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積極的分離−前提と各レベルの心理状態

熊です。

↓前編

お盆が終わったので、
大熊座に帰る前に一つ記事を公開します。

今回は知的な人間の心理・精神状態を理解するために
必要不可欠の人格形成理論の話をする。

ちなみに、
「高知能」は定量観点で、
「知的」は定性・定量観点の両方とも使えるので、
後者を使用します。

熊の語彙力ではとても伝わりそうにないと思うが、
この理論を文字ではなく、実体験で深く経験し、
再度に言語で表出できる人は極僅かなため、
一つのケースとして貢献したいと思います。

説明できる人でも説明したくないと思います。
自分は宇宙人であることを公言することになるので。

【注意事項】
下記の方は見ない方が良いかと。
少なくとも今見るメリットはないと考えている。
・精神的・物理的に自分に攻撃する意図や実行動のある方
・精神薬を服用しないと日常生活に支障をきたす方

では、本編行きます。


この理論の前提および普及しない理由

積極的分離理論の前提と普及しない理由を先に伝えたい。
これによってより理論の中身を理解しやすいと思う。

①人格発達理論なのに詳しいノウハウの記載がない

積極的分離理論は、
K. Dabrowski によって観察された極めて複雑な人格形成理論である。

この理論は全五段階の各段階の心理状態に対する描写はあるが、
各段階に進むための詳しいノウハウに関する記述がない。

②ネガティブな感情はポジティブなものとして捉えられる

積極的分離理論では、
人間のネガティブな感情は人格崩壊のトリガーとして、
崩壊を次の発達段階に進めるための必要条件と考えている。

「ネガティブな感情」と「人格崩壊」は人格発達において、
ポジティブな役割として、理論創設者に肯定されている。

つまり、メンタル不調は、
仮にそれは精神疾患に罹るほどの状態でも、
それは「人格の昇華」における必要な起爆剤であること。

これは主流の精神医学における
他の人格発達理論、
パーソナリティ形成理論、
メンタルケアと相反する考えである。
※昭和の根性論と似てるように聞こえるが、
 そんなしょぼい事ではない。

③観測および再現不可

人格の崩壊と再統合の外部からの観測および再現は不可能である。

現代科学では決まった手順で予測した結果が再現ができない場合、
それは非科学(≒間違い)として見做される。

④人格発達は崩壊と統合の繰り返し

人格の崩壊と統合は何回も繰り返せる。

主流の精神医学は
・脳の機能障害
・薬や精神療法による症状の改善
・自力で症状の改善
までは認める。

しかし、
・人格の崩壊と脳の機能障害との関連性が不透明
・人格崩壊は人格発達に繋がれるか
といった疑念がある。

⑤人間の人格発達は遺伝子が全て

この理論によっては、
どの発達段階まで進められる素質を持つかは
生まれた時点で既に決まっている。

一般人からすれば、
これは「事実ではない」と否定したくなる。

⑥100から0に遡る理論

積極的分離理論はゴールから遡った理論である。
理論創設者は人類の頂点と思われる人物を
まず発達の最高段階として定義した。
そのゴールの高さは人々に絶望感を味わわせてしまう。

⑦サイコパスと一般人に大差はない

この理論では大多数の人間は、
生涯を通してレベル1に止まるため、
理論自体に対して人の反感を買いやすい。

また、
サイコパスも同じレベル1に分類されたため、
主流の精神医学どころか、
一般社会には認められにくい。

サイコパスと一般人を同じレベルに分類した理由は、
理論創設者は「聖人」のような人物をゴールにしたため、
聖人の前では一般人とサイコパスに大差がないと思われるからである。

⑧ギフテッドも基本失敗する

創設者が見たゴールは「完成されたギフテッド」であるが、
ゴールに辿り着けたギフテッドは僅かである。

一般人と同様にギフテッドも基本的に
発達の途中で止まったり、後退したりする。

ギフテッドはあくまで一般人より進められやすい素質を持っているだけ。
また、仮に高いレベルまで行ったとしても、
それは一般人からすると高く見えるとは限らない。

認知レベル

本熊からすると、
人間の認知レベルは下記のような階層がある。

①知ろうとしている。
②知っている。
③理解しようとしている。
④理解している。
⑤常に意識しようとしている。
⑥常に意識している。
⑦常に実践しようとしている。
⑧常に実践している。

この理論が求めている認知レベルは
⑥~⑧との前提として理解してください。

「言葉として理解した」
「何となく想像できる」
という程度ではない。

例えば、人のために死ねる人間Aが居る。
ほとんどの人間は人間Aに対して③までしか認知できない。
④まで行ったらあなたも人のために死ねる人間になっている。

上記の例から、
人間同士の理解の浅はかさと
この理論が求めていることは
如何に理不尽かが体感できると思う。

積極的分離理論

各レベルに関して、
既にネット上で詳しい説明がいっぱいあったため、
今回は心理状態について軽く説明します。

Level1

世の中で自分の利益にとって、
ローリスクハイリターンの選択肢は三つある。

①肩書きのある人に付いていく/合わせる
(組織が定義した役職や
 社会に評価されている人物など)

