前市政が悪い?

つくば市の市政を話す中でたびたび出てくるのが

「今の市政に不満がある」

というと

「前より良くなったでしょ?」

という答えをする場面。良くなったか否かは個人の置かれた環境や価値観で変わるので、良くなったと感じる人も当然居るわけですが、逆もまたあるわけです。

ここで問題だと感じることが度々ありそれは、

「それは前市政がやったこと。今の市政に責任押し付けられても困る」

と現市政を擁護する声。そう言いたくなる気持ちは分かりますが、これは正直納得はできない考えかな?と思います。

まず「前市政よりも良くしたいから市長になったはずでしょ?」ということ。総合運動公園問題しかり、西武跡しかり。

確かに前市政が良くない部分があってそれをこのようにすることにより、より良い市民生活を支えます、という話だったかと思います。前市政がやったことを理解して改善案を提案し、選挙で選ばれたわけです。

つまり、前市政を改善して良くすると公言して現市政をスタートさせたわけだから、その結果として満足する結果が得られていないと感じる場合は、それは現市政に責任があるわけです。もしそれを前市政のせいにするのであれば、それは「大した根拠や計画もなく当たりのいいことを言っていた」「計画が甘かった」ということになりますよね?

例えば、借金1億円ある会社(市政)がありました。そこの株主(市民)に「この借金をこういう手段で±0にします」と言った人が次期社長に選ばれました。その後、その新社長は多数の株主に「いいねぇそれ」と言われながら会社運営をしていきましたが、3年後の株主総会時に「とりあえず借金は9500万円に減りました!着実に減らしてます!」と発言しました。

この時「お~!そのうち倍々で借金減るだろうからいいぞ!やれやれ!」と応援する人もいるでしょうけど、「え・・・それって誤差じゃない?」と感じる人もいる。そんな「誤差じゃない?」と感じて批判した人に対して

「1億の借金は前の社長が悪いんだから500万減らしてるし成果出てるだろ!」

と言われたら「いやいや、1億借金あるの知っててを±0にするっていったんだから、3年経って1割も減ってないのはダメだろ。いつまで前社長のせいにしてるんだよ」と感じる株主も少なくないのでは?

前がどういう状況であれ、その状況を引き継いで「こうします!」といった以上、それ以前のせいにするのは無責任ではないのかな?と疑問を抱くわけです。

もちろん、市長や市政は表立っては前市政のせいにしてるわけではありませんが、それらを支持する方々が「前市政の責任取らされて大変なんだよ」として擁護していることは、結局支持してる市長や市政を貶めてしまうことになります。

「世界のあしたがみえるまち」と未来志向のスローガンを掲げる街を応援するのであれば、前よりマシということだけで現市政への意見や不満を抑えてはいけないのだと思います。


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