稲垣朱実

進行がんステージⅣが発覚してから、18年近く営業したカフェを閉店しました。 現在自宅療…

稲垣朱実

進行がんステージⅣが発覚してから、18年近く営業したカフェを閉店しました。 現在自宅療養中。 がんサバイバーの日常や、カフェのお仕事について、家族のことなど日常のあれこれを書いて行きます。

最近の記事

病気のこと③

さて、がん告知を受けたO病院をあとにして、わたしはまっすぐカフェに向かいました。 この日は病院のあと午後から店を開けることにしていたのです。 以前も書いたと思うけど、この時点では自覚症状もなかったので、余命宣告よりも店を開けることが大事でした。 ・その時はまだ実感がわかなかった ・強固なまでに仕事と家事をすることを優先していた ・現実逃避 原因は何か分かりませんが、突然の告知に頭が真っ白になるってこともなく、 淡々といつもの開店作業をしていました。 このあとち

    • またひとつ夢が叶いました。

      昨日シェアカフェの阿佐ヶ谷イネルをお借りして、クワランカカフェとして初めての試みであるbarをオープンしました。 とはいっても実際にお店に立ってくれたのは、わたしの愛娘けいなと、けいなの幼なじみのママRINCOちゃん。 少々歳の差がありますが、友達のような二人が、わたしがやってみたかったbarを、替わりにやってくれたのです。 長年カフェをやってきたけど、一度はイネルのようなこじんまりしたところで、お客様とゆっくりお話しできるお店をやってみたかったんです。 昨日はトムヤ

      • 病気のこと②「納得のいく治療を受けるために」

        今回はセカンドオピニオンの大切さについてです。 昨年春に末期がんの宣告を受けたのは、小児科内科から紹介状を出された地元のO病気。 二泊三日の検査入院の結果を、当時カフェのサポートをしてくれていたTさんと二人で聞きました。 CT画像を見ながら、担当医が言いました。 「川島なお美さんって知ってますか?あなたのがんはこの前亡くなった川島さんと同じ胆管がんです。すでに肺に転移していますので、手術とかはしません。抗がん剤を使った治療をうちで受けてみてください。」 同行してくれ

        • 病気のことシリーズ①

          いつもご来訪いただきありがとうございます。 時間がありあまる自宅療養中の暇潰しになるかな?と書きはじめてみましたが、 いつの間にか、noteが揺れ動く不安と希望を吐露できる大切な場所となっていました。 2018年春に、ステージⅣの胆管がん余命半年と宣告され、 長年商ってきた小さなカフェを店じまいし、 時々あちこちをお借りしてシェアカフェをやりながら、 途中三度の短い入院を経て、 今は自宅のベッドの上で、 不自由なく療養生活を送らせていただいている中、 気取ら

        病気のこと③

          明日12/1(日)ウナカメラ・リーベラに出店します。

          昨日に引き続きさすらいのクワランカについて。 小川周佑君という写真家・ジャーナリストがいます。 彼との出会いは、クワランカカフェで月一回のペースで開催していた旅カフェという、地球の歩き方や旅行人で活躍中のライターさんたちによるトークイベントのお客様としてでした。 秘境の旅をメインに、毎回ゲストスピーカーを招いてトークするのですが、小川君は欠かさず参加してくれて、 それなら次は彼の話を聴いてみたい、 可能なら現地の写真を展示する作品展もお願いしたいと頼んでみたところ快

          明日12/1(日)ウナカメラ・リーベラに出店します。

          12/4(水)阿佐ヶ谷イネルにてbarをやります。

          今日はこちらにクワランカ・カフェについて初めて書かせていただきますね。 2000年4月、渋谷センター街の雑居ビルの屋上で、ひっそりと産声を上げた小さなカフェ。 それまで勤めていた音楽系出版社を退職後、まだ娘が一歳だった頃、 今考えると無謀の極みなのに、 何故だか上手くいく予感しかないまま、 会社員時代の蓄えをはたいて友人と一緒に始めたのです。 それまでわたしは飲食店で働いた経験もなく、カフェについてはまったくの素人だったのに、 混雑している都心の屋上に、穏やかな

