習慣を変えるのってめんどくさいよりも怖いのほうが強い

私は高校生くらいの頃から外出時はイヤホンをつけることが習慣になった。
もともと音楽を聴くのが好きで、それは今も変わらない。

当時は百均の有線のイヤホンを、今はワイヤレスイヤホンを使っている。
線が切れて壊れてしまうこともなく大変便利なのだが、家の中でつけたまま外出すると、ごくまれにケースを忘れてしまう。

充電ができないから場合によっては帰宅時とか移動時とか、イヤホンがつかえないときがあるのだけど、そういうとき、ほんとうにそわそわする。
心もとない、とか、不安、怖いとかそのあたりの文字がしっくりくる。

イヤホン越しに聞こえていた他人の声がダイレクトに耳に入ってくることに驚く。
職場や私生活で人と話すとき、そのスタイルの会話をしているのだから特段驚くこともないだろうにと、驚いている自分にも驚いた。

きっと往来の人の声はイヤホン越しに聞くことや、イヤホンから流れる音楽、YouTubeなんかの音が上塗りしていることが当然の生活を十年弱もしているのだから、そりゃ怖いよね、と思った。
と同時に、これを急に変えるのってけっこう勇気要るなとも思った。
急にこの世界からイヤホンをとりあげられたら(どんな世界?)、私は単純に、とても怖い。

そう思えたことに気づいたら、くすぶっていた「こういう風にしたいのに、なんで私はできないんだろう」と思っているポイントへの焦りも少し収まった。
急にハンドルを切ることはできなくても、少しずつ変えていけばいいのだ。

今、私は、友達との待ち合わせに向かう際、気が向いたらイヤホンを外している。
外の音がクリアに聞こえる感覚が、嫌じゃないと思えることが増えた。

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