自分メモ(ヴィオラ購入基準)
このブログで最大の読書は私と思っていたのですが、参考にしておられる方いるんでしょうかね。いたら手をあげてくださ〜い。というのも本日、楽器店から「チェックして頂いた2台のヴィオラですが、都内のバイオリンの先生が興味を持たれておられているご様子ですがどうしますか」との連絡があったからです。最近、他の店でも2台売れているしなあ。なんかおかしい、これってオカルトなのかな。
円安が進んでいるので国内にある目をつけている楽器は早めに買っておかないとという心理かな。特に高額な弦楽器で2~3割あがったりすると買えなくなってきますからね。
今のところ検討段階なので即買いしたい楽器はないのですが、ある程度の基準をもっていないと即買いできずに後悔することもさもありなんなので自分用のメモを以下に記載しておきますかね。
サイズ:400を中心に考える(弦長も大事基準は375mm)。
395と400以上の楽器は別物として捉えた方がよいかもですね。395は軽くて明るい音色になります。最適なところが400〜405ですかね。ヴィオラは1mm単位で弾きごこちや反応が変わってくるので、395と405と考えない方がよいと思います。
ヴィオラ弾きさんに尋ねてみると395も405も同じようなもの。410から本格的なヴィオラの音になるぞと。なんか「こっち来いよ」と言われているような気がしますが。この方は両刀使いで1日のうちにバイオリンとヴィオラを弾くと感覚が狂うので、今日はヴィオラの日で明日はバイオリンの日というようにした方がよいとのこと。仕上げ:アルコールニス仕上げ、できればオイルニス。スプレーは避ける 赤色は避ける(退色して黄色になるため)
最近はアンティーク仕上げが主流ですが、本物のアンティーク仕上げをした上質な楽器にたくさん触れて眼力をつける必要あり。初心者は傷のあるものは避けるのが無難。大手の弦楽器店にいけば名器図鑑があるので見せてもらうのもよい。ただしヴィオラはあまり掲載されていないので海外文献が参考資料になりますかね。音色:C線は妥協。G線~A線の鳴りと反応とバランスがよいもの。 バイオリンと合わせたときに阻害する音色は好ましくない。よってチェロよりの音色が好ましい。
ヴィオラ弾きは割とA線の音色を気にしてますね。ウルフがでる楽器が良いのか悪いのか、素人判断はムズカシイ。発音:パリッとしていてアタックが速いもの。405を超えてくると妥協も必要。
音量:大きな楽器は問題なし。小さな楽器は弓との相性かな。
持った感じ:無理があるものは避ける。395でもそういう楽器はある 逆に410でも持ちやすい楽器はある。
ネック太さとか、指板の大きさに注意。重量:持った感じ軽いのが望ましい。底板は薄い方が良いらしいのですがあまり薄すぎると経年変化による割れが生じるらしいです。でも最近の技術の進歩によってどこまで薄くできるのか、カットの仕方を含めて研究されており問題なしとのこと。量産品は?ですがハンドメードの場合は大丈夫でしょうね。
年代:2020年以降の楽器の方が良い感じですね。研究の成果が大きいです。ヴィオラの場合、手頃なオールドがあまりないので、新作がお薦め。
中古:よいものがあればベスト。
売却:買い取ってもらうときに有利な条件が好ましい。良い条件が提示できるのは60万以上の楽器から。大体の目安は購入価格税抜きの3割程度になるらしい。ただし、マスターメードは作家によってはそれ以上になる(夢あり)。
価格帯:
10万円台は避ける。
20万円台は入門者向け。中古ならお買い得。
30万円台、とりあえずここかな、中古ならねらい目。
中国産はかなりコスパよし。
50万円台、中級者向け。ここからかなり良くなってくる。
60万円台、工房製(量産型)の良い楽器が多い。
音や音量、音量は100万クラスに匹敵する場合もあるが、
塗りは100万クラスに届かない。
雑なアンティーク仕上げを見破る眼力が必要。
80万円台、ここからオーダーメードが可能。
駆け出しの制作者で将来性の高い人を見抜くのが面白い価格帯
量産型のオールドはこの価格帯からですかね。
ベテランの製作者があえて安く引き受けてくれている場合も
あるので好みの製作者がいる場合は、ベストバイ。
120万円台、工房製(量産型)の最上位グレード
中堅作家のマスターメードの価格帯。150万円前後が特に
狙い目で良い楽器が多い。さすがにマスターメードは違う。
アマチュアでは十分すぎますね。
200万円台、弦楽器制作コンクールの上位入賞製作者のマスターメード
クレモナで名をあげた人はこのクラスになる。
300万円台、現役巨匠クラスのマスターメード
500万円~、コンクール出場者用。お好きにどうぞ。
