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カルト宗教の献本を受けてダメージを食らったけど良い漫画を見つけて救われた話

※タイトルがほぼ全てです

今日も元気に医療従事者として働いていたむぎむぎは、悪名高いカルト宗教の献本をうっかり受け取ってしまう!責任者に話すわけにも行かず、話8分の1で読み始めた先に待っていたものとはーー!?

※調べれば該当の団体名はすぐ分かると思いますが、本記事では伏せているので、コメントなどする際はその事情も加味して頂ければ幸いです。

どうも皆さんこんにちは。宗教、楽しんでますか?

宗教、良いですよね。私はまだ信仰するものは有りませんが、「泣きたい時は泣いて良いんだよ」という教えを広めたいという野心は持っています。

これから「とある宗教の2021教本が激ヤバだった」という事を書きますが、これはその1つの宗教が激ヤバだったという話なので、宗教の全てをヤバいと思わないでください。

(最初にフォローしておかないと他の宗教が可哀そうになるくらいヤバい話なので、もし何かの宗教が思いついた場合は決めつけず調べてあげて下さい。マジで可哀想なので)

医療機関に突如やってくる"献本"

あまり公にしてないのですが、冒頭で書いた通り、私は末端ではありますが医療従事者です。「コロナワクチンの2回目がもうすぐ打てるぞー」というくらい端っこの分類ですが、医療機関にお勤めしている訳です。

※あまり詳しく言うと己の情報が漏れてしまうので色々ボカしますが、たまたま医療従事者になってしまったタイプの人間なので、特に偉い人間ではありません。(下記、詳細はふんわりボカしたりしながら書きます)

そんな医療従事者の私が勤務先で働いていたお昼時、1人の方がいらっしゃったので「利用者さんかな?」と思って挨拶すると、「献本して回っているのでお受け取り下さい」と1冊の本をカウンターに差し出されました。キラキラピカピカした、分厚い本です。

突然職場(医療)の受付で献本を差し出されるという、「非日常な出来事」に面食らいながら、「小説とかかな?」と明後日の方向に混乱しつつ受け取ると、その方は帰っていかれました。

混乱しながら改めて本を見てみると、悪名名高い(でもNo1ではない)宗教の名前が書いてありました。

「(なるほど……)」と思いながら、帯に刺さっている後付けの紙をチラッと見ると、「ウイルスに感染しない為には?」という文字が見えます。「(とりあえず、"ウイルスはある"という事になっているんだな……)」と思いながら、ヤバいと伝え聞いている宗教の本を責任者に渡す訳にもいきません。

丁度スタッフが少なくなっていた時で、私以外の人は会話を聞いていなかったのもあり、私はそっとそのピカピカした本を自分の荷物に隠し入れました。

※「コロナは本当は無いんだ!政府の陰謀なんだ!」という言説が少なくない数の人達に信じられているので、「ある」という事になっているだけで少し安心したのですが、このあと大どんでん返しが起きます。

"当会員はコロナに罹らない"というパワーワード

その後お昼休憩で1人になったので、話8分の1のフィクションだと思って目を細めながら、パンの咀嚼のお供に目に付くところを読みました。

その本自体はコロナ特集という訳でも無く、教祖様のありがたいお言葉がエッセイの様な感じで300ページ以上綴られているもので、調べたところ毎年年始に決まって出るシリーズ本らしいです。受け取ったのが2021年の最新版だったので、昨年の時世を反映して随所にコロナエピソードが盛り込まれていました。

コロナエピソードが無ければ「まあ別にそこまで悪い事にはならないかな」という教訓や道徳のエピソードが詰まった本なのですが、とにかくコロナに関する自論が大変な事になっていました。

「我々の会員はコロナには罹らない」「我々の宗教が広まってないばかりにアメリカで感染が拡大してしまった」「コロナはインフルと同じ」「多くの人が恐怖心に負けて巣ごもりしていて残念」「(世間は)医学の一部の人たちの意見を信じてやっているだけ」「信仰の力があればウイルスに勝てる」

などなど、最前線で関わっている人達や、苦境や悲しみにあえぐ方々が聞いたらブチ切れそうなヤバい自論が展開されていたのです。

トランプ元大統領の事にも触れつつ、ジョンソン首相に至っては霊的な交流をしたエピソードも書かれていたので、本人の耳に届いたら「は?」と思われるのでは無いかとも思いました。

※実際の本文はもっとヤバヤバな内容が盛りだくさんでしたが、
ヤバさも8分の1にしてお届けしています。

「感染対策がバッチリだから大丈夫なんだ!」という事では無く、「密集して様々な他県から人を集めても我々の会は絶対安心で大丈夫です」という感じの主張でした。

もし、「この場所は結界が貼られているから大丈夫」という主張であれば「結界に入ってない時に感染したんだ」と思って会員の方も"感染の事実"は受け入れられると思いますが、「信仰があるから(無条件で)大丈夫なんだ」という話になってしまうと、「信仰が足りなかったからだ」「本当に会員なのか」「コロナではなく風邪だ」と他責や自責が発生しかねず、危険です。

