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或る休日の過ごしかた。

秋晴れである。風がやや冷たいのが、やはり秋のよいところである。そう、咲藏は呟くお昼前に目覚める。洗濯機を回しておる。この間に自転車を飛ばして本屋へともおもったが、焦るのもどうかと自重し、洗濯物を干してからという選択肢を選ぶに至る。

手製の水出し茶をつくるも、微妙な装い。リピートは怪し。三分待てとは、言えど。舐めている龍角散シークヮーサー味に負けているようでは。それでも確かに、渋味は増してきたが。んんん、と言ったところで、驚くまではない程度。

出先の本屋にて、周りの浅過ぎる会話が気になる。折角の、本への深い集中が浅い地表へと削がれるのだ。おばちゃんよ、勘弁してくれないか。その汚ない声で、孫を可愛いのはわかるが、此処等にいる全客の、少なくともあなたへの敵意は否めない。

或る意味、これが契機だとおもった。

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