②皆と同じことをする/言う。逆も同様。

③既に誰かがやっている場合、自分は何もしない。

上記③を否定したい人はたくさん居ると思うが、
実は人間はやれることをほとんどやらないのである。
もう少し厳密に言うと、やらないように
「自分にはできない」
「自分の責任範疇ではない」
「誰かがやってるはずだ」
「余計なことをしない方が良い」
と様々な言い訳で責任逃避と自己欺瞞で生きている。

子供の頃は「何でもやりたい」が、
大人になったら「様々な前提」を元に行動する。

その前提は自分の利益となる。
・金銭的な利益
・人脈
・名声
・承認欲求
・自己実現欲求
といった有形無形の利益がある。

日常生活の中で、物事に対して
「これはできることか」
「これはすべきことか」
といった視点を失い、
「これは私のできることか」
「これは私がやるべきことか」
「これは私に利益があることか」
「これは私に不利益があることか」
「これは誰かにやってもらえないことか」
ばかり考えている。

その結果、
「誰か」がやるべきことはずっと放置される。

その「誰か」に、
誰もなりたくないからである。

最終的に人生の目的は、
とにかく刺激を追求する。
とにかく権力者に媚びる。
とにかく人に嫌われないように立ち振る舞う。
とにかくストレスに感じるものを見ないようにする。

真実と嘘の違いは、
どちらを信じるかだけである。

嘘を信じ込めば、
それが真実となり、
信仰が生まれる。

これが積極的分離のLevel1。

Level2

何らかの「契機」で、
今まで信じてきたものを信じられなくなった。

その契機は、
自分の利益を起点とする場合もあれば、
他人の利益を起点とする場合もある。

自分の利益は、
例えば既存のルールや社会規範に従っても、
得られる利益に満足できなくなった場合。
また、親しい関係性を持つ人の利益のためでも、
結局自分の利益に繋がる。

他人の利益は、
例えば他人の痛みを感知、もしくは想像できる場合、
他人のために自分自身の信仰を疑い始める。

しかしこれらの場合、
単なる新しい信仰が生まれるだけとなる。

新しい信仰によって、
既存の信仰が確立できなくなると、
内心では新旧の信仰が衝突し始める。

「ここまでやる価値があるのか」
「自分が次の犠牲者にならないのか」
「そもそもこれは本人の問題じゃないのか」
「いつできるかの目処も立たないじゃないのか」
「もはや人生の無駄じゃないのか」
「後にしよう、誰かがやってるはず」
このようにLevel1に戻っていく。

例えば、
現に日本のテレビやネットコンテンツのCMは、
転職関連のものばかり流されている。

実際、組織や会社内に何か問題があったと気づいたとしても、
人間は改革より逃避を選択する。
こうやって国全体が腐っていく。

自分が働いてる30年間にうまい汁を十分吸えば良いので、
「未来」や「持続」なんてほとんどの人間は興味がない。
当然彼らはそういった綺麗事を口にし、
自分のために金を稼いているだけであっても、
社会や経済に貢献しているとばかり強調する。

一方、
自分の認知に対して、
「事実はそうなのか」
それとも
「そう信じたいだけなのか」
を切り分けられる人間はレベル3まで進む。

Level3

ここから「人格の特異性」「不安定な創造性」が生まれてくる。
信仰から脱出するための信念を直感で探し始める。

正しさを考え抜こうとする。
そこから新しい答えがある。

しかし、
人間が信仰にハマりやすいのは、
考え続けることは心を壊してしまうリスクあるからである。

倫理上としてNGかもしれないが、
下記の例を想像してみよう。

人間AとBをそれぞれの部屋に閉じ込め、
生存に困らない環境を作る。

人間Aに対して、
答えのない質問を渡し、
「正解を出したら部屋から出られる」と伝える。

人間Bに対して、
何もしない。

どっちの方が先に発狂すると思う?
正解したら出られる「希望を持つ」Aなのか?
それともいつ出られるか「分からない」Bなのか?

答えはAです。
納得しない人も居ると思うが、
上記の例はまさにこの世界の現状です。

「人間は何故生まれたのか」
「人間の意識はどこから来たのか」
「人間はどこに向かっているのか」
「人間はどこに向かうべきか」

いきなり哲学ぶつけられて困惑するかもしれないが、
これらは哲学ではなく、生きる意味となる。
他の動物ではなく人間として生まれた以上、
これらの質問ほど重要なものはない。

これらの質問に興味がない時点で、
あなたは体内の化学物質に従い、
プログラミングされた脳の操り人形に近い。
人形は法律とルールを覚えているだけで、
世界を正しく理解しようとしない。
あらゆる事に対して教えられた正しさ以外は気にしない。
考えようとしても、最終的に諦める。

そして、
・考えようとしない人間
・諦めた人間
・諦めたのにすら気づいていない人間は
永遠に覚めない夢認知バイアスの中で「普通」に生きている。
これが先ほどの例の人間Bである。

一方、
答えのない重要な質問ばかり考える人間は、
精神疾患もしくは自殺の割合が非常に高い。
これが先ほどの例の人間Aである。

だから、先に発狂するのはAと言ったのは、
妄想ではなく、紛れもない現実である。

もう一つの例で積極的分離の人生を説明する。

あなたは過去の時代に戻され、
同時にその時代の人間が犯した過ちのリストを渡された。
あなたはどうするのか?

