見出し画像

恋愛がわからない #呑みながら書きました

 本祭じゃー。先週告知見た直後にフライング勇み足をぶっ放したけど満を持して本番。なにかこうかなと考えた。

 ほんとはこれ、手元のテキストエディタにげんこを書いてたやつで、けっこう大真面目に考察してたものなんですよ。だけど偉い個人的などうでもいい話になってる気がして、こんなもんを人様に押し付けるのもなと思って出せずにいた話。あー飲み書きでテキトーにつらつら書いたらいいんではと思った次第。

 わたし、小説書いててこの恋愛が書けないっていうのがちょっと致命的なんではないかと思うんですよ。恋愛小説っていうジャンルもあれど、そうでないジャンルの小説にだってレナにじゃない恋愛は出てくることが多いでしょ。書けなくていいのかっていう思いがあるんだけど書けない。

 理由ははっきりしていて、わたし自身が恋愛らしきものをしたことがないからなんですね。いやこれ恋人いない歴=年齢みたいな話とは血がって、智がって、違って、恋人わその時々でいるんです。だけどその恋人と恋愛をしてないんだなこれが。会いたい、会えなくてせつない、声を聞きたい、そばにいたい、そういう感情がほぼない。

 不思議なことに、初恋みたいなものはあるんです。小学校の低学年ぐらいで、クラスに好きな人がいた。

 たしか「ニンフォマニアック」っていう映画だったと思うんだけど違ったかもしれんのだけど、「恋愛とは理性の皮をかぶった性欲である」っていうような言葉があって、わたしの場合理性が性欲をコントロールしていて、そこに恋愛がかぶせられてないイメージなんですね。

 でも小学校のときの初恋って性欲なのかな。これがちょっと最近考えてるトピックなんですよ。小学校の低学年のとき少なくてもわたしは性のことは知らず、好きな人のことはなんかただ好きで、たくさん話したいと思ったんですね。もちろんヤりたいとか思わない。そういうことは知らなかったし。

 その後、いわゆる青春と呼ばれる年齢の段階でわたしは恋愛を一つもしなかったんです。それは恋愛よりももっとはるかに没頭していたものがあったから。それで、初めて恋人ができたときには二十歳を過ぎていた。

 この辺からもうわからないんですね。わたしは果たして何を持ってその相手を恋人だと思っていたのかがわからない。たしかに特別なポストなんですよわたしにとって。でも切実に愛していたのかというとわからない。そもそも「愛す」がよくわからない。

 結局たぶんわたしが恋人に求めているのは友人に求めているものと同じで、そこに肉体的なやり取りが付随しているかどうかだけが違う。そういう意味で恋人というのは契約みたいなもんなんです。

 こうやって文章にするとドライだなほんとに。ものすごい人でなしみたいな気がしてくるけど、ちゃんと特別な存在だとは思ってるんですよ。でも会えないとせつないとかないし、恋しいとかもない。

 でも偏愛ならわかるというか、フェチですか、そういうのはわかるんですよ。変態なのかな私。このあいだちょっとアップしてみた掌編もね。

 これ、NOVEL DAYSってサイトの「2000字恋愛」っていう2000字で恋愛小説を書けっていうお題に出した作品なんですよ。これ恋愛じゃないよねというね。

 これがいわゆる一般的な恋愛じゃなくて、ここに出てくる男は強烈なフェチに飲みこまれて異様な才能を発揮している人なわけですね。偏愛の愛はとてつもなく深い。で、たまたまその愛を受けてしまった女子高生が理性のコントロールを失ってそっち側へ行ってしまうというお話。見方によってはホラーなんだけど、私にはこれが恋愛の延長なんですね。

 ほれたはれたの無いフェチの極致みたいなもの。倒錯したいびつな性欲というか、普通に単に性交したいというのではない方向のもの。だからおそらく人が動物として持っている本能ではないタイプのもの。ともすると猟奇的な領域なんだけど、その部分って感情だけを取り出してくると案外ピュアだよねというか、ピュアゆえに危険だよねと思うわけです。

 こういうのしか書けないんだよなあ。こういうのは共感できるというかわかるんだよね。恋人にしても箸の持ち方が好きとかそういう風に好きになるので。ある種の変態なんだろうなあとも思うのだよなあ。

 読む側としてもちょっと不思議な恋愛小説の方が素k好きなんですよ。あるいは恋愛がないままセックスだけするやつとか。いっそ変態行為まみれとか。やっぱ高校生ぐらいのときに恋愛対象として好きになる相手みたいなのがいなかったからだよなあ。

 だから青春小説を書いても恋愛を書かなかったし(わずかに百合っぽくはあったが)、一番最近書いた長編でも若い男女が出てきて二人はパートナーになるんだけど、そこに普通の恋愛は介在しなかった。それって共感されないんだろうなあと思いつつも、わたしにとっては「ただ匂いが好きだからこの人と結婚する」みたいなことに共感できちゃうんだよな。

 いわゆる性交に直結した性欲というのは年齢とともに減退するというかわたしの場合減退したのだけど、フェチのほうは減退しないというのが年をとってみての新鮮な気付きだった。

 ってこれテキトーに書くつもりだったのに結局まみめ真面目な感じになったな。エディタに書いてたやつhとは違う方法方向に真面目な考察だ。くどくどと書いたけどとどのつまり「わたしは変態かもしれない」ということなんだけど。


いただいたサポートはお茶代にしたり、他の人のサポートに回したりします。