テレワークにおける働きやすさとは?~テレワーク時の rakumo のマネジメント~
(この記事は、はてなブログに 2020年10月28日 に投稿された内容を note に再投稿した記事です)
緊急事態宣言は解除されましたが、感染症拡大防止の観点から現在でもテレワークを行っている企業が多いのではないでしょうか。rakumo でも「在宅勤務体制(テレワーク)」を継続し全従業員、在宅勤務を中心に業務を行っています。
今回は、rakumode 編集部担当、大学4年のOさん(写真上部イラスト表示)から、rakumode では初めてのリモート形式で4人のマネージャー陣にインタビューを行ってもらいました。テレワークにおいても働きやすい環境をつくるため、rakumo のマネージャー陣はどのようなことに取り組んでいるのか。いつもと違うインタビュー形式に戸惑いながらも興味深いお話をたくさん聞けたようですよ。
編集部:こんにちは!今回は、rakumode では初のリモート形式でのインタビューとなります。皆さんよろしくお願いします。まずは自己紹介と所属する部署の紹介をお願いします。
溝田:ビジネス開発部部長の溝田です。よろしくお願いします。ビジネス開発部では、お客様の環境をラクに。オモシロく。するため、rakumo サービスの導入促進に取り組んでいます。部のメンバーは現在11人となります。
石田:プロダクト部部長の石田です。よろしくお願いします。プロダクト部では、主に rakumo 製品の企画・デザイン・開発・運用・カスタマーサポートをアルバイトの方も含めおよそ30人のメンバーで行っています。
高坂:セールスオペレーションズ部部長の高坂です。よろしくお願いします。セールスオペレーションズ部では、rakumo で提供しているサービス類の契約を締結する業務や社内情報システムの一部を管理しています。部のメンバーはアルバイトや派遣社員の方も含め全体で4人になります。
関川:経営管理部で経理、総務、人事・労務のグループリーダーを務めています関川です。よろしくお願いします。経理、総務、人事・労務グループということで、会計ソフトへの入力や請求書の発行などの業務を派遣社員の方を含め現在5人で行っています。
「在宅勤務体制(テレワーク)」以前の働き方
編集部:はじめに、rakumo が「在宅勤務体制」をとる以前の働き方についてお聞きしたいと思います。「在宅勤務体制」以前にもWeb会議やテレワークは行ってきましたか?
溝田:ビジネス開発部では、社内の会議は原則、対面で行うことを大切にしてきましたが、営業部署であるため、外出先や自宅からWeb会議で参加してもらうことはありました。また遠方のお客様やパートナー様との打ち合わせでは、Web会議を積極的に取り入れていました。
石田:プロダクト部も以前からリモートで働いている人がいたので、業務連絡や報告でWeb会議も既に行っていました。加えて、rakumo の開発は、rakumo ベトナムの方々と行っているので、実際の開発業務は以前からオンラインが中心でしたね。
高坂:一部のメンバーは「在宅勤務体制」になる以前からテレワークを行っていたので、Web会議やオンラインのコミュニケーションツールを利用していました。ですが、テレワークは一部の人が行っていて、私は毎日オフィスで仕事をしていましたね。
関川:経営管理部も同じくWeb会議やテレワークは取り入れていました。基本的にメンバーは出社していましたが、会社の規程にのっとって在宅勤務も取り入れていたので、在宅勤務のメンバーがいるときの会議は出社しているメンバーとオンライン上で行っていました。
「在宅勤務体制(テレワーク)」で変わったこと
編集部:「在宅勤務体制」以前の働き方をお聞きしましたが、「在宅勤務体制」となり働き方に大きく変わったことはありましたか?
