかった。食べ物が飲み込みにくいとか、しみるとかはなかった。ただ、食道から離れた喉の上の方が痛かった。ということでそこから書く。

喉の痛み

2023年2月、ある朝から喉の右奥が痛むようになった。飲み物を飲んだ時に喉の上の方、右奥がズキーンと痛い。痛むのは飲み物のときだけで、固形物を食べるときは痛くない。とりあえず経過観察。

耳鼻咽喉科へ

2023年3月、1か月経っても良くなるどころか悪化してきたので自宅最寄りの耳鼻咽喉科にかかる。口蓋垂(のどちんこ)の周辺がぼんやり腫れているようだけど、ひどい炎症や腫瘍らしきものはないとのこと。つまり原因不明。初診から1か月にわたり複数の飲み薬を試すもどれも効果なし。
精密検査のため、総合病院を紹介される。

総合病院での精密検査

2023年5月、総合病院の耳鼻咽喉科を紹介され、CT検査、生体検査を行なうが異常なし。
この頃には喉だけではなく耳も痛むようになっていた。中耳炎のようなズキズキする感じで、喉よりも耳のほうが辛い。痛みを訴えるも経過観察を言い渡されぼーぜんとする。どしたらいいのよ。

ペインクリニックを頼る

2023年6月、原因はわからずとも痛みだけでも何とかしたい。ペインクリニックで痛み止めを処方してもらい何とか凌ぐ日々。こちらでは「三叉神経痛あるいは舌咽神経痛ではないか」と言われた。

定期健康診断

2023年8月、定期健康診断を受ける際に上部内視鏡(胃カメラ)を選択する。胃部レントゲン検査から有料で上部内視鏡に変更した。これががん発見に繋がる。
なぜ上部内視鏡に変更したのか?
 ①バリウムのあとの下剤が嫌だったから
 ②喉・耳の痛みの原因が消化管にあるかもと思ったから
 ③父が胃がんで手術した直後だったから
この3点なのだけど、①がもっとも大きな理由だったかも。年齢とともに下剤からの回復力が落ちて2日間お腹が痛くって。在宅勤務できなかったら欠勤レベル。
もちろん②も③も気がかりだったけど、「まさかね」って感じで何か見つかるなんて思っていなかった。

上部内視鏡での生体検査

カメラを入れている際に技師さんから「生検準備!」の声がかかり、なんかあったなと。自分でもカメラ映像が見える位置だったので、えずきながら目を向けるとポコッとしたものがある。嫌な予感はしつつも、ポリープかも?と自分に言い聞かせる。検査結果は2週間後になるという。それまでに外科手術ができる大きな病院を探しておくように言われた。

がん告知はあっさりと

2023年8月末、健康診断を行なった病院で生体検査の結果報告を受ける。すぱっと食道がんですと。生検した3か所のうち、2か所ががん、残り1か所は悪性良性の判断つかず・グレー。医師にステージの意見を伺うと、膨らみがある腫瘍であることからステージⅡ以上、初期ではないと思ってくださいと言われた。

この時点では食道がんについての知識がなかったのでショックはさほど大きくなかった。小さいっぽいし内視鏡で取るのかな?抗がん剤やるのかな?くらいの考えだった。食道がんが難治性で、生存率が他のがんと比較して低いものだなんて知らなかったのよ。

喉・耳の痛みとの関係

医師に喉・耳の痛みの話はしていたけど、がんとの関係は指摘されていない。直接関係があったのかはわからないままだけど、抗がん剤治療を開始した頃から喉・耳の痛みはまったく無くなった。痛みがひどい時期は限界量まで痛み止め(ロキソニン)を飲んでいたくらいだけど、痛み止めも一切飲まなくなった。
関係はなかったかもしれないけど、内視鏡を選ぶ一因にはなったわけで、身体からのSOSだと思っている。

がん告知までの経緯はこんな感じ。食道がんを見つけるには上部内視鏡しかないように思う。内視鏡で見つけてくれるかは技師・医師の腕に任せるしかない。私の場合は腫瘍の見た目のサイズが小さかったそうで、胃部レントゲンではわからなかっただろうと言われた。また、これも後々の話だけど、CT検査でも「そこに腫瘍がある」と知った上で見なければ見落としてしまうかも、と言われた。

健康診断での上部内視鏡は鎮静剤を使用しない機関が多いみたい。鎮静剤なしだと本当に辛いよ…私は唾液と涙でびっしゃびっしゃになるよ。
上部内視鏡をやる際には鎮静剤、大事だよ!

治療がんばります!