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洗剤選びを見直し、石けんとは何か調べてみた

結局ベストな「台所用洗剤」「洗濯用洗剤」は何か

今のところの構成がベストなのか?なんとなく知った気になっているけれど、ちゃんと説明できない領域である「石けん」。改めて、少し調べて説明できるようになろうと思いました。

今までも、一応考えて選んできたのですが、メディアなどで見かけることの増えた「竹炭の洗剤」の方が良いのかな?と思うなど、検討すべきことがある気がして、調べてみました。

ちなみに、スポンジについては、うちでは自家採取できたヘチマタワシを利用していて、スポンジについてはひとまずこれでよし、という結論となっています。

ではまず、現在の我が家が使用する石けんの構成です。

・マルダイびわ湖石けん 3kg 1050円(色川よろず屋価格)
<成分>
純石けん分(60%、脂肪酸ナトリウム)、炭酸塩
<製造元>
マルダイ石鹸本舗
<容器>
厚手のポリ袋
。肥料袋などと同じ厚み。年三回くらい買うため、年3枚くらいゴミになっている。

よろず屋で代々受け継がれてきた購入商品であるびわ湖石けん。
こちらを、洗濯に使っています。とても細かい粒子なので石けんなのに溶けやすく愛用。3kgなので、1年に3回くらい?購入している気がします。
しかし今回調べて、毎回洗濯に使う必要はなかったかもと改めて思いました。
そう思うに至った理由は、後述します。

この石けんの特長は、びわ湖が汚れて環境運動が盛んになった時に誕生したというかなり由緒正しい?石けんで、
滋賀県近辺の「廃食油を回収して」原料として作られている、という点。
成分の見方については、後述します。
また、こちらに製造現場のレポートが詳しく載っていました。
お一人で、ぼちぼち作られている・・・!とても共感しちゃう内容でした。

・eco-branch えがおの力 4L 6,886円(送料含む、2021年購入時)
<成分>

植物油由来の脂肪酸を使用した面活性剤とお水から生まれた洗剤です。
分類:複合せっけん (植物由来) 弱アルカリ性
○成分 
・石けん成分:米ぬか・ヤシ・松 由来の界面活性剤(30%)
・脂肪酸カリウム(純石けん分 23%)
・脂肪酸アルカノールアミド(純石けん分以外 7%) ・安定化剤      蛍光増白剤・漂白剤・着色料・防腐剤・発泡剤などは使用しておりません。

https://eco-branch.jp/ryouhin/lineup/pg238.html

<販売元>
株式会社鶴田商会  TSURUTA SHOKAI CO.,LTD< 鶴田商会HP  >

<容器>
4L容器を利用しているので、折りたたんで再利用充填してもらえるというのが魅力。希釈して使うタイプなので、そういった意味でも容器が節約できているのが魅力的な商品。

今回とくに気になっているのが、こちらが本当に良いのかどうか、という点。純石鹸ではなく、複合石けんというカテゴリーであることと、ヤシ由来という記載があるので、森林破壊につながるパーム油を使用していないかという点が気になる。
えがおの力は、主にハンドソープと台所洗剤として、お店と家の両方で使用。記録を見たところ、なんと4Lで1年保ちました。
台所用(食器用)洗剤としては、2〜3倍希釈が推奨で、それくらいで使用。ハンドソープでは、五倍希釈くらいで使用していました。

「界面活性剤」は油を水に分離させる性質を持つ素材のことで、悪者ではない

えがおの力、で強調されているのが、界面活性剤についての表記。えがおの力は、純石けんではなく、界面活性剤を30%以下配合した複合石鹸(洗濯石鹸の場合30%以下で複合石けんとなり、台所用石けんの場合40%以下配合で複合石けんとなる)なのだ。その理由について、石鹸は素晴らしい洗浄成分だが、石鹸カスが出てしまったり、使いにくい点などが欠点としてあるため、それを補うべくして誕生したのが複合石けん、となっている。

つまり、環境負荷とバランスをとった結果ということだと思う。

しかし、「界面活性剤」という成分表示を見ると、つい身構えてしまうが、
調べて見ると、界面活性剤は、油と水の間を取り持つ性質のある物質のことで、石鹸はつまり界面活性剤である、とのこと。

石鹸とは?

