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HADOの後衛におけるキルタイムとヘイト管理の重要性について

キルタイムという言葉を知っているだろうか。
これは主にFPSの世界で使われる言葉で「プレイヤー1人を倒すときにかかる時間」のことを指す。

同じ1キルでもキルタイムが10秒であれば10秒に1回しか敵を倒せないことを意味しており、キルタイムが5秒であれば計算上は10秒で2キル出来るポテンシャルを有していることになる。

一方、ヘイトというのはいわゆる「どれくらい周りから注目されている」かを示す言葉で、MMORPGなどでよく使われる。

ヘイトが高い=多くの人から見られていることになり、逆にヘイトが低い=誰からも見られていないことになる。

では、なぜ後衛はキルタイムとヘイト管理が重要なのかというと、後衛は他の2人と異なるポジションを持つからである。

なお、今回のnoteは非常に複雑(かつ感覚的な話)になるため、先に回答を記載しておく。

最後にも記載をしたが不明点があれば直に声をかけてくれれば質問に回答するので、筆者のTwitterもしくは直に練習場などで声を掛けてください。
※筆者はアイキャッチ画像の一番右の人物です。

以下の回答より先はこの回答の解説文になるので、この回答で理解できた人は解説文を読む必要はないです。

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HADOにおいてキルタイムが短いと言うことは相手からの反撃を許さずに倒していることになる。
そのため、ヘイトを受けづらくなり、結果的により継続的にフィールド全体をコントロールできる。
だからこそ、後衛はキルタイムを短くし、いかにヘイトを受けないかが重要になる。
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チームにおけるバランサーとなる後衛

HADOにおける後衛(ここでは真ん中のプレイヤーを指す)と前衛(ここではサイドのプレイヤーを指す)の違いは何か。

それを話す前に人間の視野角について話す必要がある。

人間の視界というのは周辺視野と中心視野と呼ばれる2つのものを組み合わせている。

周辺視野は100°程と言われており、視点の中央から離れれば離れるほど見ている情報の正確性は下がる。

また、HADOはその特性上、ARゴーグルを装着することにより周辺視野がさらに狭まっている。

つまり、ただでさえ前衛は逆サイドにいる前衛を周辺視野で捉えられなくなるのだ。

図に表すと、以下の図の「緑の部分が後衛の周辺視野、赤い部分が前衛の周辺視野」になる。

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図を見ると分かるように、前衛と後衛で視界に入れられる範囲内が異なるる。

つまり、前衛は「あえて見ようとしなければ見えないエリア※」が必ず存在しているのだ。
※いわゆる「サイド」と呼ばれる対角のこと。

一方、中心視野は「目の焦点が合っている」ポジションであり、細かい動作を追える範囲になる。
これは主にと目と目の間から左右4〜20°ほどであると言われている。

図に表してみると、以下の図の「オレンジの部分」が中心視野になる。

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HADOにおいては自分と対峙しているプレイヤーに関しては中心視野で見ている。

HADOにはAIM(相手の羽根に弾を当てるためにその人を見ないといけない)が存在するため、各チームの前衛は基本的に対面のプレイヤーを中心視野で見続けなければならない。

しかし、実際に戦うべき相手は3人おり、視界外のプレイヤーから狙われて倒された、というのは前衛において「よくあるパターン」だ。

そこで重要になるのが「フィールド全体をコントロール出来るプレイヤー(バランサー)を用意する」ということになる。

バランサーの役割は、味方全体のサポートと、相手全体へ「圧」をかけること。

右に敵が倒せなくて困っている前衛がいれば代わりに倒し、左に壁を張られて困っている前衛が居たら壁割りのサポートに入る。

上記はあくまでも一例だが、それらがバランサーの仕事となる。
そして後衛は全員から狙われる。嗚呼、孤独な後衛道…。

バランサーをやるにはフィールド全体を見る必要があるので、一般的には後衛が担当することが多い。

前衛がバランサーをしたとしても、その人物が正面を見た状態で視界に入れられるのはせいぜい相手の後衛まで。位置によっては後衛さえも視界に入らないことがある。

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そのため、コートの中央に配置される後衛がバランサーを担当するのが一番ベストだ。

HADOにおけるヘイト管理

ヘイトという言葉を聞きなれない人もいるかもしれないが、これはMMORPG(大規模多人数同時参加型オンラインRPG)などでよく使われる言葉で「どれくらい周りから注目されているか」を指す言葉になる。

MMORPGにおいては大量のモンスターを自分に引き付け、耐えている間に他のプレイヤーがそのモンスターを倒す、というのが戦闘の主流になる。

ドラクエで説明するならば、戦士が相手の攻撃を「かばい」、魔法使いが相手を「攻撃する」といえば分かりやすいと思う。

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ヘイトが高い=多くの敵から注目を受けている、ヘイトが低い=敵からの注目が少ない、となる。

HADOにおける後衛とは前述したようにバランサーの役割を持つため、前衛よりもより「死なないこと」を求められる。

ここで少し話はずれるが、なぜ後衛は4321を持つことが多いのか。
それは現在のHADOにおいて一番「相手を倒しやすいステータス」だからに過ぎない。

キルは全てを解決する。

キ ル は 全 て を 解 決 す る !