※最近は日本の製作家の技術レベルの向上が著しいので、クレモナ製など比べるときは日本作家価格 x1.5=クレモナ価格で考えている方がよいと思う。円安なのでクレモナは高くなってますよね。型
ストラド、ニコラ・アマティ、アンドレア・アマティ、ガルネリ、ガスパーロ・ダ・サロ、マッジーニ、ジュゼッペ・オルナーティなど。
ほっそり美人のストラド型よりもアマティ型かガスパロ・ダ・サロ型の方がヴィオラという感じがしてよいのですが、マスターメードになりますね。生産国の傾向
ドイツ、フランス、イタリア、チェコ、ブルガリア、ポーランド、中国、日本などなど。国による傾向はグローバル化が進んでいるので違いはほぼなし。ただ、ベルギーのアンリ・デリルはとても甘い音がして他と違う。
メーカーの違いと、作家による違いの方が大きい。底板の厚さで弾き心地が変わるので、そこをみていれば良い。底板の厚い楽器は上級者向き。
製作者側からすると薄くすることで音を良くしているんだが、上級者には理解してもらえないことがよくあると、少し嘆いておられました。弓はどうする
ヴィオラをやっている方に尋ねてみたところ、楽器の相性もあるからムズカシイですねとのこと。ただ言えるのはバイオリンと違って弓先まで平均して圧力をかける必要があるので、フロッグが大きめで弓元が重いものは避けた方がよいとのこと。大体予算的に20万くらいでみておけば十分でしょうし、プロもそんな弓使っているよ。高級弓はリサイタル用でオケは安い弓で弾いているものとのこと。最適解(私の触れた楽器の中での)→鵜呑みにしない事
予算を100万から200万で考えるのであれば、木村哲也氏へオーダーメードするのが最適解ですかね。オーダーメードすることによって最適サイズを1mm単位で選べますからね。この人のつくるヴィオラはハンドメードとして世界的にみても最高ランクにあると思いますが、価格が安いです。2021年なのにオールド音色をしておりよく鳴ります。反応も早い。おそらく木材の剪定が最適なのでしょうね。外観はガチ・アンティーク仕様でありながら気品があります。この人の作品をみてようやく本物のアンティーク仕上げというものがわかりました。やはり一流をみないと、なんちゃってアンティーク仕上げを見破ることはできないですね。恐ろしいことに200万円台でも雑な楽器もありますからね。木村さんの塗りは異常なほどで相当研究されておりオリジナル楽器へのリスペクトを感じます。このようなヴィオラはなかなかないので驚きました。バイオリンの方もヴィオラに負けずすごかったです。メドイン・ジャパンは最高。かなり親しみやすい人柄の方なので細かい注文も受けていただけるでしょうね。
最近、大橋徹さんの素晴らしいヴィオラを試奏しました。私のイメージにあるヴィオラの音ですし音量も申し分ない。素人の私が弾いてもプロの音のように聴こえました。店員さんにも弾いていただいたのですがイメージは変わらず。ハーゲンカルテットのヴェロニカ・ハーゲンさんのヴィオラの音に似ておりますね。サイズが420と大きいのと価格が予算オーバーなので残念。ヴィオラ沼
当初の予算は楽器と弓で50万くらいと考えていましたが、70万から80万くらいになりそう。そうなったらいっそうのこと『マスターメードにしろ。』『こっち来いよ』『おまえは安い楽器では我慢できないのでコスパ悪くなるぞ』と闇の声が聞こえてくるし、中途半端な気持ちだと楽器がかわいそう。ヴィオラの練習時間をどれだけとれるかという問題もあるし、いちど冷却期間をおく方がよいかな。あるいはしばらくレンタルという手もあるかも。もう少し音に対して妥協できればよいのですけどね。オーディオ・インタフェースですら妥協できないですからね。でもTitanラヴですけどね。円安前に買っていてよかった。今じゃとても買えない。ヴィオラの弦長
ヴィオラの弦長が375mmが基準。ヴァイオリンと同じようにネック(上ナットから肩なでも距離)の長さと肩かたF字孔の刻みまで距離、ディアパッソンの比率は、ヴァイオリン(130:195=2:3)と同じに2:3にするとヴィオラに持ちかえた時にスムーズで都合が良い。ただしネックの弦長が長くなると弾きにくい、弦の性能が100%発揮されないなどなど、2:3比率どうりでない方がむしろ音が良い。
参考動画:
改良オルナーティ型のサイズ違いによる音色変化。
値段による違いを見分けることができのか?
→ 衝撃の結果に。中華製侮りがたし。見事に予想が外れました。ただポイントは音色の良さでみるのではなく、きっちりとダイナミックスが出ているのか反応の部分、そして作りですよね。音色は弓を変更するとビオラとの相性もあってガラッと変わるのであてにできません。
良いヴィオラの選び方(やはり反応かな)
持ち替えの人にとっては必見!
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