映画「破戒」感想
間宮さんのビジュが良すぎて気になってた映画!
原作も読んで予習したので、満を持してFODで視聴しました。
2022年の作品。
以下間宮さん中心に感想です。
■瀬川丑松
360度どこから見ても、とにかくビジュが最高すぎる!!!!
フォトエッセイ見たときから間宮さんは和服似合うなと思ってたけど、どの衣装も似合ってて天国すぎる。
書生ルックも最強。全シーンブロマイドにして売ってほしい。
尊敬する師にも、親友にも、想いを寄せる女性にも、自分の秘密を打ち明けられない。
作中でずっと思い悩んでいる丑松、伏し目がちな表情が印象的でした。
間宮さんまつ毛も長いから、まつ毛にもよく目がいってしまった…うらやましい限り…。
眉毛の生やしっぱなしな感じが、東京帰りの勝野と対比して、少し芋っぽい感じで好き(褒めてる)
丑松は猪子先生以外の大人と接しているときは、常に鬱々病み病みしているので、生徒たちと会話しているときの明るい表情、猪子先生と対峙したときの目の輝きがとても尊いもののように感じられました。
お志保へ懸想している姿は、恋焦がれているというよりどことなく悲しい雰囲気が漂っていて、切なかった…。
お志保の名前を噛みしめるように何度も呼ぶシーンがお気に入りです。
間宮さんが演じた役だと、同じ小学校の先生な早子先生の港先生、追い詰められてる感じは全員死刑のタカノリと僕やりの伊佐美に近いかな。
丑松は落ち着いた声音の好青年だけど、時には声を荒げる場面もあって、心の底に芯の通った情熱があるところがかっこよかったです。
穏やかな演技なのかなと思ってたけど、想像以上に間宮さんの色々な表情や声音が味わえて、観てて満足感がある役柄でした。
■ストーリーなど
時は明治時代の信州飯山。
穢多である丑松は、身分を隠して尋常小学校の教師として働いていた。
仕事も順調で、想いを寄せる女性もできたが、丑松の正体が知られる日が来て…。
社会派な作品なので、ストーリーが超面白いわけではないけど、個人的には老若男女におすすめできる!
部落差別の提起がメインですが、戦争や教育についても考えさせられる映画でした。
私が学校の先生だったら、道徳の授業で流したい映画No.1。
重たいテーマの上、主人公がずっと沈んでいるので、感情移入しやすい人は暗い気分になるかも。
ただ丑松から伝わってくる悲痛さは決して嫌な感じではなくて、不思議と今苦しんでいる人に静かに寄り添ってくれるような穏やかさがあります。
悩み傷ついた人だからこそ、その生き様は美しく、人を教え導くことができる。
苦悩することも、その人の人生により深みを与えていると俯瞰で見られる作品なので、悩んでいて辛い時を乗り越える力をくれるようだな、と感じたりしました。
原作はそこそこ登場人物も多くて、「郡視学」って誰!?そもそも人で合ってる!?っていう状態だったから、映像として観ると登場人物がわかりやすくて良かった!
映画とかドラマは原作は先に読まない方がいいパターン多いですが、個人的に破戒は先に原作読むとより楽しめるなと思いました。
水球ヤンキース視聴した直後に観たから、矢本悠馬さんが間宮さんの親友役で出ててほっこりした。
作中BGMはほとんどなくて、時々ピアノのBGMがある程度。
シリアスなテーマを壊さなくてちょうどよく、ひぐらしやカラスの鳴き声の自然音がより際立って綺麗でした。
瓜って美味しいのかな…味の想像がつかなくて気になる…。
丑松とお志保の、目線を組み交わしたときに音が消える演出がなんだかどきどきした。
明星のページをめくるときに、丑松とお志保の手が触れあいそうになるシーンも私はめちゃ好き。
全編通してシリアスだけど、「はよお志保とくっつけ」と蓮華寺の奥様が丑松にせっつくシーンは面白かった。笑
恋のために猪子先生の本を売ってしまった丑松が、自分の名前を墨塗りしたときに手についた墨を何度も拭うけど取れないところ、胸がぎゅっとなる…。
風間家の長男の戦死を聞いて、丑松が省吾を抱きしめるシーンも胸が苦しくてたまらなくなる…。
ラストは原作とちょっと違くて、お志保とともに東京へ行く結末。
映画だと教師が丑松にとって天職だとひしひしと伝わってきたので、自分の身より仙太の進路を案じ、東京でも教師の職を探そうとしているのはすごく嬉しかった。
島崎藤村の原作は青空文庫で無料で読めます!
自然の光の描写がすごく綺麗な作品だったな。
旧仮名遣いなので読みにくいけれど、なんとか理解はできた…。
私は1日1~2章ずつ読んで20日くらいで読み終わりました。
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