あけおめデストラクション20200202

 どもです。雨野です。久しぶりなので文章書き方を忘れたというかどんなキャラだったか忘れてるんですがあれですね、いつもは敬語なんて使ってなかったですよね。不遜極まりない不遜不滅不倶戴天みたいな語りで記事にもならない愚痴と文章の中間体を書いていたというか生成していたような気がする。うん、こんな感じだ。戻ってきた。文章力が戻ってきたぞ。完全復活である。さあこの駄文を敬え。恐れおののけ奉れ。

 さーて今回はテンション高めである。いつにもなくテンションが高い。伸ばし棒使っちゃうくらい高い。ちょっとだけうれしいことがあったからだ。だから前置きも短くいくのである。僕の文章にとって前置きと言うのは本題に入る前のテンプレと言うよりは本題を読ませないがためにぐるぐるに巻き付けた鉄条網みたいな存在である。いかにしてこの駄文を読んでにやにやと笑うやつらの読む気を削いでやろうかと苦心している。もはや前置きが全てな勢いでキーボードに北斗神拳の如く感情を叩きこんでいる。前置きだけ読んでもらって帰ってもらっても構わない。しかし今回は最後まで読んでもらいたい。いやもうすでにだいぶ前置き長いな。

 うれしいこととはこれである。デデン。

 以前『あけおめデストラクション』という愚にもつかない小説というか落書きと言うか中二病時代の黒歴史ノートというかそんなものを書いたのであるが、今回、その作品が銀賞をいただいたらしい。ちょっとうれしい。いや、とてもうれしい。感謝感激雨あられ地震雷火事親父。踊る阿呆に見る阿呆、同じ阿呆なら踊らにゃ損々というくらいに嬉しい。いや、よくわからんなこの例え。そんな作品はこちら。

 自分の作品なので気兼ねなくネタバレができてしまうのだ。ネタをバラバラにしていこう。これはなんて事のない年越しをするお話である。これ何かの意味ある?と思う行事が多いあの年越し完全再現ストーリーである。

 SFを書こうとしたわけではないのだが気づいたらSFになっていた。僕はSFのことを『すこしふしぎ』の意味だと信じて止まずドラえもんに出てくるモブキャラになりたいと願っている男子大学院生である。裏を返しているのかいないのか微妙だが、少し不思議であればそれはもうSFである。だからこの小説は立派なSFであると言っても過言ではないだろう。

 講評もいただいた。引用オッケーとの許可もいただいたので心置きなく文字数稼ぎのためにコピペさせていただこう。ぺたり。いやしかしこの企画、応募数100近くあったのに全部読んで講評書くって何者なんだこの人たちは。頭に自動文字起こしソフトでもキメてんのだろうか?

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講評: 謎の有袋類さんから
 ご新規さんです。参加ありがとうございます。
 硬めの文章で始まるSFで、人類が滅亡した後に人類から生まれてきた情報生命体が人類の行動の模倣をするために年越しをするというお話。
 星新一の作品のようなユーモラスさと、クスリと出来る皮肉が織り込まれていて、とても読みやすかったです。
 個人的に好きなところなのですがペットの世話よりも原子力エネルギーの扱い方が下位な部分です。
 ところどころに自然に「人類とは違う価値観の存在である」と示されている生命体が、生体ボディ崩壊前に見せた不可解な行動というのめちゃくちゃ好きですね。エモでした。
 ここからスルッといつもの「我々」に戻る展開を含めて人類の個々のゆらぎなどについて考えさせられるとても良い作品でした。


 (ここから僕の駄文)笑わせどころ!と書いたところがウケるととても嬉しい。これはきっとこの世の真理である。一人称を地味に変えたりしたところもしっかりと気づかれていて書き手冥利に尽きるというかもう尽きそうである。尽きる6秒前くらい。

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講評: 謎のギガウサギさんから
 独特の密度とリズム感で綴られる一人称の語りは、読み進めるごとにどこか納得感というか、この存在であればそういう風に語るのかもしれない、と思わせる空気感を醸し出しています。
 生命の重要な営みの一つが増殖することなのだとすれば、情報のバリエーションを増やしていこうとする彼らの行動はまさに生命にあるべき振る舞いなのですが、その起点が造物主たる人類であることから逃れられない辺りに萌え(死語)があります。
 人間の営みをたびたび非生産的と罵るその傍らで、それを模倣するという非生産性を上塗りするような行動を取っている、その自主性のなさこそが彼らの自覚する「命がない。心がない」の理由なのだろうなぁと思うのですが、でも「情報のバリエーションを増やす」という目的には合致するわけで、彼らの存在そのものに対する悲哀のようなものを感じます。
 ……というような感想が作者の意図通りなのかは不明ですが、繰り返し人類の行為の無意味さ、愚かさに言及することで、逆説的にその無意味な行為がどこか尊かったのではないかと感じさせる手腕は見事です。