更に家族で会員と非会員が入り混じっている場合、「あなたが会員だったら防げたのに」「罹らない為に会員になりなさい」「私は会員だから大丈夫なんだ!」というやり取りが発生し、家族関係が崩壊しかねません。

宗教というのは、基本的に「幸せな人生を送る為に」信仰するものなはずです。信仰しているハズのその教祖様から、不幸になりかねない呪いを掛けられるのは本末転倒です。

ざっくり調べた所、もっと有名な悪名が広まっている宗教でさえ、コロナ渦ではZoom集会にするなど、感染対策については世間のやり方に沿っている感じなので、個々の会員が「信仰があるから!」と思っているならともかく、教祖様が直々に「うちの会員は絶対大丈夫」と言ってしまうのはかなりヤバい事が伺えます。

※逆に恐怖の呪いとして利用する事も出来ますし、ワクチンなどについてはまた様々な対応がある様ですが、とりあえず感染において「当会は安心説」を説いてしまうのは、ぶっちぎりでとんでもない模様です。

会員の人は何も悪く無い

コロナ以前から会員の方も、コロナ渦で会員になってしまった方も、全ての会員の方には何も非はありません。ただ信じていた宗教が、ある日トンデモ理論を展開しただけなのです。

「酒や賭博は避けましょう」「人を馬鹿にする発言は控えましょう」という一般的な教訓や道徳の中に、たまたまコロナのヤバ理論が挟まっているだけなのです。

よく、こういった「世間と真逆の(正しくない)価値観」を主張(信仰)する方々に対して、侮蔑・軽蔑して「自分たちは違う」とする流れがありますが、誰でもこういった言説に陥る可能性があり、信じてしまった方を責めるのは間違いです。

というか、もしこの世が「正しい教祖様」しか存在しない世界だったら、そもそもこんな思いをする被害者の会員は生まれません。教祖様も決して騙そうとしている訳では無くて、「本当に真実だから広めて安心させよう」としているに違いない訳ですが、ただただ、それが「真実ではなかった」というだけなのです。

フィクションでは、基本的に「悪事をしている自覚のある悪役」ばかりが出てきますが、現実では「善行をしていると信じている悪役」の方が多いと思います。今回の方も「医療機関に医学を否定する内容が書かれた本を献本する」という反逆的な行為をしている訳ですが、その中にはただただ「愛の精神」しか無いと思います。

そしてもし本当に信じてしまう人が悪いのだとしても、「非難して孤立」させたら「信仰に頼る以外の道が無くなって」"より信仰を深めさせてしまう"事に繋がりますし、「質の悪いアンチがいるからこの思想はホンモノだ!」「選ばれた我々だけが真実を知っているのだ!」と思想を強化させる要因になってしまいます。

誰でも教祖様になれるし、誰でも教祖様を信仰する立場にもなれるのです。その中で、たまたま今、教祖にも信者にもなっていない人達も居るというだけの話で、バカにして優越感に浸っている内に、別のトンデモ理論のトラップにハマってしまったら意味が無いのです。

もし、この記事を読んでいて「うちの宗教の事を悪く言っている!」と思っている方も、もしコロナに罹った時は、あなたは何も悪く無いという事を思い出して欲しいです。

※↑本題とは別の本ですが、良著らしいので気になっています。教祖になりたい方、教祖にハマらない様にイメトレしたい方、教祖より優位に立ちたい方に(たぶん)オススメです。

「愛」という名の毒を食らってダメージを受けた先で出会ったもの

会員と教祖様の「愛」を「8分の1の気持ち」で読んでダメージをじわじわと食らった私は、その事を同僚にも話せず満身創痍でした。うっかり昼休みにスマホを忘れてしまったせいで、気分転換も出来ぬまま午後の仕事を終えて帰る電車の中で、1つの本の情報に辿り着きます。

「テロール教授の怪しい授業」という漫画を紹介した2019年の記事です。このページを見ただけで「面白そう!買いたい!」となって私の満身創痍は吹っ飛びました。この記事により、私は心を救われたのです。崇め奉るにはエピソードが足りませんが、お布施の1つや2つしても良いと思いました。

まだ読めてませんが、教育にもなる良い漫画の様なので、漫画の名前くらいは覚えて帰ってもらえると良いのでは無いかと思います。

お祓いという名のオマケ

宗教とコロナの話をしたので、私の好きな本と教訓になりそうな記事を少しだけ貼って終わりにします。

※体験談の本は、今回の宗教とは別の宗教の話なので宜しくお願いします。


【カルト宗教信じてました。/やめました。】


【よく宗教勧誘に来る人の家に生まれた子の話】


【web記事】


ちなみに、貰った本の中で教祖様は「日本では90%ぐらいの人は私の名前は知っていると思う」と述べられており、自信が凄いな……となりました。(褒めてない) (90%はテレビに出まくっている著名人レベルしか達成できない数字)

皆さん 良い宗教 or 無宗教ライフを!