溝田:そうですね。私は緊急事態宣言が発令されてから現在まで2日しか出社していないので、完全にオンラインでのコミュニケーションが中心となっています。社内だけでなく、お客様やパートナー様の在宅勤務体制も進んだので、都内・地方関係なくWeb会議が当たり前となったことが一番変わった点だと思います。
石田:プロダクト部は、これまでも基本的な仕事はオンライン中心に行ってきたので働き方として大枠は変わっていません。ですが、対面での会議や面談も行っていたので、絵を描きながら話したり、顔や仕草を見ながら話したりしていたのが一切なくなったことは大きな変化ですね。
編集者:なるほど、そうなんですね。在宅勤務になると通勤にかける時間がなくなりますが、業務の開始時間や終了時間に変化はありましたか?
石田:人それぞれではありますね。今でも遅くに始めて遅くに終わる人もいます。でも、これまでよりもちょっと早く始める人たちや安定した時間サイクルで業務を行う人はでてきたように感じます。
関川:管理部も出社していた頃は、フレックス勤務で10時からコアタイムになるので、9~10時に出社している人が多かったのですが、在宅勤務になってからはみんな朝早くから始める傾向がありますね。終わる時間も今は18時前後なので、みんな規則正しく働いている感じがします。
高坂:皆さんそうなんですね。私も確かに開始時間が早くなったように感じます。それに加えて、夕食の時間や家族の時間が個人によって異なるのでトータルの実労働時間に大きな変化はなくても、休憩時間や終了時間は変わってきていると思います。
石田:分かります。それにきちんと時間を区切らないといつまでもやってしまうこともありますね。
高坂:そうですよね。私は終わる前にメンバーとコミュニケーションをとるように意識しているので、その時間をとるために延びてしまうこともありますね。
コミュニケーションを取るための工夫
編集者:なるほど。メンバーとのコミュニケーションについてお話ありましたが、在宅勤務になるとメンバー間でのコミュニケーションが希薄になってしまうということを耳にします。それに関して、メンバー間で具体的に何か取り組んでいることはありますか?
高坂:セールスオペレーションズ部では、テレワークが主になって大きく2つのことに取り組んでいます。1つ目は予定にはなくても必要だと感じた時に、その都度Web会議を行うようにすることです。顔を見てコミュニケーションをとることがやはり大切だと思ったので、目安としてチャットが5回続いたらすぐに Google Meet に繋ぎコミュニケーションをとっています。 2つ目は、Slack のチャンネルで、日報や週報よりも更に細かい単位で行う”分報”を各メンバー行うようにしています。これを行うことで、その日の最後にコミュニケーションが取れない場合に、この”分報”を確認すればその日何をやっていたか分かるような仕組みになっています。
石田:プロダクト部も義務にはしていませんが、自分でSlack のチャンネルをつくって共有しているメンバーが多いですね。前はオフィスという物理的な空間にみんな集まっていたので、視覚や聴覚的にみんなの状況が分かって声をかけることができました。しかし、今はそのようなことができないので、Slack やメール、Web会議での様子などかなりアンテナを張っていないとフォロー仕切れない部分があり大変ですね。そのため、意識的にオンラインでアウトプットするようにしています。
溝田:確かにそうですね。チャットでは微妙なニュアンスや複合的な内容を伝えづらい時があるので、そういった時は、自然と Google Meet に繋ぐようになっています。また、もともと Google Chat で部や複数部署用のチャットルームを作っていましたが、新たにチーム単位のチャットルームも作り、円滑なコミュニケーションに取り組んでいます。
関川:経営管理部も、Slack でコミュニケーションを取ることが多いですね。出社していた頃は会計ソフトの操作の仕方が分からない時はその人の席に行って同じ画面を見て説明していました。しかし、今はそれができないので、画面共有を使ったり、画面のキャプチャー機能でスクリーンショットを撮ってSlack に送ったりして説明することが多くなりました。
rakumo と Google Workspace(旧 G Suite) の活用
編集部:テレワークでも変わりなく業務を行うためには、様々なオンライン上のツールを活用することにもなると思うのですが、「在宅勤務体制」になり使用頻度が増えたrakumo や Google Workspace のサービスはありますか。