(ここから駄文)うわーもうこのお話の中で言いたかったこと大体全部言われてて小説読むよりこっち読んだ方早いんじゃないか疑惑あるのだが…となる講評。なんか、なんて言うんだろう、言いたいこと全部言われてるから感想が言えねえや、何も言えねえ。うれしい。

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講評: 謎の闇鍋さんから
《情報生命体である「私」達は『年越し』を「する」ことにした。失敗は許されない。》
 冒頭、え、なになに、何の話? 年越し? いや年越し普通に年越しだよね? どうした? と思ったところで急な説明、急な自己紹介、急な「あっSFだ!」からの、……年越し? 紅白歌合戦、貴様、生きていたのか……。
 群ではなく個であるらしき情報生命体が、都合上ふたつの生体ボディに分けられてほんの少し違う経験をし擬似的な他人であるお互いを見たときに、同一ゆえに把握できるはずの相手の考えに分からないものが出始め、ついには自分でも意味の分からない行動をする。そんなはずはないのに。……といったあたりに見出だされるエモ、よかったです。しかもエモなのかどうかは定義による、って感じのSFっぽさがいいですね。
 寿命のなさそうな情報生命体でありながら、時限で自動崩壊するボディという道具立てが人間以上の儚さを醸し出しています。消滅する前に朝の光が見られるか。これもまたエモい……。
 「では、人間とは何なのか?」「彼らと何が違うのか?」ということまでふと考えさせられるような短編でした。情報生命体ということまでキャラクターに合った淡々とした語り口調もよく、こうしたテイストの連作を読んでみたいな、と思いました。

(こ駄)時限で崩壊する生体ボディという設定を考え付いたのは友達との締め切り約束30分前くらいである。これはなかなかエモい舞台装置だな、と思った時には登場キャラをぶち〇すことは一瞬瞬時瞬間的に決めていた。成仏してくれ。いつか続き書いてやるからな。『視聴率0%に突入した紅白歌合戦』に気付いてくれたのは嬉しい、どうでもいい小ネタを見つけてくれるのはとっても嬉しい。書き手冥利がまた尽きる。はい尽きたー。

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 今回のお話で何となく書きたいな~と思っていたことは2つある。

 1つは『思考の堂々巡り』みたいなことである。僕が最近やろうとしていることに『瞑想』というものがある。これは『思考しない』ことを続けるらしいのであるが『思考しない』という思考が存在してしまう。これを『思考しない』ようにする。また思考が生まれる。こうなると自分自身はもはや煩悩創造機である。除夜の鐘108回如きでは消し去れはしないのだ。今回のお話では登場人物らが『人類ってくだんねーことばっかしてたんだな…笑』とぐだっているのを眺めるだけのお話なのだが、『なんでこんな無駄なことしてるん?とりあえず再現してみっか』と言うこと自体がもう無駄である。というより『無駄じゃね?』と考えることがもう無駄である。無駄のループ、無駄のミルフィーユ、無駄のエンドレスエイトである。この無駄な思考をどこに持っていこうかな、と考えながら書いていたらこうなってしまった。無駄な思考の果てにたどり着いた無駄な結論である。そこに意味は無いかもしれないし、あるかもしれない。しかしそれは本人たちにしかわからないことなのである。

 もう1つは『人格÷2』である。今回は1つの『情報生命体』を2つに分けて登場人物としている。役割は違えど思考は同じであるはずである。けどお話の中でそうはならない。僕は自分を真っ二つにして生活なんてしたら絶対に別の人格になる自信がある。雨野(1)は雨野(2)に欠片も似ない自信がある。もっと言えば喧嘩する気もする。片方は悪口を24時間浴びせ続け、もう片方は25時間壁ドンをし続けるよな低俗な喧嘩をするだろう。きっと機械だとか情報生命体だって同じだろうと僕は信じて止まない。というか自立して思考するものが一つとて同じになるわけがないのだ。こいつらも僕らもみんな1つの独立した命であり、思考なのである。文章で表現できていたかはわからん。残念なことに雨野の表現力が追い付いていないのだ。




 書いた時に考えていたことはだいたいこんな感じだった気がする。読んでくれた皆さんと、闇の評議員の方たち、それから誘ってくれたぷにばらさんに日本海溝のような深い感謝を。海底に沈む時はみんな一緒ですよ。錨を多数用意して待ってますね。

 ちなみにぷにばらさんの作品はこれ。これはとてもエモい作品であるので皆さんにも読んで「エモ~い!」と叫んでいただきたい。エモすぎてエモンガになる(???)出来である。危うくマイ〇クラフトを始めるところだった。

 こんな感じで沸々と悩んでいるときにビール持ってきてくれる友達が欲しい。まあ別にビールだけ来てくれたっていいけど。


 そんなこんなで賞を頂けたことはもちろん、なんかこう、自分の意図したことが読んでくれた人に伝わっているのが気持ちよかった一瞬だった。こう、なんて言うんだろうね、セックスしたいわけじゃなくて心のつながりが欲しいの。。。みたいな感じ??いや、なんか違うな、最後の最後で一気にキモくなったな。バックスペースキー押さなきゃな、あ、公開しちゃっ

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