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セルゴ・セルガー・セルゲスト -Selgo・Selger・Selgest-(1)

ツクダオリジナルが昔に販売していたゲーム、「セルゴ」のルールについては、現時点(2024年4月)で詳細な記事を書いている方がインターネット上にいらっしゃいます。
ラジくまるが、今さら出しゃばるのは不適切に思えました。

そこで、ちょっと視点をかえることにしました。
この記事は、セルゴソクラテスと、両者のルールの微妙な違いを比較考察する。という方向で行こうと思います。
セルゴとソクラテスとは、ルールはすごく似ているけれど、さすがに商品名が違うだけあって、やっぱり違いがあるのです。
その違いを比較考察してみましょうという企画です。

さらについでに、現行商品の「Miracle Fiveミラクルファイブ」に関しても、ソクラテスに添付されていたルールと何が違うのか?という点もまとめるつもりです。

「セルゴ」のルールと、ソクラテスの第1のゲーム「宇宙遊泳」との比較

左:セルゴ、右:ソクラテス(第1ゲーム)

A:「セルゴ」は宇宙遊泳できる範囲が狭い
セルゴはゲーム盤の中央部分=「赤道」で宇宙遊泳はできません。セルゴで宇宙遊泳可能なのは外周部分だけです。

B:「セルゴ」では手持ちのコマを盤の上に置く際、コマを置く位置に応じて表にして置いたり、裏にして置いたりする
手持ちのコマを盤面に置く時、地上界に置いたときはマークなしの面を上にしてコマを置きます。このコマを動かす時は、タテヨコの4方向で1マスずつ動きます。
宇宙界(外周部)に置いたときは、マークありの面を上にしてコマを置きます。このコマを(宇宙遊泳ではない方向へ)動かす時は、タテヨコナナメの任意の8方向で1マスずつ動きます。

C:コマの「成り」条件が違う
地上界のコマが動いて宇宙界に入った場合は、コマを裏返してマークありの面を上にします。それ以後はコマの動きは任意の8方向です。逆に、宇宙界のコマが地上界に移動してもマークありの状態のままで変化しません。

「セルガー」のルールと、ソクラテスの第2のゲーム「真剣勝負」との比較

左:セルガー、右:ソクラテス(第2ゲーム)

A 初期配置のときに裏返すコマが、真剣勝負とは異なる
セルガーでは、初期配置の時に裏返す(マークありの面にする)2つのコマは、サイコロの目で決めます。

まず最初に、「左・右」「右・左」「右・右」「左・左」の4種のうち、どれか1つを宣言してから2回サイコロを振ります。
もし、宣言しないでサイコロを振ってしまった場合は、「左・右」を宣言したものとして扱います。
たとえば「左・右」の時で、サイコロの目が5と2だった場合は、左からかぞえて5番目のコマを裏返しして、次に右からかぞえて2番目のコマを裏返します。
同様に「左・左」と宣言してサイコロの目が3と4だったなら、左からかぞえて3番目のコマを裏返し、そのまま右方向の7番目(3+4)のコマを裏返します。

B ゲーム盤中央の「赤道」では宇宙遊泳が可能
セルガーのゲーム盤(=セルゴのゲーム盤)は、赤道部分に色の違いやマークの刻印はないにも関わらず、ソクラテス「真剣勝負」と全く同じルールを採用しています。
赤道上では、左右方向だけに限りますが宇宙遊泳可能です。

ゲーム盤に何も印をつけていないのに、赤道上でも宇宙遊泳できるというのは、とても不自然で、良くないルールだと思います。
いかがなものかと思います。

「セルゴ」に添付の「ツースリー」ルールと、ソクラテスの第3のゲーム「ツースリー」との比較
これらは全く同じルールでした。説明は省略します。

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セルゴのルールブックには「まわりしょうぎ」を模した「運だめし」という「すごろくゲーム」が掲載されています。

「運だめし」 2 to 4 players

左:運試し、右:ソクラテスには、なし

サイコロを使ったすごろくゲームです。コマの表裏を利用して、2~4人がプレイ可能です。
誰よりも早く、ゲーム盤の最外周の青い部分を1周したら勝ちです。

全員が、左下の角のマスをスタートのマスとして共有します。
サイコロを振って出た目の数だけ「ゲーム盤の最外周」を反時計回りに進みます。
進む途中で相手に追いついた場合(他の人のコマがあるマスに止まってしまった時)には、1マスもどります。他の人のコマがあるマスには入れないのです。

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ラジくまる的に評価させていただきますと、商品「セルゴ」に添付されていた「付録のゲーム3種(セルガー、ツースリー、運だめし)」は、やっつけ仕事で、単期間で仕上げたものに感じられました。
*そう「感じた」というだけの話です。真実のほどはわかりません。

むりやり新発売のスケジュールに合わせた、みたいな仕事ぶりを感じます。
・・・はっきり言いましょう。
仕事が雑だなと直感しました。

もちろん、セルゴの主力商品は「セルゴ」なのですから、その他の付録ゲームの3種がどのような仕上がりだろうが、あまり注目してはいけないことだとも思うのですが。
なんだか仕上がった作品を見る限りでは、モヤっとする印象を感じたのです。

まだ、明日に続きます。

ゲームシステムのデザイナーって、何なの?どういう意味? そんな疑問は、私の記事群によってご理解いただけるものと期待してます。 ラジくまるのアタマの中にある知識を活用していただけるお方、サポート通知などお待ちしています。