石田:rakumo の使用頻度は大きく変わっていないですが、あげるとすると打ち合わせや面談が増えたのでカレンダーを前より使っていますかね。会社にいると今周りの人が何しているか雰囲気で分かりますが、家で仕事しているとそれが分からないので、たまにメンバーの予定を確認することもありますね。また、日頃からですがキンタイでメンバーが働きすぎていないか確認するようにはしています。
溝田:Google Chat と Meet の活用はかなり増えましたね。例えば、夕方以降は各々のペースで食事や休憩、家族との時間をとるため、Google Chat は、いつでも返信することができる点で、リモートワークに適していると感じます。また、在宅勤務を取り入れたお客様からは、ビジネスのスピードが遅くならないように、社内稟議や決裁業務を電子化したい、といった業務改善のお問い合わせは多くいただくようになりました。
関川:rakumo 製品に関しては出社していた頃と比べてもあまり使用頻度は変わっていないですね。出社していた頃と同じようにワークフローやケイヒ、キンタイ等、現在も使っています。負担が増えずにあっさり在宅勤務に移行できたのはとてもよかったと思っています。一方で、Google Workspace の使用頻度は増えたと感じていて、特に Google Meet と共有ドライブはよく使うようになりました。経営管理部は、請求書などどうしても紙の書類を扱うことが多かったのですが、今はそれを全てデジタルで行っています。請求書等はメールで PDF ファイルが送られてくるのでそれを Google ドライブにアップして共有するようにしています。
高坂:なるほど。私も皆さんと同じように rakumo の使用頻度は大きく変わっていないですね。これは日頃から使いこなせているということなので非常にいいことだと思います。強いてあげるとすると私も石田さんと同じように、カレンダーに触れる時間は出社していたときより増えたかもしれません。
石田:カレンダーを見ないと、たまにイベントに気づかない時があったりしますよね。
高坂:そうですね。出社していた頃よりカレンダーを眺めるようになったと思います。そのなかで、この人とこの会話しなきゃいけないなということを思い出したりもするので、自分の頭を整理する方法の一つとして触れるようになったと思います。
今後の課題と新たな取り組み
編集者:最後に、現在のコミュニケーションの取り方や働き方に関して、マネージャーとして課題に思っていることや、これから新たに取り組みたいことがあれば教えてください。
高坂:出社していた頃は、ランチや夜ご飯を通したコミュニケーションに頼っていたところがあったかと思います。でも、全員が在宅で働いているとそれは難しいので、その時得られていたものをどう作っていくか、というのは悩んでいますね。具体的には、ご飯に行って雑談していた代わりのコミュニケーションをどこかでつくらなければならないと思っていますが、それはリモート飲み会をしただけでは埋まらない部分もあると感じています。
石田:そうですね。確かに、Google Meet を繋げば話すことはできると思いますが、始まるきっかけが必要ですよね。直接会っていれば話の流れでご飯に誘うことができるのですが、オンライン上だと相手にDM(ダイレクトメッセージ)を送ったりしないといけないので、ハードルが上がってしまいます。そういうところをどう埋めていくかですよね。雑談も大切なコミュニケーションであり、そこから仕事につながっていくこともあるので、話しやすい環境をどうつくるかというのは大きな課題かと思います。
高坂:仕事で少し大変な出来事があったときにメンバーの心境を感知しづらくなっていますよね。まだ的確によいやり方がまだ見つかっていないのでこれからも探していきたいですね。
石田:加えて、部内の人の様子はアンテナ張って伺っていますが、他の部門の人が元気かどうかがわからないですよね。仕事の話でなくていいので、様子をどうやって知ろうかなというのは部内に限らずあるかなと思います。
溝田:そうですよね。特に今年の新入社員メンバーは4月早々在宅勤務になったので、大変かと思います。私の部にも新入社員はいますが、もともとアルバイトで来てくれていたので、部内で信頼関係が作れていたこと、その上で先輩社員がWeb上でのOJTに積極的に取り組んでくれたため、部内のコミュニケーション課題は比較的少なかったと思います。でも、他の部署メンバーとコミュニケーションをとる機会がどうしても少なくなってしまいますよね。
関川:私も同じことを思います。同じ部署の人は部会などがあるのでプライベートな話もして様子も分かりますが、他部署の人は分からないですね。コロナ次第ではありますが、やはり少しずつ会社の人たちに会えるようになってくると嬉しいですね!
