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てんどん記◎考察記…つづき

休憩時間があけました。また綴っていきます。

その前に、はじめの記事です。よろしければご覧ください。

◎サラリーマン
私は今回のコントライブの中で、このコントが一番好きです。
ベンチに座って缶コーヒーを飲んでいる浦井さん。憂い帯びすぎです…。
そこへスーツ姿の平井さん。ここは私の趣味の話ですが、私は男性のスーツ姿がめっぽう好きなんです。この平井さんのお姿にちょっとドキドキしていたのですが、何と話し口調が宇宙人?!宇宙人という表現があっているとは思いませんが、どう説明したらいいのかわかりません。とにかくかわいくて、そのお姿と話し口調のギャップにやられてしまいました。その人はサラリーマンのさあさん。さあさんって・・・。そしてその、さあさん。浦井さん扮するのりおくんに近づいていきます。
さあさんは、憂いを帯びているのりおくんに、どうしたのか話してごらんよと諭していきます。それだけで私の心は癒されていきました。こんな風に諭してもらったことなんて、ほとんどなく。あったとしても誤魔化すタイプ。
のりおくんも最初は誤魔化していましたが、さあさんの優しさに触れ、少しずつ心を開いていきます。上司のミスを自分のせいにされ、お詫びにいくところでした。それを聞いたさあさんの「それはゲボカスよ~!」とすごく怒りながら発した台詞。そのワードセンスに脱帽すると共に、このさあさんの優しさに涙がでそうでした。結果のりおくんはさあさんに気持ちを話したことですっきりして、お詫びに行くことにします。ずっと曇っているこの世界だけど、太陽が見えると。ちょっとの優しさが、こんなにも人の心を明るくするんだなと思いました。さあさんは、きっとのりおくんが生み出した妖精なんだと私は思っています。のりおくんが辛いときに現れて、助けてくれるそんな優しい優しい妖精。こちらの心も救ってくれました。そして、私にもさあさんがいてほしい。そんな風に思います。
このコントで天気に疑問をもちました。このコントで、のりおくんがさあさんに「今日は祝祭だ。どうこのあと一杯?」という台詞がありました。さあさん、飲めるんかい?(笑)まぁそれは置いておいて。このコントは外の世界だなと思ったのですが、のりおくんのずっと曇りという台詞。ここが引っかかっていたんですよね。

〇夜ふかし
パジャマ姿の浦井さんが原稿を読んでいます。そこへ現れる女性。平井さん。どうやらこの人は母ちゃん!語り口調や居方が艶めかしい。でも、ついつい笑ってしまいます。
夜寝ない息子に寝てほしく、絵本を読んで寝かせようとします。そんな母ちゃんを疎ましいと思いながらも、受け入れる息子のあきおくん。お優しい。
母ちゃんのセレクト絵本は世界の始まりである、みみずのお話。リバーブが効いていて、もう怖いやら笑っちゃうやら、忙しい。すごい面白かった。結局あきおくんは寝られず、今度は母ちゃんに絵本を読んであげるというオチに。
母ちゃんが寝ないあきおくんに、悪い子していたらてんどんさんくるよ!と話していたのが、てんどんさんを怖い神様と助長させているようでした。そして母ちゃんの読んでいた絵本は、きっとのちにでてくるみかさんが書いた本?散歩のことをちりぽって。みかさん、やっぱり全部見ているのよねと思ったものでした。そしてあきおくんが読んでいた原稿って、あの学者先生の書いたものではないのかな?なんて思ったり。

◎曇った関心
人を待っている浦井さん。そこへ易者の平井さんが話しかけます。
浦井さんが待っている人はみかさん。易者さんは、みかさんは来ないという。この二人のやり取りの中で易者さんの言動が、先のコントの学者先生に似通っているんです。そこはとても謎でした。
占いをやるやらないとのやり取りが続き、結果やることになったのですが、そこで現れた塔。ここで世界が一気に変わります。男性はこの塔の存在を全く知りません。何度も視聴していく中で感じたことですが、塔の中と外の人は、塔の存在すら知らずに生きているのだ。易者さんは、もちろん塔の存在は知っていて、おそらく初めて塔の存在を見せたのがこの男性だったのだなと。易者さんは、こう言い残して消えていきます。「みかさんは来ます。ただてんどんさんの格好をして待っていてください。」
話が核心に近づいていきますね。すごい壮大な話になっていきますが、笑い要素もあって面白かったですね。こちらも壮大な気持ちになりました。