石鹸は脂肪酸とアルカリでできた物質です。原料は動物や植物からとれる油脂。これらの油脂をアルカリと混ぜ合わせて加熱し、化学反応をさせて製造されています。

石鹸にもいろいろなタイプがありますが、固形・粉状のものは脂肪酸ナトリウムで作られ、主に浴用石鹸や洗濯石鹸等に使われています。液体・ジェル状のものは脂肪酸カリウムで作られ、ハンドソープや台所用液体石鹸として利用されています。

また、石鹸は界面活性剤の一種です。界面活性剤は水と油のどちらともなじむ性質があり、本来ならば反発しあうはずの両者を混ぜあわせる働きをします。石鹸が髪や身体の皮脂汚れを落とすことができるのは、この界面活性剤の働きによるものです。

https://miyoshisoap.co.jp/blogs/soap-life/soap8

石けんと合成洗剤、石けんと複合石けんの違い

石けんの原料は、天然油または脂肪酸。合成洗剤の原料は、石油か天然油脂。製法として、合成洗剤は大規模な施設で複雑な化学合成をして作られている。
つまり、石油由来の合成洗剤の場合、製造過程での環境負荷の高さが特長として挙げられると言えそうだ。天然油脂由来の合成洗剤の場合も、化学合成によって作られている点は同様であるとのこと。

また前述のように、複合石けんは、石けんに、(純石けん分以外の)界面活性剤を30または40%以下加えたものを指す。ハイブリッド型というイメージで良いのだと思う。この石けん分以外の界面活性剤とはつまり、天然油脂由来であっても化学合成されて作られているということだと思う。

シャボン玉石けんのサイトの説明が、とてもわかりやすかった。

問題点はどこにあるのか? 1・製造時の環境負荷 2・排水後の環境負荷 3・容器の環境負荷で考えてみる

調べてみたところ、つまりこの3点で評価していくのが良いのではないかという結論に至った。というのも、洗剤の問題は、びわ湖の汚染などを発端に「排水後の環境負荷」の文脈で語られることが多かった。しかし現在は、企業の意識も変わり、合成洗剤、合成界面活性剤であっても、特に環境負荷の高い「リン酸塩」などは使わず、排水処理によって有害物質を取り除ける物質が多く使用されているようで、合成界面活性剤だから排水の負荷が高い、と安易に言える状況では無くなっているようだ。
そうなると、もっと細かく区切って考える必要がある。

1・製造時の環境負荷

<合成洗剤> 高
<石けん・びわ湖石けん>低め
<複合石けん・えがおの力>中くらい
<竹炭洗剤> 低め

合成洗剤は化学合成を繰り返すときに製造エネルギーがかかり、また由来が石油由来であれば掘削のエネルギーもあるので、高い環境負荷と言えるだろう。
びわ湖石けんは、廃油を回収するエネルギーは高いと思われるが、一人の方が手作業で炊いていることを思うと製造エネルギーは低め。
えがおの力は石けん分ではない界面活性剤を30%使用しているので、その製造の仕方は化学的であることが予想される。そうなると、製造エネルギーは高そうだ。
竹炭洗剤は、薪を燃やして作る竹炭の上澄みで作られている。製造工程でのエネルギー負荷は低めなのではないか。

2・排出時の環境負荷

<合成洗剤> 高
<石けん・びわ湖石けん>低め・使いすぎてはだめ
<複合石けん・えがおの力>中くらい・使いすぎてはだめ
<竹炭洗剤> 限りなくゼロに近い

3・容器の環境負荷

<合成洗剤> 高
<石けん・びわ湖石けん>中
<複合石けん・えがおの力>低い
<竹炭洗剤>中

リターナブルを推奨しているえがおの力が容器の環境負荷では一番低いと思われる。ただ、びわ湖と竹炭洗剤も大容量を選び、使い方を考えれば良い選択肢になりそう。

石けんだからといってたくさん排出すれば生態系を壊す

そして色々なところで書かれているのが「石けんだからいくらでも排出して大丈夫」というのは危険な考え方であるということ。石けんかすは分解されるし魚や微生物の餌になって問題ないものだが、過剰であれば生態系を壊す。使い方を考えねばならない、というのが大事なところだ。
という点で考えると、排出時の環境負荷という点では、「竹炭洗剤」は非常に良い選択肢であることがわかる。

https://ethicalbamboo.com/bamboo-clear/


現在の結論。洗濯も食器も、びわ湖石けんを使う。ハンドソープはシャボン玉の大容量に変更する

結論として、やはりえがおの力は、多少合成界面活性剤を加えていることで、製造時の環境負荷が高いのではないかという結論に至り、一旦石けんで試して見ることにした。
家では、米ぬかとびわ湖ふきんも使って、できるだけ石けんも使わないようにしていく。洗濯も、水洗いで良いと判断すれば、洗剤を使わないようにしてみる。

お店では、粉石けんを直接使いつつ、その使い勝手を判断していこうと思う。
お店のハンドソープについては液体である必要があるため、シャボン玉のハンドソープ4Lを購入してみようと思う。その後はまた、レポートし、検討していきたいと思う。



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