仏像さんと仲良しになろう 菩薩編
通訳ガイドのぶんちょうです。今日はお地蔵さんに代表される菩薩の話です。菩薩は悟りを開いた如来と違い、悟りを開く一歩手前にある状態にいます。悟りを開くことができるけれども、あえて踏みとどまって、皆を救ってあげようと言う、心優しい仏像さんです。
如来さんは悟りを開いた後のお釈迦様を表しているので、シンプルなファッションでした。如来の話はこちら。
でも菩薩さんは悟る前、つまりお釈迦様がまだリッチな王子さまだったころの姿をイメージしているので、それはもう、おされなファッションリーダーなのです。
菩薩ファッション: ネックレス、ブレスレットでじゃらじゃら。ついでに金ぴかの王冠、おーいいね。これもかぶろう。的な場合が多いです。
菩薩得意技:変身。頭にミニチュア菩薩11個つけてみよう。「これで、いつもぐるりと見渡せるからすぐに困ってる人を見つけられるね」と十一面観音菩薩さん。手も追加しよう。40本足して1本が25本分のパワー持つようにすれば1000本。「これで沢山の悩める人救っちゃおう」と千手観音さん。
でも、一人静かに「どうやって困っている人を救ったらいいのかしら」と(仏像さんは特に女性というわけけはないですが)思案にくれる仏像さんもいらっしゃるのです。それは弥勒菩薩。
弥勒菩薩さんは菩薩のなかでも、とてもファンの多いアイドルです。お住まいは京都の広隆寺。菩薩さんは派手な格好が多いと書きましたが、この菩薩様はとてもシンプルです。切れ長の目、細い指、華奢で繊細なお顔とお姿に一目惚れする人間がぞろぞろ。
もうひとつ、いちばん身近な存在であるお地蔵さん。お地蔵さんも地蔵菩薩と言って、菩薩グループの一員です。こちらも質素な旅姿で日本全国にたくさんいらっしゃいますよね。
お地蔵さんは、人間の身代わりとなって苦しみから救ってくれると言われています。「となりのトトロ」の一場面でさつきちゃんが、道ばたのお地蔵様に手を合わせていました。とても日本的な風景だといつも思います。
ちなみに12月24日は「納めの地蔵」と言ってお地蔵様に一年間お守りいただいたことを特に感謝する日だそうです。
クリスマスイブにお地蔵さんを見かけたら、そっと手を合わせてみたいと思います。
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