編集者:そうですね。また、皆さんと直接会ってお話できることを心待ちにしています。今回は貴重なお話ありがとうございました!
編集後記
今回は、rakumo のマネージャー陣にお話を伺いました。インタビューを行うなかで、テレワークにおける働きやすさを実現するためには、様々な環境整備が必要不可欠ですが、そのなかでも私は大きく2つのことが必要であると感じました。1つ目は、やはりコミュニケーションの機会です。マネージャー陣の課題としても挙がりましたが、部署内の縦のつながりだけでなく、部署をまたいだ横のつながりをどう生みだしていくかが大切であると感じました。rakumo では、部活動制度等これまで様々な横のつながりをつくってきましたが、テレワークにおいてはこれまで以上にこのような試みが大切であると思います。そしてこれは、来年社会人となる編集者の私も不安に感じている部分でもあります。やはり、社内に仕事に関して気軽に相談できる方がいるだけで心強く仕事へのモチベーションにも繋がるだろうと思います。特に、私は同期の人たちとの関係がしっかりと築けるかが不安に思う部分で、自分に近い立場にいる人と気軽に交流できるきっかけがあると嬉しいだろうと感じています。
2つ目は、IT インフラの整備です。これは、パソコンやネットワーク環境の整備はもちろんですが、オンラインツールの整備も同様に必要となってきます。これまで対面や書類で行っていたものを、テレワークでは基本的に全てオンライン上で行うことになります。「rakumo では日頃から rakumo 製品や Google Workspace を利用していたことで、「在宅勤務体制」となっても大きな混乱が起こることなく業務を行えている」という話が皆さんから出ていたのが印象的でした。企業や個人によって異なる部分もありますが、テレワークをきっかけにこのような IT インフラの整備をすることは、将来的な企業全体の生産性の向上にも必ず繋がると思います。
現在は社会的状況から行っているテレワークですが、インタビューでのお話や私自身も実際にテレワークを行ってみて、これまでよりも働きやすく感じる部分とそうでない部分のどちらもあることが分かりました。やはり、コミュニケーションの面ではオンライン上では補えなきれない部分があることも確かだと思います。そのため、これから社会が変化していくなかで、それぞれの良い面や課題を踏まえた上で、rakumo に合った働き方を目指していくことが「働きやすさ」に繋がるのではないかと感じました。
【番外編】
実は、私個人は1月からテレワークしておりました。私用で膝靭帯を損傷し、約2ヶ月間、松葉杖生活となったしまったためです。コロナ前のテレワークは私1人がフルリモートで業務を行っていましたが、社内の各会議室にビデオ会議用のGoogle Meetハードウェアが整備されていましたし、個々のメンバとのコミュニケーションはGoogle ChatやMeetで行えましたので、業務に大きな支障はありませんでした。支障がなかった要因として、お伝えしたい点としては、ITインフラ環境も大事ですが、一緒に働くメンバの理解と協力があったからこそです。ちなみにテレワーク開始当初、私個人は絶対に会社じゃないと仕事ができないと思っていた派なので、あれ?意外に仕事できるな!と、皆さんよりもいち早く気づくことができました(笑)
コロナ後は強制的な働き方の変革を迫られ、大変な状況下となりましたが、世の中全体のテレワーク化は進み、社内/社外問わず、Web会議が日常に近づきました。私個人のテレワーク時、社外の方にWeb会議を依頼し、対面で打ち合わせしたいという理由で、断られるケースもありましたが、今だと受け入れられたかな、とも思います。今後、コロナ前の状況下に戻る可能性は低いと言われていますが、ITインフラと文化が整ってくれば、テレワークは今よりも更に進めらると思います。もちろん対面のコミュニケーションも大事なので、対面とオンラインをうまくミックスしながら、場所や時間にとらわれない新しい働き方が今後重要になってくる、と考える今日この頃です!