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【NFTの秘密】1枚絵か重ね絵か?ジェネレイティブアートという新しい手法

去年の夏休みの自由研究で、8歳のお子さんがiPadで手書きの絵を出品し高額で取引されるというニュースが年末に流れたことで、今年の夏休みの自由研究はNFTに参入!という人も多いかもしれません。

去年の時点では1枚の絵を出品するという従来の紙に描く絵をiPadで書くことでデジタル化しそれをNFT化するということが主流でした。しかし、その一方でNFT化する絵にはもう1つの描き方があり実はこれがNFT業界では現在主流になっています。

ジェネレイティブアート

この手法はコンピュータのプログラムにより絵を描かせる方法で新しいアートのカテゴリーを確立しつつある分野です。コンピューターのアルゴリズムにより人間の手描きと同様唯一無二の作品を作り出すことができます。

現実社会で存在するものとしては、重ね絵。のデジタル版になると思います。重ね絵とは紙を何枚もレーヤーで重ねて一つの作品を作ってゆくもので、お母さんたちの間でブームになったこともあったかと思います。

さまざまなレイヤーの紙を重ねることで1枚の絵を仕上げてゆく。これがデジタルの世界になるとジェネレイティブアートと呼ばれるようになります。

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Rainbow Honuのコレクションもジェネレイティブアートという手法で作られています。このようにGIFで動かすとボディーのベースが固定していることがわかります。

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ベースになるボディーをいくつか作ります。

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手に持っているアクセサリーもこのようにまとめます。

このように同じパーツを何枚かつくりパーツをどんどん上に重ね合わせてゆき1枚の絵が完成するように構成します。

レイヤーを使った描き方

お子さんに絵を描かせるときに1枚の絵として書くというのは通常の方法で、紙にでもデジタルにでもその手法は変わりません。

ちょっと一手間使って、1回書くたびに新しい白紙のレイヤーを置いてから書く。目を描いたら新しいレイヤーを作って鼻を描く。鼻をかいたらまた新しいレイヤーを作って耳を描く。ちょっと面倒に見えるかもしれませんが、この方法はデザインのプロがデジタルで絵を描くときに行う手法です。

利点はたくさんあります。レイヤーごとに描いているので部分修正がしやすいこと。

レイヤーになっているのでデザインを追加したり減らしたりするとき格段に使いやすいこと。

などなどさまざまありますが、この手法を取り入れて絵を描く練習をすると今主流となっているNFTジェネレイティブアートという手法でNFTを発行することができるようになります。

レイヤーが使えるアプリはたくさんありますが、アイビスペイント、フォトショップ, イラストレーターなどに慣れておくと良いと思います。お絵かきソフトは、山ほどありますが始める時は慎重にアプリを選んだ方がよいです。

アプリの選び方

今もしウィンドウズを使っているならこれをマックに変えるのにどれだけの決断をするでしょうか?そしてなぜ変えたくないのか?操作方法を1から習い直しだからですよね。

お絵かきツールも同じで、アプリによって使い方がさまざまなんです。私は子供たちへのお絵かきツールはAdobeのフォトショップ、イラストレーター、携帯であれば、アイビスペイントを使える環境にしておきました。これらはプロが使うツールなのですが、実はこれを使いこなせると簡単なソフトではできない細かいことがたくさんできるようになってきます。

簡単なソフトは使い方も簡単ですが、簡単なことしかできませんがその使い方も一応学ばなければなりません。プロが使うものでも機能こそ使いこなせるまでには時間がかかるものの、ベーシックなことはそれほど難しくなく行うことができます。小さいうちからソフトに親しんでおくとソフトの使い方をその都度学ぶ必要もなく意外と効率的なのです。

NFTのジェネレイティブアートを作成するには、レイヤーという機能が必要でかつ、背景が無色の設定ができること。さらにはレイヤーごとに保存ができるという機能が必要です。上の3つのソフトであればこれらは全てカバーしているのでソフト選びには少し慎重に行ってみると良いかもしれません。

多くのケースでは、無料のソフトや簡要のソフトではレイヤーの書き出し機能はないことがほとんどです。


ファイルの書き出し

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レイヤーごとに書き出すとこのようにフォルダーにまとめることができます。パーツごとにフォルダーに仕分けしておきますとコンピュータのプログラムでジェネレイティブアートの出力準備が完了です。

ジェネレイティブアートが面白いのは、1枚の絵と違いどんな絵が出てくるかわからないところです。同じ絵は全く出力されず全てが唯一無二の絵になります。こういう組み合わせが出たら面白い顔がでるかなー。子供たちの想像は膨らむことでしょう。

ジェネレイティブアートは、現実社会の福笑いに似ているのかな?と思っています。目隠しして最終的なパーツがどのような顔に出来上がるかわからないという楽しみ方ですが、これのデジタルバージョンというイメージになると思います。

ジェネレイティブアートの需要

去年の夏休みの自由研究で、ゾンビの絵を1枚1枚描いてNFT化したお子さんは、その後東映アニメでアニメ化することに決まりました。このことが何を意味しているかといえば、キャラクターを欲しがっている企業が山ほどいるということです。

NFTは現在アートの売り買いだけと思われている方も多いですが、実はアートの裏に隠れたユーティリティー(使い道)というものがあります。レストランやショップなどもいち早く取り入れており、会員制のレストランやNFTを持っているとそのショップでの特典がもらえるなどさまざまな業界でサービスが展開されてきています。

そのときに必要なのは、画像の素材です。NFTはデジタル証明ですが表には画像データがないと成立しません。NFTのアート素材はまだまだ少ないため企業側は喉から手が出るほど欲しい素材なのです。ジェネレイティブアートの器を持っていれば、これまでみたことのないようなおもしろい絵や傑作が生まれるかもしれません。

今年の自由研究の課題としてはまずまずの課題なのではないでしょうか。

ジェネレイティブアートに挑戦!

ジェネレイティブアートを開始するについては、どのように絵を構成してゆくのか?どのようなコレクションにするのか?といった始める前の構想が重要になってきます。

1枚絵と重ね絵は、最終的には同じ絵になるのですがそれを作る過程が違うだけでそれほど大きな違いはありません。しかしちょっとだけ手を加えて作成するだけで、コンピュータでプログラミングができるようになる。これが何と言ってもNFTの新しいテクノロジーに触れる一歩になるのではないかと思います。

動画で理解しやすいように説明していますのでチェックしてみてください。




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