          12/4(水)阿佐ヶ谷イネルにてbarをやります。

          反抗期の息子

          中2の息子は反抗期の真っ最中。 絵に書いたような反抗期で、話しかけてもろくに口をきいてくれません。 今日は娘と夫が遅い帰宅になる日なので、昨日のように簡単な夕飯を作って食べようと思ってたのですが、 一人でキッチンに立って具合悪くなったらどうしよう~と、何故だか急に弱気になり(たんなる怠け癖?)、 料理上手な息子に冷蔵庫にある食材で簡単なものを作って欲しいと頼んでみました。 そしたら「いまは無理。」 はっきりときっぱりと断られました。 療養中の母にこの態度ですよ。

          反抗期の息子

          ウクレレで免疫力アップ

          退院してからは、家族のおかげで自宅療養の暮らしも順調。主治医に無理してはいけないと念をおされてるので、おっかなびっくりトイレに行ったり(自分で行けたから偉いっ!て毎回大騒ぎする)、 この寝たきりがいつまで続くのよ~、と焦って悲しくなって、友人に泣きついたり、 まあこれも、自宅療養順調の上でのことなので、今は、ありがたやありがたやと手を合わせたい気分です。 今日あった嬉しいこと。 ◎お昼に娘が生春巻を作ってくれた。 この春巻き、味は美味しいけどとにかくデカイ。フツーの

          ウクレレで免疫力アップ

          なぜか悲しくなる日でした。

          今日は午前中に訪問介護師さんが来てくれて、 そのすぐあとには木曜日のクワランカで、ヴイーガンごはんを担当してくれてるみかさん、 入れ替わりに、いつもわたしがボディワークでお世話になっているくにちゃんが会いに来てくれました。 11:00の看護師さん訪問から、19:30くにちゃんが帰るまで、ノンストップで喋っていたのですが、 何故だか今日は、こころがもやもやすることや、悲しいことをいっぱい話してしまったような気がする。 みかさんやくにちゃんは精神的なこともたくさん学んで

          なぜか悲しくなる日でした。

          検査結果にショックを受けたものの

          10日ぶりの外出、夫に付き添ってもらい病院に行って来ました。 晴れていて温かく、移動には何よりの日。 車窓からみる景色も綺麗でした。 早めに到着したので五時間ほどかかりましたが、夫と色々な話をしていたらあっという間に時間が過ぎたような気がする。 やっとのことで主治医の受診を受けるも、告げられた検査結果は前回より数値が悪くなっていて、ものすごくショックを受けたのですが、夫も主治医も冷静で、 ・数値の悪化は想定範囲内 ・それより現在命を脅かすような症状は何一つ出ていず

          検査結果にショックを受けたものの

          午後から病院外来で受診してきます。

          おはようございます。 今日は退院してから10日ぶりに、東京衛生病院の外来で診察を受けます。 退院後はずっと自宅のベッドの中にいて、 ・自分でトイレに行けた ・ごはんが食べれた ・痛くも苦しくもならなかった ・note書けた ・ウクレレ弾けた ・ベッドの上で野菜カットした ・ラインや電話で友達と連絡とった、またはお見舞いに来てくれた人と話した ・家族に笑顔で元気に接することができた これ以上のことはまだまだできないけど、穏やかに暮らすことができてました。

          午後から病院外来で受診してきます。

          自分の身体の声を聞いてあげてください。

          昨日noteに初投稿しましたが、反応あるかな~?なんてちょっぴりドキドキ。 でも、フォローされたり、スキをおしてもらったり、スッゴク嬉しい!ありがとうございます✨ カフェのことなどもこれからちょこちょこ書いていきますが、今日も昨日に引続き病気の話しです。 昨年春にがんであることがわかったのが、かかりつけの小児科内科から紹介状をもらって訪れた自宅近くの総合病院O。 ここですぐに高い確率でがんの疑いがあるのでと、検査入院を勧められました。 この時のわたしの気持ちは、よく

          自分の身体の声を聞いてあげてください。

          病気のこと、カフェのこと、家族のこと、ここ一年半のあれやこれや

          こんにちは。 わたしは現在自宅療養中のがんサバイバーです。 2018年3月に、ちょっとした体調異変を感じて、かかりつけの小児科内科を受診したことをきっかけに、胆管がんステージⅣ肺転移ありということが発覚しました。 それまでは、グラフィックデザイナーの夫と、隠れ家カフェといわれる小さなお店を経営するわたし、娘、息子の四人で正直色々なトラブルも抱えつつ、無理やりに走り続けていた日常が、突然変わらざるをえない展開になりました。 病気になる前は毎日が追われるようで、カフェのお

          病気のこと、カフェのこと、家族のこと、ここ一年半のあれやこれや