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最強の書字デバイス「ポメラ」を買ったよ

結局ポメラの最新機、DM-250を買った。昨日の日記で書いたとおり、欲しい書字デバイスの中で最もメリットが多かったのがポメラだったので、そうした。キーボードの小ささにまだ慣れておらずブラインドタッチできる状態ではないが、できるようになれば寝る前の思いつきにも対応できるはず(ヘッダー画像は寝る前の思いつきを頑張って画面の明かりだけを頼りに打ち込んでいるところ)。唯一ポメラ単体ではカバーできないプライバシーの問題は、のぞき見防止フィルムで対応できる。液晶画面本来の色味を失うのは、まあ必要な犠牲だ。

スマホでメモなんかとっていられないから買ったわけなので、スマホでメモをとるシチュエーションをそのまま置き換えられるかどうかが、自分の評価の中で一番大きな部分を占める。その上で、たぶん常用に耐えると思う。今まで使ってきたあらゆるメモの中で一番使いやすい。通学電車の中で本を読みながら知らない言葉やひらめきのメモをとるというのが生活上一番多い場面なので、たいてい片手に文庫本を持って片手にスマホを持っている。ポメラでそれを代替するなら前側に負った(天面が平たい)リュックか膝の上にこれを乗せて片手で打つことになる。それが十分可能だった。片手でも手書きやスマホ以上の早さで文字を打てる。サスペンションが堅くうんざりするほど揺れる軽自動車の中でも辛うじて打てる。これも大きな進歩である。

とにかく何か書き続けるか読み続けるかしていなければならないワードホリックなので、タイプ中に疲れるかどうかも大きなポイントとなる。普段使っているノートPCと比べればキーのサイズの関係で多少のストレスはあるものの、書く楽しみを大いに享受できている。PCと同じキー配列で、書字に関してキーボードでできることは全部でき、PCでの書字の延長線上で使い続け得ることができるのは非常に好感が高い。書字のサブデバイスとして使っていくつもりだったが、これをメイン機とすることも十分検討できる。ポメラ"で"書きたいと十分思える。

PCのメモ帳でできることは全部できる。さらに電子辞書もついていて、フォントの大きさと明朝体・ゴシック体を変更でき、標準でついているAtokに単語登録までできる。ああ行間も変えられた。まさにPCから書字の機能だけを完璧に移植したようなデバイスである。

一方で、一つだけポメラの設計思想として気に入らないところがある。テキストをクラウドとやりとりする際に些細なワンクッションが必要になっている点だ。書字にのみ集中させるという目的のおかげでブラウザが使えないので、アプリやケーブルを通してスマホ、PCに渡してからそちらでクラウドにアップロードする必要がある。一応ポメラでLINUXを動かす荒技も存在するらしいが素の状態における起動の速さを犠牲にしてしまっては本来のメモとしての利便性を大きく損なうだろうから、手を出していない。本当はProton Driveと同期できるようにしてしまいたいのだが、スマホアプリからの共有はうまくいかない(Google Driveは向こうの独断でファイルどころかアカウントごと削除されることがあるので、己の人生そのものである文章をそんなところに置いておくわけにはいかない)。書いた文章をとてもスマホに移してからアップロードし直すなんてしたくない。それは本文をスマホで書くのと同じくらいのフラストレーションが生まれる。だからポメラで書いた文章はUSBケーブルでPCに移してからアップロードする。とにかくスマホに対する信頼はない。ぎりぎりやってもいいかなと思えるのは、アプリを通じてスマホでコピーした文章をnoteにペースとして公開するくらいだろうか。ちょうどこの日記みたように。

シナリオモードといって様々な形式の文章を編集できるらしいので、小説を書くときに使ってみてもいいかもしれない。ただせっかく見出しや箇条書きをレイアウトできる機能があるなら、それをまとめてマークダウンを使えるようにして欲しいと思った。

ここまで書いてきて、本当に素晴らしいデバイスだと感じた。今デスクトップPCのキーボードの前にポメラを置いてわざわざそちらでこれを書いている。ポメラから手が離れない。同じ画面上に書字以外の機能が全くない状態というのはここまで快適なものだったのか…… 恐れ入った。魅入られた。


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