見出し画像

ちょっと早いけど「門松」の意味

通訳ガイドのぶんちょうです。お正月は、とにかくおめでたいイメージですが、元々はお盆と同じく、先祖を祀る行事だったそうです。仏教の影響で、お盆は盂蘭盆会という先祖供養の行事になり、正月は歳神様を迎える神様の行事になりました。

お正月と言えば門松。クリスマスが終わるとすぐに、街では大きな門松が店頭に置かれているのをよく見かけます。訪日外国人にとっては珍しいものなので、滞在先のホテルの門松の説明をよくしていました。

ガイドになって始めて知ったことが沢山ありますが、この門松に使われている竹についてもそうでした。竹の先端は、斜めにカットされているのが普通だと思っていました。ちくわを斜めに包丁を入れた時のように。

初めて斜めカットのない竹、円筒形のままの門松を見た時、あれ?どうしたんだろう。切り忘れ?なんて思ってしまいました。

でもこの二つ、ちゃんと名前もあり、斜め切りのほうを「そぎ」真横に切ったほうを「寸胴」と言うのだそうです。

金融機関では、お金が貯まるように寸胴を置くことが多いそうですが、確かに始めて寸胴を見たのは銀行の前でした。

門松や門飾りをなぜ置くか。それは神様への標識です。お正月に神様が降りてきたときに、門松を置いて「ここでーす。ここにいらしてください」と言う目印です。神様の依り代なのです。

歳神様はお正月の間、その家で人間と一緒に過ごし、どんど焼きで門松を焼く時に煙と共に天に帰っていくということらしいです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?