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新しい受験対策:生成AIの活用

こんにちはプロンプトエンジニア兼教育者のHonu先生です。最近Generative Artificial Intelligent(生成AI)という言葉をよく耳にするようになりました。生成AIとは、これまでのAIの概念とは異なり、人間に一歩近づいた知能を持つAIのことを指します。ChatGPTは、代表的な生成AIです。テキストを入力することで、それに見合った文字列の返答をしてくれます。

例えば、ChatGPTに、小論文と作文の違いを教えてください。と指示すると以下の回答が出力されます。

小論文と作文は、日本の学校教育や試験でよく使われる言葉ですが、目的や特徴に差異があります。以下に、それぞれの違いを説明します。

小論文

  1. 目的: 主に、あるテーマや問題に関する意見や考えを組織的に表現することを目的としています。

  2. 構成: 序論・本論・結論の三部構成が基本です。

  3. 内容: 明確な根拠や論理に基づき、自分の意見や考えを展開します。客観的データや他者の意見を参考にすることもあります。

  4. 用途: 大学の入試や企業の選考試験、あるいは各種の資格試験などで出題されることが多いです。

作文

  1. 目的: 感じたこと、考えたこと、体験したことなどを自由に表現することが主な目的です。

  2. 構成: 小論文のような厳格な構成を必ずしも必要としません。話の流れや筆者の感じることに応じて構築されます。

  3. 内容: 個人の経験や感情、考えが中心となります。論理性よりも、感受性や表現力が求められることが多いです。

  4. 用途: 学校教育の一環として、生徒や学生の感受性や表現力を育む目的で行われることが多いです。

いかがでしょうか?たった1行でこのような回答を出力してくれる。そんな技術がいま世の中を騒がしています。

生成AIは言語エキスパート

生成AIであるGPT-4は、数兆のパラメータを有する最先端の自然言語処理モデルで、数十億の文書やテキストデータからの学習をさせたモデルです。GPT-4を辞書に例えるなら、ただの一冊の辞書ではなく、世界中の図書館全体を内包する超巨大な辞書です。さらに、通常の辞書は、単なる単語の定義や例文を提供しているだけなのに対し、GPT-4はそれに加えて、膨大な数の文書や文献から得られる情報、文化的背景、ニュアンス、論理的な結びつきなども理解し、それをもとに文章を生成する能力を持っています。一般的な辞書が提供する情報量や深さとは比較にならないほど、GPT-4は幅広く、深い知識を持っていると言えます。

生成AIが教育に取り入れられる将来

近年、総合型選抜における小論文の需要が増え続けています。生成AIを使って自分の書いた小論文を評価させることができます。アメリカでは、すでにテストでの小論文自動採点システム(Automated Essay Scoring)は導入されており、日本でも実用に向けて言語処理会などが論述構造解析技術を用いたニューラル小論文自動採点手法という方法などで活発な研究がされています。受験における小論文添削にGPT-4を活用する場合、以下のような利点、不利点が考えられます。

  1. 高速なフィードバック:学生や受験生は、自らの小論文を即座に添削し、フィードバックを受け取ることができる。これにより、効率的な学習サイクルを形成し、短期間での向上が期待できる。

  2. 客観的な評価:GPT-4は一貫した基準で文章を評価するため、人間の添削者による主観的な偏りが少なくなる。

  3. 文法・語彙のチェック:GPT-4は文法や語彙の誤りを迅速に検出し、修正の提案を行うことができる。

  4. 構造や論理性の評価:小論文の構成や論理の流れを分析し、その質を評価することも可能。また、改善のための提案やヒントを提供することができる。

  5. 広範な参照データベース:GPT-4が学習している大量のデータを基に、小論文の内容やスタイルの参考例を提供することができる。

  6. コスト削減:人的リソースを利用しないので、24時間対応、かつ人件費のコストを削減することが期待できる。

ただし、以下のような不利点もあります。

  1. 完璧な添削の難しさ:AIは高度なものであっても、人間の緻密な思考や複雑な文脈を完璧に理解することは難しい。特に、主観的な評価が必要な場面での精度は保証されない。

  2. 過度な依存の危険性:自動添削に過度に依存することで、独自の思考や批判的思考の養成がおろそかになる可能性がある。

生成AIを利用することで活用できる80%の部分を効率化し、残り20%が人間が処理するというハイブリッドな対策をつかうことで、生成AIと教育の融合を効果的に活用することができるようになります。

自分の書いた小論文を評価してみよう!

生成AI(GPT-4)を使いあなたの書いた小論文を評価させることができます。人間と違い客観的に、読みやすさ、構造や論理性の評価を的確に行います。それに伴い改善点のアドバイスも行いポイントを押さえ書き直しをして1つの小論文を3回に分けて改善してゆきます。

1回目と2回目の小論文を比較し、さらに改善できる点を見つけ出し最終小論文へと仕上げます。生成AIがガイドする小論文の構造や論理性に基づき構成することで、読みやすく評価されやすい小論文を組み立てることができるようになってきます。

生成AIによる小論文評価サンプルはこちらから

日本の教育では、作文は教えられていますが、文部科学省が定める学習指導要領の中には、小論文という科目は含まれません。 そのため、高校で十分な小論文の対策を行うのは非常に難しいのが現状です。大学受験で合格のポイントを左右する小論文の対策は、自己学習が必須となってきます。一方、アメリカの教育では、どの科目にも論理的に文章を構成する小論文での提出があり、ア小学生でさえ小論文を書くことができます。アメリカの大学入学の小論文と日本の大学入学対象者の小論文を比較してもかなりレベルが違うことがわかります。小論文は大学入学後、就職活動、また就職後の提案書などの作成にも大いに役立ちます。物事を論理的に説明し相手を説得させる。この手法を若い頃から身につけることは大きな財産となってゆきます。

生成AIによる小論文評価システムはこちらからご利用いただけます。人に採点してもらうのと違い、どのような文でも遠慮なく提出することができますので気軽に試すことができます。テクノロジーを活用し、小論文を組み立てる力をつけ、大学入試、就職活動に備えてゆきましょう。


Honu先生の紹介

1998年から海外在住。カリフォルニア州立大学ロサンジェルス校卒業後、ソニーアメリカに就職。その後、オンラインで受講できる英語のリスニング教科教材の開発。ブロックチェーン、スマートコントラクトなど最新のテクノロジーと教育のマッチングの研究を重ねる。現在プロンプトエンジニアとして生成AIのサービス開発を行っている。





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