「 主夫のささやき」~出逢いは? ~ アイネクライネナハトムジーク ~
結構好きな歌手、斉藤和義さん。
だいぶ昔の話になるけど…
恋愛もののアルバム制作に、伊坂幸太郎さんに作詞を依頼した。
伊坂さんは作詞は無理だけど・・・と短篇を書いた。
そして、その短篇を読んで、斉藤さんは曲を作ったという。スゴッ!
伊坂さんは、あまり恋愛モノは書かないし、「この短篇から、あの言葉をチョイスしたんですね」と対談で喜んでいたので、読んでみた。
かなり、おもしろかった!!!
斉藤さんという登場人物が出てきて、1回100円でお客さんがそのときの気持ちを言うと音楽のフレーズを提供する。
例えば「実は今、会社をやめようか悩んでるんですよ。怠けてる先輩たちの仕事が俺のところに被さってきて、もういやなんだ」と言うと
「鎖を噛み切れ!首輪を振り払え!今すぐここから飛び込め!」(これは斉藤和義さんのFIRE DOGの歌詞)
というように。
対談の本に書いてあったが、実際、伊坂さんは、斉藤さんの大ファンで、「斉藤さんのような作品を作るには兼業で執筆していてはだめだ!」と感じ、作家一本で生きていくことを決意したそうだ。
「 出逢い 」のことを話しをするシーンがある。
「出たよ、劇的な出逢い」
「悪いかよ」
「それはあれだろ、たとえば、街を歩いている時にすれ違った女が、ハンカチ落として、たまたま通りかかったおまえが、それを拾って、でもって、『これ、落としましたよ』『どうもありがとう。お礼にお茶でも』みたいなやつだろ。なあ、そういうベタベタなやつだろ」
「出逢い方とかそういうのはどうでもいいんだよ。
いいか、あとになって『あの時、あそこにいたのが彼女で本当に良かった』って幸運に感謝できるようなのが、一番幸せなんだよ」
「あのさ、言ってること支離滅裂だよ。何が言いたいのかさっぱりわからない」
*****
で、僕達の出逢いはどうだったんだろうと思い、奥様に聞いてみた。
「ねー、僕達最初に逢ったのって、井〇楽器?」
「私は、その前にフラワーであんたを見てたけど・・・逢ったのはそうだったかなー?」
「フラワーって何のバンドだった?」
「ん~、ファンシーだと思うけど、よく覚えてない。Tっちんに連れられていった」
「ふ~ん、どう思った?」
「異次元の人だって思った。ロン毛、廻りにいなかったし・・・」
「で、ドラム教室来た時は?」
「ゲッ、あの人が講師かって思った」
その出逢いに感謝できるかはとても聞けなかった・・・
***
小説を読んで作曲した曲は「ベリーベリーストロング」
4:30秒くらい、「歌ううたいのバラッド」のあとです。
20th ANNIVERSARY TOURタイトルは~これからもヨロチクビ~
25th ANNIVERSARY TOURタイトルは~これからもヨロチクビーチク~
タイトルは笑える。でもかっこいい!