「未来への影響を防ぐ」を、
行動基準にする方が正しいよね。

しかし転送先時代の「価値観」と「過ち」によって、
あなたが正そうとすると命の保証すらない場合がある。
かつ、より大きな過ちを正そうとすることは、
より多くの人、より権力を持つ人を敵に回してしまう。

結局過ちを正そうとする場合でも
人間は自分の損得を基準にする。

「やりやすい」過ちだけを正し、
自分は良いことをしてるという自己実現欲求自己欺瞞に浸かることができる。

「コスパの良い」過ちだけを正し、
過去の時代の人間にパイオニアとして認められ、
承認欲求に浸かることができる。

このように、
そのリストを自分にとって有利な方向に使うのは
「ただの高知能」という人種
です。

たまに自分の逃避心理・行動に気づくかもしれないが、
毒親である深層心理はすぐ認知バイアスを発動し、
あなたを楽にしてくれる。

認知バイアスがかかって世界をありのままで理解できなければ、
自分の本来できることを忘れてしまい、
自分のすべきことも分からなくなり、
様々な色眼鏡を通して世界を見ることになる。
つまり積極的分離のLevel1と2に退化する。

Level3で苦戦している人間は、
様々なタイプの人間にリンチされやすい。
・夢遊病に罹っている多数派
・略奪本能に支配されているただの高知能
・失敗を認めたくない他の積極的分離経験者など

Level4以降

Level3は「煩悩苦悩創造性」の道であれば、
Level4は「安定した多角的な創造性」の道である。

その理由は分かりそうで分からない方も多いと思う。
「そこまでの力があるのか?」と思われるよね。

では次の例を見てみよう。

IQテストで高い点数を取ったことで、
今までの生きづらさの原因が分かったため、
IQテストに価値がある。

上記のような意見を散見しました。

「高IQ者」は、
自分は「一般人」より高い点数を取れたことで、
自分は「一般人」と違うと思っている。

ここで重要なのは
「テスト結果」に対する解釈より
「テスト自体」に対する解釈のほうが
より高次な視点であること。

「結果」より「存在自体」のほうが先だから。

「高IQ者」も「一般人」もIQテストに対して、
何も疑わず、新しい思考も生まれずに受け入れている。

つまり、
「テスト結果に対する低次視点解釈」において、
「高IQ者」と「一般人」に差はあるが。
「テスト自体に対する高次視点解釈」においては、
「高IQ者」と「一般人」は同じです。

「より優れた結果を出している事実に違いはないのでは?」
と普通に思われるが。

結果に拘りすぎるとより大事な視点を忘れてしまう。
テスト自体高次視点が不適切であれば、
テスト結果低次視点もナンセンスとなる。

もしIQテストの評価基準が、
「このテスト自体の問題点をどれぐらい見つけられるか」になると、
人々の認識と行動は変わり、
結果に対しての解釈も異なってくる。
しかしIQテスト自体はずっと変わっていない。

何を言っているかというと、
結局ほとんどの人間はIQテストに対して、
「言われたことをそのまま信じてやっているだけ」です。

①これらの問題を素早く解けば高い点数が取れて、
 それが高IQの証明になる。
②このテスト自体に問題があり、
 それらの問題を見つけられたら高IQの証明になる。

人間は低次視点の①だけを教えられている。
そのせいで高次視点の②に永遠に気づかない。

この本質が見える人間からすると、
点数が高いだろうが、低いだろうが、
どちらも断片的・利己的な視点しか見えない人間に変わりはない。

人間同士を分断しているのは「知能」ではなく「立場」です。
「立場」というのは「物事に対する認識」です。
「物事に対する認識」は「世界に対する理解」に基づいています。
「世界に対する理解」は「自己に対する認知」から生まれます。

「決まった前提」と「決まった結果」しか受け付けない、
これが人間社会の多様性を阻害する主な原因です。

知能の観察は「結果」からではなく、
あらゆる前提に対する「認知」から始まっています。

人間は生まれながら「精神病の種」を持っており、
それが成長と共に発症し、重症化していく。
積極的分離は「自己治癒の過程」である。

統合されるべきなのは、
人間の善進化の意思」であり、「人間の悪認知バイアス」ではありません。

終わりに

今回の記事はここまでにするが、
人格再統合の具体的な仕組みは機会があれば説明していきます。

ただ、
この間は苦手な人間に付き纏われたため、
熊とチワワちゃんの安全面を考慮し、
本編のほとんどをカットしました。

ではでは🚀

↓上級者向けだが、合わせてご覧いただくと良いかも

お気持ちだけで十分です。 お金は自分より立場の弱い人に使ってくださいね🐻