〇ふと思った
みかさんを待っている二人の男性。ここでもみかさんでましたね。
みかさんは日頃から遅刻魔のようですが、相手の歯を折るくらいめっぽうお強いようで、周りは何も言えない。どんなひとなんだ、みかさん。
待っている間、日常でふと思ったことでのやりとり。ここのやりとりは二人のワードセンスの面白さですね。ずっと見ていられます。そのうちに話は、浦井さんの目の中に入った埃を追いかけるというまたびっくり展開へ。二人はみかさんを待つことより、埃を追いかけます。
上手から下手へ何回か二人は走っていきます。その走る様や、走りながら浦井さんがものを食べたり、ひよこを愛でたり。もう可笑しくて可笑しくて。
そして二人は端っこまで来てしまう。この世界では端っこは禁止区域。それこそてんどんさんに海老天でしばかれるくらいに、禁止区域には来てはいけないのです。二人は必死で逃げます。その途中で、浦井さんは埃に気づき上手にはけていきました。平井さんひとりになってしまい、辿りついたところは扉。そしてふと思った。こんな禁止区域に扉があるとは。なんでここは禁止区域なんだと。そして扉の中が気になってきます。扉に向き合い押してゆく。ああついに扉が開いてしまうと思ったその時、扉の向こうに現れたのは、どんぶりを被り、海老天を持ったお着物姿の浦井さん!
なんて神々しいのだろう。なのにめちゃくちゃ面白い。たぶんこのライブ一で笑ったと思います。そんな神々しいお姿でしたが、その後は我に返ったようなご様子。この瞬間の表情も、浦井さんうまいですね。お見事。
平井さんはてんどんさんの登場にたいそう驚きます。浦井さんが海老天を振っただけでしばかれると思ったか、怖がって逃げていきました。この狐につままれた表情はなんなのでしょうか?この人は、先程のみかさんを待っていた男性ですよね。易者さんに言われて、本当にてんどんさんになってみかさんを待っていた模様。この待ち合わせ自体がみかさんの陰謀。なんて従順なんだろうか。そしてこの扉こそが、外の世界と中の世界を隔たっていたもの。この瞬間にふたつの世界は繋がりました。ここでコントが終わります。凄かった。

エンディング
アニメーション。若林萌さんの作品。
最初はかわいいな。どことなく懐かしい感じがしました。
これは個人的な思いですが、どこか手塚治虫先生のテイストの感じるところもあって。幼少期より、手塚先生の本が大好きでよく読んでいたからそう感じたのかもしれません。すごい好きな世界のアニメーションでした。何度も何度も観ていくうちに、この世界の全貌が明かされていたことに気づきました。
そして、エンディングテーマ。その名も「てんどん記」
こちら、今回もトニーフランクさんの曲でした!やっぱりでしたね。トニーさんの曲大好きです。トニーさんの楽曲は、見事にこのコントライブの世界観にあっているんですよね。こちらもまた素晴らしい。しばらくこの曲がぐるぐる回っていました。

天動記
暗転あけ、お二人がおじきをしていると思っていたら、そこにいたのはてんどんを食べている女性。そしてそれは浦井さん!!!ものすごい衝撃でした。でも待って、この人どこかでみたことあるな〜。そう思ってしまった。浦井さん、女装すごくいい。
そこへ易者さんが帰ってきます。この二人のやりとりから、この女性がみかさんで、みかさんは神。易者さんに塔の中と外を繋ぐという命を与えていたのでした。ここで思ったこと。易者さんと学者先生の関係。いろいろと考えたのですが、易者さんとみかさんはずっとこの二つの世界をみていたのではないかと。その中で、学者先生に気づき、本当に世界を繋げてみようと思ったのではないかと。それはおもろいから。易者さんは学者先生を見すぎて、仕草や言葉使いがうつってしまったのかというところに、私は落ち着きました。

そしてみかさんは、今度は丸いものを作るといいました。これは地球ですね。男性ブランコのコントライブのアートワークを担当されている装丁家の川名潤さんもそう呟いていましたが、私も同意見でした。みかさん、どんだけ世界を作る気だ。でもそれも、おもろいからだよね。みかさん、ここで散歩のことをちりぽって言っていました。そんな読み方によく気がつくなぁ。

そして最後の謎は、このみかさんと易者さんの関係。確実に主従関係あると思うのですが、易者さんにみかさんをリスペクトしている節が見当たらない。結構なことやらされていると思うんですよね。単純にみかさんが強いから逆らえないのか。それにしては、みかさんに対して冷めているといいますか。不思議な関係ですね。そこは謎のままです。そんな具合で、この壮大なコントライブが終わっていきました。

いや~、今回は壮大すぎました。平井さん、こんな本書くなんて凄すぎますよ。そして壮大な中にも、やはりお二人の持っている優しさが溢れるコントばかりで、ここはやっぱり浦井さんと平井さんでないと作れない世界ですね。もう感動と優しさで心は沁身沁身です。またしてもお二人への愛が深まっていきます。
音楽や幕間PVなど、細部に渡り本当にどれも素晴らしくて。
配信が終わった今、これからは台本とてんどん記ロンTを大切に愛でていきたいと思います。

最後になりますが、こんな取り止めのない、ただ長いだけのひとりよがりの記をお読みいただき、本当にありがとうございました。


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