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祇園祭こぼれ話 ~知らざる幻の山~

 会社の近くの公園は、御射山(みさやま)公園といい、信州の御射山神社(諏訪大社の末社)に由来するらしい。場所は東洞院蛸薬師の北東角。ウイングス京都の南側の大きな公園。休日ともなれば家族連れでにぎわう。いたって普通の公園。

公園の南西角には八重桜があり、春には見事な花を咲かせる

 ここはかつて諏訪氏が住んでいたエリアということがわかっており、諏訪社も祀られており、足利尊氏も信仰していたという話もある。そんな地域の繋がりがあったためか、祇園祭では中世の頃から「御射山」という山を出していたというから驚き。

応仁の乱以前から現在に至る山鉾分布図にもその姿がしっかり記載してあった!!今は亡き山鉾のルーツに出会えたことに感動!!

この図は役行者山の手ぬぐいにプリントされていたもの
意外と烏丸通より東側にも山鉾はあったことがわかる

 ちなみにこの御射山が建っていた東洞院通は、明治末期に烏丸通が市電開通によって拡幅されるまでは、この地域のメインストリートであり続けた。伏見から洛中への物資も、この道を通じて運ばれてきたのだ。また日本で最も早くに一方通行になった道としても知る人ぞ知る道である。

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