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曲がる紙スプーン

「20歳になったら、飲みに行こうな!」
これはもはやボクの口ぐせのようなもの。
卒業生と飲みに行くのが一番たのしいと思っている。

4月30日のLINE

「バイクの整備士になりたい」という目標を抱いて卒業していったコータローくん(仮名)。
4月に突然、LINEでメッセージを送ってきた。
「20歳になるから一緒に飲みに行きたい」と言われたら行くしかない!
さっそく日時を調整して、6月末の週末、二人で飲みに行くことにしました~。

6月24日のLINE

もうすぐ飲みに行く約束の日、というとある日に
「本を読みたい」
「おすすめの本」を教えてほしいとLINE。
自己啓発系は、アブナイからなあ。

そこでボクが選んだのは、
板倉聖宣『新哲学入門  ー楽しく生きるための考え方』(仮説社)。

さて、約束の日。
ニコニコとコータローくんが待ち合わせ場所に登場。
二人で焼き鳥屋さんに入りました。
ボクは用意していた『新哲学入門』を「誕生日のプレゼントにするよ~」と手渡し。
「マジですか!超うれしー。読んだら感想を伝えます!」

本も自分自身に「合う」「合わない」もあると思うので、ムリしないでくれるといいなー。
でも思いのほか喜んでくれてよかったなー

焼き鳥のお店、居酒屋と2軒はしごして、いろんな話をしました。その中でボクが一番感激したのは……
コータローくんの思い出話のひとつ。
「手のひらで曲がるヤツ、いまだに覚えてますよ~。あれ、めっちゃ面白くて、しばらくは筆箱の中に大切に持ってましたもん!」

曲がる紙スプーン

(回想)ーーーーーここから
「手のひらにのせて、〈曲がれー〉と念じると曲がっていきます。机の上に置いて〈もどれー!〉と念じるともどっていきます」
というボクの口上で生徒さんたちは、ワイワイとたのしそうに〈曲がる紙スプーン〉を楽しんでいました。(写真は当時のもの)
ーーーーーここまで

クラス開きのときに、ボクは確かに〈曲がる紙スプーン〉を生徒さんにプレゼントしている。
これは教育雑誌『たのしい授業』に掲載されたもので、ボクが考え出したり発見したものではありません。
個性的なクラス開きを考えるよりも、確実にたのしんでもらえることがわかっている教材をマネして使う方が合理的なやり方だ、とボクは思っているのです。
〈曲がる紙スプーン〉は、クラス開きなどでよく使っています。
たのしいことは、記憶に残りやすいということ。しかもよいイメージを残してくれるということを改めてコータローくんに教えてもらった気がします。

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