全世帯にマスク2枚配布。本当に届くのか?(落語のマクラ)

鈴々舎馬るこです。

各家庭にマスクが2枚ずつ届くそうです。

(中略)全国で5,000万余りの世帯全てを対象に、日本郵政の全住所配布のシステムを活用し、一住所あたり2枚ずつ配布することといたします。(引用ここまで)

これを書いているのは4月3日。まだマスクは着てないです。待ってます。

Amazonで転売ヤーから買った高額マスクが底をつきそうなのです。

洗わずに3日間同じマスクを着用すると、目詰まりを起こして呼吸困難に陥ります。

道で倒れそうになりました。

早く来いマスク。

ただ、果たして全員にマスクは届くのでしょうか?

全住所配布システムを使うということですが、どういう仕組みなのでしょうか。少なくとも、住民票はあてになりません。

私は大学時代、しばらく新聞屋さんの寮に住んでいました。

販売所の2階に5部屋。

採用されたその日から寮に住めるので、住所不定の人たちの駆け込み寺のような役割もありました。

ただ、新聞配達という仕事はかなりの激務です。

雨の日も雪の日も台風の日も新聞を配り続けなくてはいけないので、最初の1週間でかなりの人が心が折れます。

それでも私が辞めなかったのは、新聞奨学生という制度を利用していたためです。

新聞社が大学の入学金と学費を払ってくれ、朝夕刊の新聞配達を毎日やれば、住む部屋と月9万円の給料を保証してくれるという、大変にありがたい制度です。(実際に東京で生活してわかりましたが、月9万円では、自分の自由になるお金は月1万円程度です)

学費は4年間務めれば全額免除なのですが、あくまでも貸与なので、仕事がつらいからと途中で辞めてしまうと、1ヶ月以内に全額返金という借金地獄コースが待ち構えています。

私の場合私立大学だったので、4年で350万円くらい払っていただきました。

辞めるとこれがすべて借金になると思うと、歯を食いしばって台風の中自転車をこぎながら新聞を配り続けました。

前借金で辞めさせないようにして数年間働かせるという、吉原の花魁のような暮らしをしておりました。(新聞社様には今でも大変に感謝をしております)

学生は朝夕刊の配達のみですが、専業となるとここに集金や拡張の仕事も加わるので、本当に寝る間もない暮らしとなります。その分給料はかなり良いと聞きました。

即日入寮可と高額の給料につられて入寮し、住民票を移したものの、激務に耐えられずに辞めて行く人をたくさん見ました。

ある日販売所に区役所から電話があり

「住民票を調べると、お宅の2階に住んでるのが150人を越えていますが本当ですか?」

あわてて所長が区役所に説明に行っていました。

ですから、もし今お手元にマスクが無いという方。お近くの新聞販売所を見張ってれば、

ある日突然政府からマスクが2000枚くらい届くかもしれません。

何枚か分けてもらえると思います。

そんなわけないか。

おそらく、うまい方法で全家庭にマスクを届けてくれると思います。

こんなくだらないことを寄席ではマクラとしてしゃべっています。

コロナショックでしゃべる場がないので、ここに書いて行きます。

次の投稿もお楽しみに。


鈴々舎馬るこ













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