トンネルの中

　ある夜、カップルがドライブに出かけた。彼らは心霊スポットとして有名なトンネルに行くことにした。そのトンネルは、昔事故で亡くなった人たちの霊が出るという噂があった。彼らは興味本位で、トンネルに入った。トンネルは長くて暗くて、車のライトしか光がなかった。彼らはトンネルの中をゆっくりと走りながら、怖い話をしながら、霊が出ないか探した。しかし、何も見つからなかった。
「ここには本当に霊がいるのかな？」と彼女が言った。「もしかしたら、嘘かもしれないよ」
「そうだね」と彼は言った。「でも、もう少し走ってみようよ。もしかしたら、何か見つかるかもしれないし」
「じゃあ、どこまで行こう？」と彼女が言った。「トンネルの出口とか見えるんだろうか？」
「そうだね」と彼は言った。「じゃあ、トンネルの出口まで行ってみよう」
　彼らはトンネルの出口に向かった。途中で、彼は車のラジオをつけてみた。すると、ラジオから奇妙な音が聞こえてきた。それは泣き声や叫び声や笑い声だった。それはまるで、事故で亡くなった人たちの声だった。
「これは・・・」と彼女が言った。「霊の声だ！」
「怖い！」と彼は言った。「早く逃げよう！」
　彼らは慌ててトンネルから出ようとした。しかし、トンネルの出口が見えなかった。どんなに走っても、トンネルは終わらなかった。
「どうして？」と彼女が言った。「どうして出口が見えないの？」
「わからない！」と彼は言った。「わからないよ！」
「誰か助けて！」と彼女は言った。「助けてください！」
　しかし、誰も助けてくれなかった。彼らはトンネルに迷い込んでしまった。ラジオから聞こえる声はどんどん大きくなって、彼らの心を乱した。彼らは泣き叫びながら、車を走らせ続けた。しかし、それは無駄だった。彼らは永遠にトンネルから出られなかったのだった。