推しとにょきにょき踊った神イベの話
新宿にて
2023年2月12日(日)、新宿マルイメン屋上。
少し雲はかかりつつも、晴れやかに広がる空。
その青空の下で、私は踊っていた。
まともに踊るのは高校の体育祭以来の40後半のおっさんが、
人目をはばからず両腕をにょきにょきと青空に突き立てていた。
はたから見たら異常な光景。
なぜこのような状況に身を置いていたのかと言うと、
この日は私の推すアイドルグループ「CROWN POP(以下クラポ)」の、
2ndアルバム「LIVE」のリリースイベントがあったからである。
既に1ヶ月半ほど前から何度も行われていたクラポのリリースイベント。
しかしこの日限定の特殊な特典会内容のために、私は馳せ参じていたのであった。
クラポ特典会の内容
さて、まずはクラポの特典会について話しましょう。
特典会には様々な形態がありますが、
ニューシングルやアルバムが発売された際のリリースイベントでは、テンプレと言える内容があります。
・特典券1枚→イベント出演メンバー全員との15秒お話会
・特典券2枚→メンバー1名との2ショット撮影or10秒間静止画撮影
・特典券3枚→メンバー全員との集合撮影
この基本内容の他に、毎回日替わりの特典が用意されているのです。
メンバー1人の15秒動画撮影などが主だったものですが、
メンバー2人と3ショット、私物やポスターへのサイン、15秒全員動画などのレアものもあります。
しかしこの日の日替わり特典には、今までにない新しいものが含まれていました。
それが「TikTokにあげてね!メンバーと一緒にたけのこにょっき動画撮影」だったのです。
「たけのこにょっき」とは?
ここで「たけのこにょっき」という楽曲の説明をしておきましょう。
この曲は今回発売された2ndアルバム「LIVE」に収録された完全新曲でした。
ここ最近「夏恋スコール」や「僕らの証」などの新曲で、切なさや大人っぽさを前面に出してきたクラポが、
幼児帰りしたかのようなタイトルの発表にファンは驚愕。
それと同時に、どのような曲なのかという期待にあふれたのでした。
そして公開された曲がこちら。
子供の言葉遊びをモチーフにした、互いの成長をうながす明るくポジティブな歌詞。
キャッチーでポップな曲調に、誰でも簡単に真似できる楽しいダンス。
初披露からあっという間にファンはその楽しさに魅せられ、
ライブ会場には緑色のペンライトによる竹林が形成されることが定番になったのです。
また2023年1月16日に行われた「スタブラアイドルフェスティバル」で披露された際には、
初見のお客さんにも一瞬で楽しさが伝わり、横浜アリーナ全体がにょきにょきするという壮観な光景が広がりました。
という訳で「たけのこにょっき」という曲は発表されたばかりでありながら、
あっという間にクラポを代表するライブ盛り上げ曲へと成長し、
フェスにおいては新規客の獲得にも大いに貢献したのです。
TikTokというハードル
さて話を「TikTokにあげてね!メンバーと一緒にたけのこにょっき動画撮影」へ戻しましょう。
この特典は文字通り、指定したメンバー1人と一緒にたけのこにょっきを踊る動画を撮るという物。
しかし、通常の特典とは少し違ったハードルの高さがありました。
それはTikTokアプリでのみ撮影が可能と言うこと。
基本的にアイドルオタクは推しの動画を見るためTikTokアプリはインストールしているものの、
自分で動画を撮影してアップロードまでしている人は少数派。
ましてや我々中高年オタクは若者向けアプリには疎い。
「・TikTokを開き、すぐに撮影できる/すぐにたけのこにょっきの音源が出る状態にしてご参加ください」
と特典会の注意書きに書かれてる時点で、多くの人は挫折してもおかしくないのだ。
また特典会はオープンなスペースで行われるため、自分の踊っている姿を衆目にさらすことになる。
普段のライブ中にいくら振りコピを多少しているとはいえ、
人前で何らかの表現することに慣れていない人にとっては、羞恥心が先行してしまいます。
また強制されて無いとは言え「TikTokにあげてね!」と書かれている以上、
撮影してスマホに眠らせて個人で楽しむのも忍びない。
以上のことから、この特典を受けるのを躊躇するファンも多かったと思われます。
それでも踊るべき価値とは?