大事なことなので2回言ったが、今流行の5壁であっても、貼られる前に倒してしまえば5壁は意味をなさない。

2回ほど壁を貼る瞬間に倒せばもうその相手は戦意喪失。あとはドブに落ちた犬を沈めるだけの単純作業になる。

試合における相手のキーマンを潰す簡単な方法のひとつが「やられる前にやる」ということなのだ。

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※筆者が特定のプレイヤーに殺意を向けているときのイメージ。

そして後衛は視野角の関係上、前衛よりも多くフィールド全体を見ることができる。
だから4321を後衛が持つケースが多い。そのぶん相手全員を倒しやすいからだ。

相手を倒すという行為は間接的に前衛のサポートをしていることにつながる。

しかし、多くのプレイヤーを倒す、ということは当然そのぶん「ヘイトを稼ぐ」ことにつながる。

ドラクエにおいて、魔法使いが凄いダメージを出しているのに、モンスターが戦士に攻撃をするのはそれがゲームだからであって、もしアレが現実世界であるならば確実にモンスターは全員魔法使いを最初に狙うだろう。

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ここで少し昔話になるが、実は昔のHADOは自分を倒したプレイヤー名が画面に表示されていた。

今では仕様変更により表示されなくなったが、昔は「自分を倒したのはAさんだ」というのが死んだときに分かるようになっていた。

そのため、「自分が誰から良く狙われているのか」が分かっていた。

それが分かるということは、自分が誰を警戒すればいいのかが分かるため、昔のHADOは非常にヘイト管理がしやすかった。

しかし、今のHADOでは自分を倒したプレイヤーの名前が出てこないため、死んだとしても「誰に狙われて死んだのか」が分かりにくくなっている。

そんな時、どうやって「自分を狙っている相手を見つける」のかというと、「誰からエナジーボールが飛んできているのかを目で追う」しかない。

当然、特定のプレイヤーが自分に多くエナジーボールを撃っているということは、そのプレイヤーを警戒すべきだし、撃ち返さないとずっと狙われ続けるだけである。

ここで話はキルタイムに戻る。

キルタイムとは、相手をどれくらい時間をかけて倒したか、ということを指す。

仮にキルタイムが10秒だとして、特定のプレイヤーから10秒もずっと狙われ続けていたら誰でも「こいつに狙われてるな」というのが分かる。

しかし、このキルタイムが5秒...いや1~2秒だったら?

「ワンショットキル」と言われるエナジーボール1発で死ぬ(4枚抜きや最期の1枚を抜くことも含む)ことが発生した場合、自分が誰から倒されたのかというのが非常に分かりづらくなる。

これがいわゆる「試合が終わった後に特定のプレイヤーが7キル以上しておりかつ2デス以下の状態」につながる。

7キルもしていれば当然相手のプレイヤーからは警戒されるはずである。

なのになぜ彼らは7キルもしたのか。当然、当てるのが上手かった、避けるのが上手かった、というのもある。

しかし、私が考えるに、彼らは無意識のうちに自分が受けるヘイト量をコントロールしており、自分が狙われない環境を作り上げているのではないかと思っている。

つまり、短い時間(HADOの場合は少ない弾数も含む)で相手を倒すことで、自分にヘイトがくることを防いでいるのだ。

後衛は「いかに自分は死ないずにフィールドをコントロールし続けるか」が重要になるポジション。

そのためには、いかに相手から「ヘイトを稼がないか」が重要になってくる。

まとめ

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HADOにおいてキルタイムが短いと言うことは相手に反撃を許さずに倒していることになる。
そのため、ヘイトを受けづらくなり、結果的によりフィールド全体をコントロールできる。
だからこそ、後衛はキルタイムの短くしていかにヘイトを受けないかが重要になる。
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今回の記事で一番最初に答えを書いたものが上記になる。
改めて最後に上記について解説をすると、私は以下のように考えている。

①前衛は視野角の関係上、通常スタンスで見れないエリアが存在する
②後衛は視野角の関係上、フィールド全体を見ることができる
③そのために、後衛は前衛が見れない部分までサポートをする必要がある。④だからこそ、後衛はいかに死なない(ヘイトを稼がないか)が重要になる
⑤そのためにはそ、キルタイム(敵を狙い始めてから倒し切るまでの時間)を短くするかが重要になる
⑤そのヘイト管理を適切に行えていると、試合終了後に「なんかあいつが凄いキルしてる」ということが「試合後になって分かる」ようになる

以上で、HADOの後衛におけるキルタイムとヘイト管理の重要性※についての解説を終える。

※世の中には回避力が鬼高くてヘイトを稼いでもかつ全て避けきる化け物みたいなプレイヤー(わちゃわちゃ☆ピーポーの○さんとか)もいるので彼らに今回の常識は通用しません。個人的にはあの人たちは新人類か半分金属できているロボットだと思っているので別の方法で対処する必要がありますがここは企業秘密になるので(早口)

…今回の記事は「感覚で覚え込ませる」必要があるので、おそらくこの文章だけだとよくわからない人も多くいると思う。

その場合や、何か質問がある場合は筆者のTwitterにDMをしてくれたり、練習場などで会ったときに声をかけてくれれば解説をさせていただくので、気軽に声をかけてください。

ちなみに、今回の記事において「じゃぁどうすればキルタイムを短くできて、ヘイト管理が出来るようになるのか」という答えはあえて書いていません。

これは感覚論な部分も多く、筆者のHADOスキルの大きな部分を占めているので文章化するのが非常に難しいのです。

しかし、今回の件について正解はありません。みなさんの中で独自の答えを出してみてください。Lets thinking!

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