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醤油鯛:またはこの世で最も合理的なハンドクリーム容器

愛用のハンドクリームがある。
イタリア・アッカカッパ社のホワイトモスという。

▲名前も容器も中身もホワイト。

この世ほとんどのオードコロンで匂いに酔ってひっくり返る私が、かなり珍しく「香りを気に入って」、同名称の香水までセットで使っているハンドクリームである。
当然持ち歩きたいが、大きくはないが小さくもない微妙な容器サイズのため、可哀想にも文庫本とSwitchに追ん出され、外出中は手を荒らすがままにしていた。

それが最近完全に解決した。
この世で最も優れた携帯用ハンドクリーム容器、すなわち救世主を発見したのだ、その名は――

▲醤油鯛(Wikipedia記事名称より)。

またの名をランチャーム。いわゆる、醤油を入れる鯛のアレ。100均で20個1パックで売ってたやつ。
コイツを押し潰して空気を抜き、ハンドクリームの口に押し付け、吸う!!

▲おめでとう! 醤油鯛は ハンドクリーム鯛に進化した!

このハンドクリームは伸びが良いので、目方3回分は使える。外出時用途としては十分だ。
これだけ小さければ占有面積はリップスティック以下といえる、文庫本やSwitchからも「邪魔」の声は上がるまい。
SDGsに真っ向勝負を挑むスタイルで容器を使い捨てていけば衛生面の対策もバッチリ。

イタリア生まれの洗練された佇まいからは程遠くなってしまったが、合理性のためには致し方あるまい。郷にあれば郷に従えのことわざ通り、愛用のハンドクリームには趣味品ぎゅうぎゅう詰めの鞄というせせこましい居住環境をご堪能頂こう。