私は過去にももクロに関する動画を作っていたのもあり、
TikTokに関しては若干動画を作って遊んでみた経験もあるため、技術的な部分で問題はありません。
ただ人前で踊るのにはどうしても抵抗があったので、当初この企画に参加する気はなかったのです。
しかし特典会の日が近づいてレギュレーションを確認している時に、
動画撮影の例となるものを見て考えが変わりました。
その動画がこちら。
注目して欲しいのは動画の尺で、なんと34秒もあります。
通常の特典にあるメンバー1人の動画撮影では15秒。
それと比べると倍以上の長さの撮影ができるのです。
しかも15秒動画はメンバーのワンショットなのに比べて、TikTok撮影はツーショットでの撮影。
それでいて特典券の消費量はどちらも同じく3枚。
どう考えても圧倒的にコストパフォーマンスが高い。
そもそも推しと一緒に踊れるという体験は、これまでにない特別なものになるのは間違いないし、
他の日替わり特典のように今後も継続される保証はない。
実施してみたものの不評だったり、運営上の問題があったりするならば、
同じような企画が2度と行われない可能性も十分にありえるのだ。
ならば答えはただ一つ。
乗るしかない、このビッグウェーブに。
私は前日の夜、大きな鏡の前でひたすらにょきにょきと踊った。
TikTokの動画を無限にループさせながら、たるんだ体に振り付けを叩き込んだ。
動きの左右を間違えないよう確認し、振りコピで普段はやってなかった足の動きもしっかり把握。
ただただ推しの前でしっかり踊りたいと言うその一心で…。
リリイベ当日、そこに女神は微笑んだ。
そんなこんながあってリリースイベント当日。
長蛇の列を並んでCDを購入し、ミニライブの優先観覧券や特典券をゲット。
定刻通り13時にミニライブがスタートし、大いに盛り上がりました。
ライブが終わると、いよいよ特典会の時間が始まります。
最初はメンバー全員のお話会から始まり、グループショットを取り終えたら分割した列を形成。
各メンバーごとの個別特典会が始まり、たけのこにょっき動画撮影も開始されました。
私も1推しである三田美吹さんの列に並んで見ていたのですが、
やはり様子見の人も多いのか、踊っている人は少なかった印象です。
そしていよいよ、私の番が回って来ました。
スタッフさんに特典券3枚とTikTokをスタンバイしたスマホを渡し、
挨拶を交わしながら三田さんの隣に並ぶ。
と、時を同じくして隣でたけのこにょっきの撮影が始まっており、
音が混ざってしまうため終わるまでその状態待つことに。
ラッキーなことに、その間少しだけ三田さんと話すことができました。
私「めちゃめちゃ緊張してます。」
三田「本当ドキドキするね~。」
私「昨日の夜に闇練してました!」
三田「え、すごーい!」
みたいなことを喋れてとっても嬉しかったです。
隣のレーンの撮影が終わったので、いよいよ我々の撮影がスタート。
そうして出来上がったのがこちらの動画↓です。
笑顔で踊りながら、時々こちらに目線をくれる三田さんが女神すぎました👼
私はもう踊るのに必死で、なかなか目を合わせられなかったのが少し心残りですが、
終わった後「すご~い完璧だった!」と手を叩いて褒めいただけたので感無量。
緊張したし恥ずかしさもあったけど、本当に楽しくて至福の時間でした。
そして更に至福の時間は続く。
今度はもう一人の推しである田中咲帆さんのレーンへ並び直し。
こちらは先程とことなり、特典券とスマホを渡して挨拶するやいなや、スムーズに撮影が出来ました。
そして撮影された映像がこちら↓
もう横でピョコピョコ踊ってくれるのが最高でした😍
この日はクマ耳付けた衣装なので、小動物感がいつもよりマシマシで可愛かったぁ…。
あと撮影終わってお礼の挨拶した後も「なにこれめっちゃ楽しい♪」と、
隣のレーンのBGMに合わせてニョキニョキ踊っている姿が印象的でした。
ファンだけじゃなくアイドルの方も楽しんでもらえる、
お互いwin winになれる素晴らしい特典会だったと思います。
結び、そしてチャンス再来!
そんなわけで「TikTokにあげてね!メンバーと一緒にたけのこにょっき動画撮影」のレポートでした。
アイドルとありえない近さで一緒に踊って動画も撮影できてしまう神企画、
本当に勇気出して撮影して良かったと思います。
動画の方もすぐにアップロードするわけではなく一旦保存して持ち帰れるので、
私のように顔出ししたくない人はステッカー機能などを使って隠せますし、
少し使い方を検索して調べればハードルも高くはないかなと思います。
踊っているのを見られるの恥ずかしいと思うかもですが、
特典会にいるオタクは自分の番のことで手一杯なので、他人の踊ってる姿なんて気にしてません!
私も推しを目の前にしてしまえば、他人の視線とか全く気になりませんでした(笑)
なのでシャイな貴方も、チャンスがあったなら是非とも参加してみてください。
他には代えがたい、最高の思い出になること間違いなしですよ♪
さてこの神イベント、実は再び開催されることが発表されていました!
(書いてる途中で放置してる間に情報がでました)
3月11日大阪、あべのキューズモールで行われる出張リリースイベント、
各種選べる特典の中に、たけのこにょっき撮影も含まれております。
撮影できるチャンスは滅多にないと思うので、
関西在住の方、遠征予定のある方は、この機会にチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
↓TikTok初心者の方は参考にどうぞ
長文、お読みいただきありがとうございました。