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弦楽器購入前あるある

昨日、各弦楽器店から連絡があって目をつけておいたヴィオラ君が売れたらしい。しかも2台も。中級者以上の実力がある人ならば弦楽器を購入する選択基準は似たようなものになるのでコスパの良い楽器はすぐに売れますね。私の場合、弓でいいなあと思ったものは大体売れてしまうのですが、まさかヴィオラがね、試奏したその日にね。欲しいと思ったら決断する勇気は必要なのでしょうね。
 売れた楽器に関しては、それを取ったかやっぱりという感じで、反応の良い楽器が好まれるのね。ふむふむという感じで、音色よりも反応だなあと納得した次第。上級者にとっては音色はボーイングでカバーできるのですが、反応はどうしようもないですね。中古の楽器で全部の弦をすべて違うメーカーにしているのがあったのですが、おそらく反応を求めてのことですよね。この楽器のオーナーの気持ちよくわかります。395mmの楽器はほぼ反応に問題はないのですけど、405mmを超える楽器は反応に苦労している楽器があるんですよね。反応が遅いとアンサンブルで少し早目に弾かないといけないので苦労をしそうですね。

 音色と反応を兼ね備えたヴィオラのリファレンスになる楽器はないかと100万円以上する楽器も弾かせてもらったのですが、E.H.ROTH#81 (405mm)がそれですかね。工房製だけどもハンドメイド、オイルニス、板の素材はかなりいいですね。個人制作家でも腕のよい人のマスターメイドに相当しています。このクラスになるとG線、D線の鳴りが美しくA線も伸びがあって良い。C線はダブダブなんだけどもバランスは悪くない。反応も速い。ROTHの場合は、安い製品でも制作証明書がつくので売るときに有利ですかね。ROTHは見事なくらい価格に比例しているのでわかりやすい製品群ですね。#の後ろ数字が大きいほど高級品のようです。

これがヴィオラ音色の基準かな? 395mmより405mmですよね。
これよりも上位のマスターメイドもあるのですが、アマチュアはこれで十分すぎますよね。

 これよりは劣るけれども近しい候補が3台くらいあるのだけれども、売れていくのでしょうね。コスパの良い楽器は争奪戦ですからね。来週の「 弦楽器大展示会 in 秋葉原UDX 2022」でいいのがあればという感じですか。まあ基準が定まったので選びやすいかな。

●気付き
 古い高額なヴィオラも何台か弾かせて頂いたのですが、正直、新作の方が音が響くし反応も良いし、音色も綺麗。ヴィオラの場合、ここ10年くらいで世界中の製作者の情報共有化と音響解析技術が進んでいるので新作の方が良いですよね。まあ、古い楽器で良いものはなかなか市中には出回っていないのかもしれませんが。

 


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